■ウェンディ・ペイン (森見明日)
★まんがデーター [7/15]
・絵 :■■□□□
・話 :■■□□□
・独創性:■■■□□
・属性 : 童話・ファンタジー
・おまけ:
・その他: カラー(4P)、6話収録、現在は1巻まで発売中。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「森見明日(もりみ・あした)」センセの「ウェンディ・ペイン 1巻」です。
これは…ダメだ、合わない。
例によって、必殺「作者名買い」にて手に取ったこちら。
「森見明日」センセの単行本は久しぶりだったので、もの凄く期待していたんですが…。
えー、ひでるさんはセンセのファンなので、いままで単行本は全て購入してきました。
しかし、もし今後こちらの2巻が出たとしても、買うのは厳しいです。
なにしろ、1巻の後半くらいですっかり読む気力がなくなっていましたから…。
※ウェンディ
主人公にしてヒロインなんですが…この娘にまったく魅力がありません。
そんな訳で、これから正直な感想を書かせて頂きます。
センセ、およびファンの方…って、私がファンなんですが、ともかくごめんなさい。
また、間違いなく好ましい内容の文にはならないので、そんなんが得意でない方はここで御遠慮下さい。
久しぶりに酷いです。
・
・
・
突如、ヒロイン「ウェンディ」ほか、童話キャラたちの影を盗むようになった「ピーターパン」
影がなくなると、それぞれは“個性”を失ってしまうのでした。
主人公「ウェンディ」は「ピーターパン」を捕えて元の世界へ帰るべく、童話世界にて奮闘するのです。
大雑把ですが、だいたいそんな感じ。
童話を舞台とした、ファンタジーな漫画。
そんな訳で、確かに何でもアリなんですが…大した説明もないまま、好き勝手にやっているような印象。
せめて「絵本の艶本/SASAYUKi」みたいなえっち系に流れてくれれば良かったんですけど…。
とりあえず、もっとも問題だと思われる基本的な部分について。
↓下記のようにまとめてみました。
①「ピーターパン」がどこぞの童話キャラの影を盗んでいる。
②影を奪われたキャラは、「アイデンティティー」を失っている。
③その世界へ来た「ウェンディ」が奮闘し、影は欠片と変化する。
④それを7つ集めると、「ピーターパン」のもとへたどり着ける。
⑤「ウェンディ」は影を取り戻し、自分の世界へ帰るのが目的。
…だいたいこんな感じ。
まず、童話キャラの影を盗む「ピーターパン」
彼がなぜそんなことを始めたのか…というのは漫画の核心部分なんですが、それ自体がどーでもいい感じ。
なぜかって、漫画で最も問題となるべき”アイデンティティーを失う童話キャラ”が、中途半端なのです。
なんとなく不安だったので、辞書で調べてきました、「アイデンティティー」
・物がそれ自身に対し同じであって,一個の物として存在すること。
・人間学・心理学で,人が時や場面を越えて一個の人格として存在し,自我の統一をもっていること。
自我同一性。自己同一性。
(※goo辞書より、そのまま抜き出し)
…どっちにしろ哲学ちっくでよく分かりませんね。
とりあえず、影を失った「おやゆび姫」は怪物のように巨大化しており、「赤ずきん」はかぶる頭巾が白くなっていました。
えっと…コレって何か問題がありますか?
「ティンカーベル」もサイズが大きく(※「おやゆび姫」とは異なり、人間くらい。でも羽はなぜか小さいまま)なっていて、主人公「ウェンディ」は小さくパワフルになったそうなんですが…それもイマイチ曖昧ですよね。
もともとひでるさんは「ピーター・パン」の話をよく知っていないんですが、もっと目立つくらいの凶悪キャラになったのが、分かりやすかったと思います。
あるいは、”魂抜かれてキャラ仮死状態なためお話が進まない…”とか、それくらいの深刻さがあっても良かったのでは。
それが、ズシズシ歩く「おやゆび姫」は多少問題ありそうでしたが、こと「赤ずきん」に至っては単に色違いなだけなのです。
また、「ピーターパン」と戦っているのは世界で「ウェンディ」だけらしく、彼女はちょっとした噂になっていました。
…でもそれって、”影を盗まれたことが大した事態ではない”という何よりの証明では?
この世界の繋がりがどうなっているのかよく知りませんけど、誰も影を取り戻すべく行動していないのは、どーでもいい証みたいなもの。
それなのに、ラストで影が戻って頭巾が赤くなったことに喜んでいたのがよく分かりません。
彼女をアイドル扱いにしていた狼らは面白かったんですが…。
※左:ティンカーベル、右:赤ずきん
「赤ずきん」はレギュラーになっていくのかと思ったら…1話かぎり。
なぜ「ピーターパン」は7分割なのか、捕らえた影はなぜ欠片になるのか?
「ウェンディ」が連れている、「ペロ」こと「ケット・シー(猫の妖精)」は影にも作用できる能力の持ち主。
針と糸で縫いつけている…って部分もよく分かりませんが、1話では物理的でないはずの影が鐘で閉じ込められ、欠片とされていました。
「ペロ」は影を捕えるためにいるのではないの?影って鐘で捕獲できるの?
それも、アレは縫い付けた後なの?
影が欠片となるプロセスにも説明なく中途半端。
なにしろ、革袋に入れられていたそれらは、解放された途端にまた影へと戻っていました。
次の欠片を入れる際に逃げられるのではないかなぁ。
「ペロ」、「ノキア」など説明役にはこと欠かないんですが、勝手な設定を強引にこうだとして持ってこられても、はっきり言って受け入れにくいです。
何から何まで疑問符のオンパレード。
あちこち分かり辛く、また説明された事をすんなり吸収できるほどひでるさんは若くないので(笑)
そうですね。
ファミコンミニでも発売されていた、ディスクシステムの名作「ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島(※)」みたいに世界観からキャラまでがしっかり確立されていればいいんですけど、そちらと比べたら雲泥の差。
コメディー部分も寒々しいことが多く、いい話っぽく描かれているところも素直には読めません。
とにかく、自己満足な世界の押し売りとしか感じませんでした。
それに、「ウェンディ」は帰る家とかなんとか言ってましたが…彼女も童話キャラの1人ではないのかなぁ。
話がダメなら、と期待されたサービスシーンも中途半端。
まぁ、えっちっぽい描写はほとんどありません。
「おやゆび姫」、「赤ずきん」はいいとして、いきなり2話目から「3匹の子豚」というチョイスはどうなんでしょう?
読者は擬人化された豚なんて望んでいないと思うのだけれど。
なぜかミニなメイド服を着続けている巨乳な「ティンカーベル」は、よく転ぶためパンチラ頻繁なんですが…作品に合わせたのか、絵はいつもと異なっておりました。
ネタが童話なので当然わざとであると思いますが、太い線でべたーと色のついた平面絵。
線はユルく、引き絵などはかなり酷いもの。
強弱も「弱」のが頻繁で、見ていて悲しいです。
のぺーっとした雰囲気は、センセの悪い部分がそのまま出てしまったような感覚でした。
紹介帯では「村田蓮爾」さんがコメントされているんですが、
「ウェンディのデザイン抜群だな」
…だって。
まぁ、職業柄そっちに目が向くのは当然なんでしょうけれど、そんな玄人なところを関心されても…。
おそらく、ひでるさんが合わない最大の理由は、“漫画が対象としている読者と合致していない”、だと思います。
読み手が変われば、あるいは絶賛されてたりするのかも…。
まぁ、あくまでも意見の1つとして考えていただければ幸いです。
オススメはしませんよ。
(※)ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島[1987年:任天堂]
鍋に飛び込むCMの時はさほど関心なかったですが…まさかこれほど面白いゲームとは思いませんでした。
あの頃が懐かしいです。
「おしてみな」
とかありましたよね。押しちゃうんだ、アレが。
まだ未プレイな方には強くオススメしておきます。
お子様から大人まで楽しめる内容です。
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・絵 :■■□□□
・話 :■■□□□
・独創性:■■■□□
・属性 : 童話・ファンタジー
・おまけ:
・その他: カラー(4P)、6話収録、現在は1巻まで発売中。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「森見明日(もりみ・あした)」センセの「ウェンディ・ペイン 1巻」です。
これは…ダメだ、合わない。
例によって、必殺「作者名買い」にて手に取ったこちら。
「森見明日」センセの単行本は久しぶりだったので、もの凄く期待していたんですが…。
えー、ひでるさんはセンセのファンなので、いままで単行本は全て購入してきました。
しかし、もし今後こちらの2巻が出たとしても、買うのは厳しいです。
なにしろ、1巻の後半くらいですっかり読む気力がなくなっていましたから…。
※ウェンディ
主人公にしてヒロインなんですが…この娘にまったく魅力がありません。
そんな訳で、これから正直な感想を書かせて頂きます。
センセ、およびファンの方…って、私がファンなんですが、ともかくごめんなさい。
また、間違いなく好ましい内容の文にはならないので、そんなんが得意でない方はここで御遠慮下さい。
久しぶりに酷いです。
・
・
・
突如、ヒロイン「ウェンディ」ほか、童話キャラたちの影を盗むようになった「ピーターパン」
影がなくなると、それぞれは“個性”を失ってしまうのでした。
主人公「ウェンディ」は「ピーターパン」を捕えて元の世界へ帰るべく、童話世界にて奮闘するのです。
大雑把ですが、だいたいそんな感じ。
童話を舞台とした、ファンタジーな漫画。
そんな訳で、確かに何でもアリなんですが…大した説明もないまま、好き勝手にやっているような印象。
せめて「絵本の艶本/SASAYUKi」みたいなえっち系に流れてくれれば良かったんですけど…。
とりあえず、もっとも問題だと思われる基本的な部分について。
↓下記のようにまとめてみました。
①「ピーターパン」がどこぞの童話キャラの影を盗んでいる。
②影を奪われたキャラは、「アイデンティティー」を失っている。
③その世界へ来た「ウェンディ」が奮闘し、影は欠片と変化する。
④それを7つ集めると、「ピーターパン」のもとへたどり着ける。
⑤「ウェンディ」は影を取り戻し、自分の世界へ帰るのが目的。
…だいたいこんな感じ。
まず、童話キャラの影を盗む「ピーターパン」
彼がなぜそんなことを始めたのか…というのは漫画の核心部分なんですが、それ自体がどーでもいい感じ。
なぜかって、漫画で最も問題となるべき”アイデンティティーを失う童話キャラ”が、中途半端なのです。
なんとなく不安だったので、辞書で調べてきました、「アイデンティティー」
・物がそれ自身に対し同じであって,一個の物として存在すること。
・人間学・心理学で,人が時や場面を越えて一個の人格として存在し,自我の統一をもっていること。
自我同一性。自己同一性。
(※goo辞書より、そのまま抜き出し)
…どっちにしろ哲学ちっくでよく分かりませんね。
とりあえず、影を失った「おやゆび姫」は怪物のように巨大化しており、「赤ずきん」はかぶる頭巾が白くなっていました。
えっと…コレって何か問題がありますか?
「ティンカーベル」もサイズが大きく(※「おやゆび姫」とは異なり、人間くらい。でも羽はなぜか小さいまま)なっていて、主人公「ウェンディ」は小さくパワフルになったそうなんですが…それもイマイチ曖昧ですよね。
もともとひでるさんは「ピーター・パン」の話をよく知っていないんですが、もっと目立つくらいの凶悪キャラになったのが、分かりやすかったと思います。
あるいは、”魂抜かれてキャラ仮死状態なためお話が進まない…”とか、それくらいの深刻さがあっても良かったのでは。
それが、ズシズシ歩く「おやゆび姫」は多少問題ありそうでしたが、こと「赤ずきん」に至っては単に色違いなだけなのです。
また、「ピーターパン」と戦っているのは世界で「ウェンディ」だけらしく、彼女はちょっとした噂になっていました。
…でもそれって、”影を盗まれたことが大した事態ではない”という何よりの証明では?
この世界の繋がりがどうなっているのかよく知りませんけど、誰も影を取り戻すべく行動していないのは、どーでもいい証みたいなもの。
それなのに、ラストで影が戻って頭巾が赤くなったことに喜んでいたのがよく分かりません。
彼女をアイドル扱いにしていた狼らは面白かったんですが…。
※左:ティンカーベル、右:赤ずきん
「赤ずきん」はレギュラーになっていくのかと思ったら…1話かぎり。
なぜ「ピーターパン」は7分割なのか、捕らえた影はなぜ欠片になるのか?
「ウェンディ」が連れている、「ペロ」こと「ケット・シー(猫の妖精)」は影にも作用できる能力の持ち主。
針と糸で縫いつけている…って部分もよく分かりませんが、1話では物理的でないはずの影が鐘で閉じ込められ、欠片とされていました。
「ペロ」は影を捕えるためにいるのではないの?影って鐘で捕獲できるの?
それも、アレは縫い付けた後なの?
影が欠片となるプロセスにも説明なく中途半端。
なにしろ、革袋に入れられていたそれらは、解放された途端にまた影へと戻っていました。
次の欠片を入れる際に逃げられるのではないかなぁ。
「ペロ」、「ノキア」など説明役にはこと欠かないんですが、勝手な設定を強引にこうだとして持ってこられても、はっきり言って受け入れにくいです。
何から何まで疑問符のオンパレード。
あちこち分かり辛く、また説明された事をすんなり吸収できるほどひでるさんは若くないので(笑)
そうですね。
ファミコンミニでも発売されていた、ディスクシステムの名作「ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島(※)」みたいに世界観からキャラまでがしっかり確立されていればいいんですけど、そちらと比べたら雲泥の差。
コメディー部分も寒々しいことが多く、いい話っぽく描かれているところも素直には読めません。
とにかく、自己満足な世界の押し売りとしか感じませんでした。
それに、「ウェンディ」は帰る家とかなんとか言ってましたが…彼女も童話キャラの1人ではないのかなぁ。
話がダメなら、と期待されたサービスシーンも中途半端。
まぁ、えっちっぽい描写はほとんどありません。
「おやゆび姫」、「赤ずきん」はいいとして、いきなり2話目から「3匹の子豚」というチョイスはどうなんでしょう?
読者は擬人化された豚なんて望んでいないと思うのだけれど。
なぜかミニなメイド服を着続けている巨乳な「ティンカーベル」は、よく転ぶためパンチラ頻繁なんですが…作品に合わせたのか、絵はいつもと異なっておりました。
ネタが童話なので当然わざとであると思いますが、太い線でべたーと色のついた平面絵。
線はユルく、引き絵などはかなり酷いもの。
強弱も「弱」のが頻繁で、見ていて悲しいです。
のぺーっとした雰囲気は、センセの悪い部分がそのまま出てしまったような感覚でした。
紹介帯では「村田蓮爾」さんがコメントされているんですが、
「ウェンディのデザイン抜群だな」
…だって。
まぁ、職業柄そっちに目が向くのは当然なんでしょうけれど、そんな玄人なところを関心されても…。
おそらく、ひでるさんが合わない最大の理由は、“漫画が対象としている読者と合致していない”、だと思います。
読み手が変われば、あるいは絶賛されてたりするのかも…。
まぁ、あくまでも意見の1つとして考えていただければ幸いです。
オススメはしませんよ。
ウェンディ・ペイン1 (CR COMICS) (2009/06/06) 森見明日 商品詳細を見る |
(※)ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島[1987年:任天堂]
鍋に飛び込むCMの時はさほど関心なかったですが…まさかこれほど面白いゲームとは思いませんでした。
あの頃が懐かしいです。
「おしてみな」
とかありましたよね。押しちゃうんだ、アレが。
まだ未プレイな方には強くオススメしておきます。
お子様から大人まで楽しめる内容です。
ファミコンミニ ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島 前後編 (2004/08/10) GAMEBOY ADVANCE 商品詳細を見る |
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