■ジゼル・アラン (笠井スイ)
★まんがデーター [13/15]
・絵 :■■■■■
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■□
・属性 : [一般]ヨーロッパ・お嬢様
・おまけ: 描き下ろし「Extra Story」(1、2)、
描き下ろし「Side Story」(1、2)。
・その他: 5話収録(1)・6話収録(2)、
現在2巻まで発売中。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「笠井スイ(かさい・すい)」センセの「ジゼル・アラン 1、2巻」です。
普通はあまり目に入らないようにしているんですが。
こちらを書くにあたり、アマゾンのレビューをちらと見ました。
意外に厳しい評価をされている人もちらほらいて、やや驚き。
てっきり星5つがずらーと並んでいるかと思ったのに。
……ああ、そう感じるのかー。
絵もお話も優れた方だと思いますけどねぇ。
さて、本日は「笠井スイ」センセの連載漫画「ジゼル・アラン 1、2巻」です。
つい先日2巻が発売されていました。
ふと手に取ったそれを見て…まだ1巻を読んでいないことに気付いたのです。
↓表紙に覚えはあったけど、お話とかその他がまったく出てこなかったの。
そんな訳で、いい機会だと1、2巻を連続して読んでみました。
主人公であるお嬢様の名前が表題になってます。
そのまま彼女を中心とした長編で、その魅力と成長がたっぷり描かれています。
特に今回発売された2巻には彼女の過去、アパート大家となっている現在までの経緯が判明するという、注目の内容になっていました。
※ヒロイン特集1:1巻の「ジゼルさん」
素敵な初登場シーンでした。いいなぁ。
舞台は20世紀前半のヨーロッパ。
名家・アラン家を飛び出し、若いながらも街場の小さいアパートの管理人をしていた「ジゼル・アラン」
ある日、ふと思い立った彼女は突然「何でも屋」を開業したのです。
家賃を滞納している「エリック・ルブラン」をお共に、体当たりで依頼を解決していくのでした。
ごく簡単にはそんなん。
お嬢様「ジゼルさん」の成長漫画ですね。
見た目そのままに若く、やや世間知らずで自由奔放。
見ていて非常に危なっかしいんですが…なんのかんのと依頼を解決しておりました。
2巻には前後編があったものの、基本的に各話で依頼を解決していく流れ。
長編漫画らしく、進行と共にアイテムや知り合いが増えて世界が広がっています。
「ジゼルさん」は探偵とかそんなんでなく、あくまでも何でも屋。
その依頼はだいたい日常的なもので、謎解きとか陰謀みたいな類のものはありません。
お嬢様として過ごしていて知らなかった世間の常識に負けず、必死に頑張る「ジゼルさん」をお楽しみ下さい。
1話冒頭から、はっちゃけている「ジゼルさん」
子供ですがそう幼い訳でなく、スカートまくって肩車なんてのは彼女くらいなものなのでしょう。
後に家賃をタテに仕事を手伝わされる「エリックくん」ですが、もうこの時点でいいように使われております。
普段の関係が透けて見えるようですね。
まぁ、ぶっちゃけ…全然悪い気はしませんが。
(※おそらく、彼女も多少は分かっていて甘えているんだと思う)
そのうち彼との初対面話も描かれるのかな。
初仕事はアパートの住人「クレペル」さん依頼の猫探し。
ほぼ身内みたいなものですし、妥当なところですね。
世間知らずで「エリックくん」のフォローは必要であるものの、知識と行動力を持ち合わせている「ジゼルさん」
なかなか良いコンビで、真相に近づいていくんですが…凝ったオチになってます。
2話目はやはりアパートの住人「リシェ」
彼の娘「エミリー」を植物園まで連れて行くという依頼。
冒頭の彼女の髪をみつ編みにするシーンから、良くも悪くも”お嬢様”な「ジゼルさん」が大暴れするエピソード。
子供らしく我を通そうと無茶をやったかと思えば、いちおうキチンと難題をクリアーしていました。
かっちょえーですわ。
態度を思わず改めてしまうのも納得。
適度な年齢のヒロインが不在で進んできましたが…3話はお色気担当「コレット」の初登場回です。
部屋を探してほしいという依頼自体はアパート管理人なのであっさり解決。
ストリップ小屋の花形であった彼女。
当然ながら「ジゼルさん」はそっち方面の知識なく、興味をひかれる対象なのでした。
そんな訳で、本編は「コレットさん」の案内で、花街を体験するというもの。
なかなか可愛らしいこととなるので、ぜひご期待下さい。
※ヒロイン特集2:2巻の「ジゼルさん」
右が長髪な「ジゼルさん」です。短いのが似合うわね。
服の中に蜘蛛が入った~という、ドキドキなオープニングの4話。
すぱーっと全裸になりそうだもんなぁ。
なお、蜘蛛については”図鑑の絵で見た”程度で、「けっこうかわいいな」とか言っておりました。
センスも独特ですが…実物の蜘蛛見るのも初めてなのね。
お嬢様だー。
とある屋敷の掃除・片付けを依頼されたようで、小さいながら頑張っております。
森に遺棄されていた廃船に住み着いてしまった孤児を説得するよう依頼される5話。
彼と接して、依頼を無視して逆のことをしてしまうあたり、「ジゼルさん」らしいですね。
彼女の指揮で、色々な妨害工作に悩まされる依頼主がコメディーしていました。
そちらの無茶がため、実家の執事「クリストフ・モネ」が訪ねてくることとなってしまうのです。
2巻収録の6、7話は「モネ」とのエピソード。
「ジゼルさん」が不在の最中、慇懃無礼っぽい彼と対立する「コレットさん」が素敵でした。
「買うのよ!!」
という台詞がいいですねー。
奔放な「ジゼルさん」に負けない、キッチリとした「モネ」とのやりとりが可笑しいです。
7話は住人「クレペルさん」の友人「パメラ」の誕生会へ出るという依頼。
さすが、バイオリンもあっさり弾ける「ジゼルさん」
4話にて、
「語学、数学、音楽、化学、文学、歴史、それから話術、社交術、ダンスのステップ、テーブルマナー…」
そんな発言もありましたよ。
お嬢様だぁー。
ここは後の「Side Story」も良かったです。
過去描写とアパート管理人になるまでが描かれた8話。
「髪も切ってしまったしな」
「御髪も短くなられましたし」
本人ほか再会した「モネ」が言っていた通り、この頃は長髪な「ジゼルさん」です。
お屋敷にてトラブルを起こし、「ジゼルさん」は父親と対立状態になっています。
言葉には出ていた姉「ジョゼット」がこちらから初登場。
頼れるお姉ちゃんで、やんわりとサポートしていました。
※ヒロイン特集3:サービスカットの「ジゼルさん」
サービスカットです。成長した彼女を見たいですね。
9、10、11話は同業「ギー」とのエピソード。
まず9話は久しぶりの普通な依頼で、夜逃げの手伝いをするというもの。
間違えはあったものの、何でも屋としてそこそこ知られるようになってますね。
後半の危機に対し、相変わらずの行動力を見せていました。
「エリックくん」がいい味を出していますよ。
そんな彼は家賃チャラなため10話は出番なく、パートナーは「コレットさん」
素直に負けを認め、「ギー」に教えを請おうという「ジゼルさん」でした。
おもろい娘さんですね。
お試しで、1人で依頼をする11話は盗まれたという鳥を取り返すというもの。
自らの気持ちと依頼の遂行で葛藤していましたが…博識な「ジゼルさん」の面目躍如という回ですね。
見事でした。
3巻は「エリックくん」に起こった事柄か、マスターの”彼女向き”という依頼になるのかなぁ。
細かい描き込みとしっかり丁寧な作画。
全体的に濃い目でしたが重さはありません。
安定感あり、バランスも良いため見易いです。
特に引っ掛かるコマもなく、表現なども良好。
しっかりと描かれた鼻、独特な目が特徴で、漫画っぽくもリアルさのあるキャラ絵でした。
服装や小物も綺麗で、舞台の雰囲気はたっぷり。
多少の癖はあるものの、ここまで描けていればまったく問題ないでしょう。
【まんがデーター・採点の詳細】 大まかにこんな感じ。絵、話、独創性の順です。
・絵5: 癖はありますが、小さいコマまで細かく丁寧です。
・話4: ゆったりとした流れの連続話です。
・独4: 牽引力たっぷりな、お嬢様「ジゼルさん」の魅力につきますね。
合計:[13/15]
ちなみに、封入されてるアンケートハガキ。
こちらは「ジゼルさん」が猫「アルセーヌ」と共に手紙を書いている絵がありました。
(※1、2巻で連続絵になってるかなーと確認しましたが、違いましたね。服ノデザインも座ってる椅子も別モノ)
「乙嫁語り/森薫」の際にも書きましたが、もったいなくて使えないですよ。
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・絵 :■■■■■
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■□
・属性 : [一般]ヨーロッパ・お嬢様
・おまけ: 描き下ろし「Extra Story」(1、2)、
描き下ろし「Side Story」(1、2)。
・その他: 5話収録(1)・6話収録(2)、
現在2巻まで発売中。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「笠井スイ(かさい・すい)」センセの「ジゼル・アラン 1、2巻」です。
普通はあまり目に入らないようにしているんですが。
こちらを書くにあたり、アマゾンのレビューをちらと見ました。
意外に厳しい評価をされている人もちらほらいて、やや驚き。
てっきり星5つがずらーと並んでいるかと思ったのに。
……ああ、そう感じるのかー。
絵もお話も優れた方だと思いますけどねぇ。
さて、本日は「笠井スイ」センセの連載漫画「ジゼル・アラン 1、2巻」です。
つい先日2巻が発売されていました。
ふと手に取ったそれを見て…まだ1巻を読んでいないことに気付いたのです。
↓表紙に覚えはあったけど、お話とかその他がまったく出てこなかったの。
そんな訳で、いい機会だと1、2巻を連続して読んでみました。
主人公であるお嬢様の名前が表題になってます。
そのまま彼女を中心とした長編で、その魅力と成長がたっぷり描かれています。
特に今回発売された2巻には彼女の過去、アパート大家となっている現在までの経緯が判明するという、注目の内容になっていました。
※ヒロイン特集1:1巻の「ジゼルさん」
素敵な初登場シーンでした。いいなぁ。
舞台は20世紀前半のヨーロッパ。
名家・アラン家を飛び出し、若いながらも街場の小さいアパートの管理人をしていた「ジゼル・アラン」
ある日、ふと思い立った彼女は突然「何でも屋」を開業したのです。
家賃を滞納している「エリック・ルブラン」をお共に、体当たりで依頼を解決していくのでした。
ごく簡単にはそんなん。
お嬢様「ジゼルさん」の成長漫画ですね。
見た目そのままに若く、やや世間知らずで自由奔放。
見ていて非常に危なっかしいんですが…なんのかんのと依頼を解決しておりました。
2巻には前後編があったものの、基本的に各話で依頼を解決していく流れ。
長編漫画らしく、進行と共にアイテムや知り合いが増えて世界が広がっています。
「ジゼルさん」は探偵とかそんなんでなく、あくまでも何でも屋。
その依頼はだいたい日常的なもので、謎解きとか陰謀みたいな類のものはありません。
お嬢様として過ごしていて知らなかった世間の常識に負けず、必死に頑張る「ジゼルさん」をお楽しみ下さい。
1話冒頭から、はっちゃけている「ジゼルさん」
子供ですがそう幼い訳でなく、スカートまくって肩車なんてのは彼女くらいなものなのでしょう。
後に家賃をタテに仕事を手伝わされる「エリックくん」ですが、もうこの時点でいいように使われております。
普段の関係が透けて見えるようですね。
まぁ、ぶっちゃけ…全然悪い気はしませんが。
(※おそらく、彼女も多少は分かっていて甘えているんだと思う)
そのうち彼との初対面話も描かれるのかな。
初仕事はアパートの住人「クレペル」さん依頼の猫探し。
ほぼ身内みたいなものですし、妥当なところですね。
世間知らずで「エリックくん」のフォローは必要であるものの、知識と行動力を持ち合わせている「ジゼルさん」
なかなか良いコンビで、真相に近づいていくんですが…凝ったオチになってます。
2話目はやはりアパートの住人「リシェ」
彼の娘「エミリー」を植物園まで連れて行くという依頼。
冒頭の彼女の髪をみつ編みにするシーンから、良くも悪くも”お嬢様”な「ジゼルさん」が大暴れするエピソード。
子供らしく我を通そうと無茶をやったかと思えば、いちおうキチンと難題をクリアーしていました。
かっちょえーですわ。
態度を思わず改めてしまうのも納得。
適度な年齢のヒロインが不在で進んできましたが…3話はお色気担当「コレット」の初登場回です。
部屋を探してほしいという依頼自体はアパート管理人なのであっさり解決。
ストリップ小屋の花形であった彼女。
当然ながら「ジゼルさん」はそっち方面の知識なく、興味をひかれる対象なのでした。
そんな訳で、本編は「コレットさん」の案内で、花街を体験するというもの。
なかなか可愛らしいこととなるので、ぜひご期待下さい。
※ヒロイン特集2:2巻の「ジゼルさん」
右が長髪な「ジゼルさん」です。短いのが似合うわね。
服の中に蜘蛛が入った~という、ドキドキなオープニングの4話。
すぱーっと全裸になりそうだもんなぁ。
なお、蜘蛛については”図鑑の絵で見た”程度で、「けっこうかわいいな」とか言っておりました。
センスも独特ですが…実物の蜘蛛見るのも初めてなのね。
お嬢様だー。
とある屋敷の掃除・片付けを依頼されたようで、小さいながら頑張っております。
森に遺棄されていた廃船に住み着いてしまった孤児を説得するよう依頼される5話。
彼と接して、依頼を無視して逆のことをしてしまうあたり、「ジゼルさん」らしいですね。
彼女の指揮で、色々な妨害工作に悩まされる依頼主がコメディーしていました。
そちらの無茶がため、実家の執事「クリストフ・モネ」が訪ねてくることとなってしまうのです。
2巻収録の6、7話は「モネ」とのエピソード。
「ジゼルさん」が不在の最中、慇懃無礼っぽい彼と対立する「コレットさん」が素敵でした。
「買うのよ!!」
という台詞がいいですねー。
奔放な「ジゼルさん」に負けない、キッチリとした「モネ」とのやりとりが可笑しいです。
7話は住人「クレペルさん」の友人「パメラ」の誕生会へ出るという依頼。
さすが、バイオリンもあっさり弾ける「ジゼルさん」
4話にて、
「語学、数学、音楽、化学、文学、歴史、それから話術、社交術、ダンスのステップ、テーブルマナー…」
そんな発言もありましたよ。
お嬢様だぁー。
ここは後の「Side Story」も良かったです。
過去描写とアパート管理人になるまでが描かれた8話。
「髪も切ってしまったしな」
「御髪も短くなられましたし」
本人ほか再会した「モネ」が言っていた通り、この頃は長髪な「ジゼルさん」です。
お屋敷にてトラブルを起こし、「ジゼルさん」は父親と対立状態になっています。
言葉には出ていた姉「ジョゼット」がこちらから初登場。
頼れるお姉ちゃんで、やんわりとサポートしていました。
※ヒロイン特集3:サービスカットの「ジゼルさん」
サービスカットです。成長した彼女を見たいですね。
9、10、11話は同業「ギー」とのエピソード。
まず9話は久しぶりの普通な依頼で、夜逃げの手伝いをするというもの。
間違えはあったものの、何でも屋としてそこそこ知られるようになってますね。
後半の危機に対し、相変わらずの行動力を見せていました。
「エリックくん」がいい味を出していますよ。
そんな彼は家賃チャラなため10話は出番なく、パートナーは「コレットさん」
素直に負けを認め、「ギー」に教えを請おうという「ジゼルさん」でした。
おもろい娘さんですね。
お試しで、1人で依頼をする11話は盗まれたという鳥を取り返すというもの。
自らの気持ちと依頼の遂行で葛藤していましたが…博識な「ジゼルさん」の面目躍如という回ですね。
見事でした。
3巻は「エリックくん」に起こった事柄か、マスターの”彼女向き”という依頼になるのかなぁ。
細かい描き込みとしっかり丁寧な作画。
全体的に濃い目でしたが重さはありません。
安定感あり、バランスも良いため見易いです。
特に引っ掛かるコマもなく、表現なども良好。
しっかりと描かれた鼻、独特な目が特徴で、漫画っぽくもリアルさのあるキャラ絵でした。
服装や小物も綺麗で、舞台の雰囲気はたっぷり。
多少の癖はあるものの、ここまで描けていればまったく問題ないでしょう。
【まんがデーター・採点の詳細】 大まかにこんな感じ。絵、話、独創性の順です。
・絵5: 癖はありますが、小さいコマまで細かく丁寧です。
・話4: ゆったりとした流れの連続話です。
・独4: 牽引力たっぷりな、お嬢様「ジゼルさん」の魅力につきますね。
合計:[13/15]
ちなみに、封入されてるアンケートハガキ。
こちらは「ジゼルさん」が猫「アルセーヌ」と共に手紙を書いている絵がありました。
(※1、2巻で連続絵になってるかなーと確認しましたが、違いましたね。服ノデザインも座ってる椅子も別モノ)
「乙嫁語り/森薫」の際にも書きましたが、もったいなくて使えないですよ。
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