■裸足のキメラ (大北紘子)
★まんがデーター [14/15]
・絵 :■■■■□
・話 :■■■■■
・独創性:■■■■■
・属性 : [百合] ブラック・ラブコメ
・おまけ: あとがき、描き下ろし「この花がしおれるころに」、
・その他: 短編×7(うち「名もなき草の花の野に」×2)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「大北紘子(おおきた・ひろこ)」センセの「裸足のキメラ」です。
※左:野薊・銀蘭・雪椿、右:四谷・市倉
左のお話は重たいですよー。
■裸足のキメラ (大北紘子)
★構成・絵柄 ブラック系 百合漫画
「裸足のキメラ」は毎度お馴染み百合姫コミックス。
短編での構成で、収録話の番外編みたいなのが描き下ろしされていました。
百合漫画では変化球。
いちおうラブコメっぽいのも収録されてはいるんですが。
ブラック系なお話がやたらに重く、インパクトもあるため。
そっちに引きずられます。
精神的に微妙な方はちょっと注意。
シリアスで良い話ではあるんですけどねー。
だいたいそうした感じであるため、セオリーのぺかぺかとした恋愛劇ではありません。
程度の差は各話によってまちまちですが、ラブコメちっくなのもほぼ同様。
期待するところには、くれぐれもお気をつけください。
どうやら間違われた方もいるようなので……。
こうしたタイプの場合、紹介帯はもっと分かり易くしないと不親切かなぁ。
乱れのない、丁寧な線の絵柄。
描き込みはやや軽めで、白比率がそこそこ。
全体はすっきりとして見易いです。
背景や小物も適度なくらいの描写。
メリハリもあり、お話の濃さを中和しておりました。
やや淡々とした、独特の間ではあるものの、漫画もお上手。
表現的に引っ掛かるところはなかったです。
↓表紙は独特な雰囲気あり、判断には難しいと思います。
中扉カラーのが白黒原稿に近いんですけどね。
いくらかプラス判定で問題ないでしょう。
★収録話 7話収録
005:「名もなき草の花の野に」
131:「この花がしおれるころに」 描き下ろし
こちらシリーズが冒頭と巻末なんですが。
お話に救いがなく、ずしっとした重量感がありました。
捨てられた「野薊(のあざみ)」は教会で暮らす「銀蘭」に拾われました。
しかし、教会とは名ばかりで、金持ち相手にした娼館のようなことをしていたのです。
「銀蘭」に救われた「野薊」は、恩をかえすべく彼女を支えるんですが…。
だいたいそんな感じ。
後半の場面転換時は、一瞬何が起こったのか理解できませんでした。
うわ、そうなのかー。
初期設定はともかく、あれ以降は幸せになっても良さそうなのに。
描き下ろしは、本編で名脇役だった「雪椿」さんの主役話。
過去描写でした。
こちらでは、仕切っているだろうシスターが登場しているんですが。
その存在がため、また一味違ったエグいお話に仕上がっております。
巻末のこちらで、ずどーんと叩き落されることと思われます(笑)
気をつけてね。
029:「欠け落ちて盗めるこころ」
こちらは教師「四谷」と生徒「市倉」という2人。
戦争中で身近にいるのは女性ばかりという世界でのお話になってます。
特殊な環境であるが故の展開ですね。
途中までは普通(?)のお話っぽかったんですが。
教師「四谷」がさらりと語っている真実が重たいです。
そんなんなので、このオチには思わずほっとしました。
※左:使用人「萩」・お嬢様、右:さおり・叔母さん
叔母さんのキャラがいいですね。
047:「裸足のキメラ」
使用人「萩」と我儘なお嬢様。
前話と同じように独特の世界設定があります。
それがため、ぱっと分かり辛いんですが…。
えー、前半のモノローグで書かれているところを、しっかり押さえておきましょう。
誰もが敬遠するお嬢様の面倒をよく見て、2人には信頼感が芽生えていたんですが。
これまた重たいオチを迎えております。
詳細を知ったお嬢様はどうなってしまうんでしょうかね。
067:「はんぶんこ」
先のお話「欠け落ちて盗めるこころ」と似た設定で、やはり戦時中のエピソード。
舞台は漁師の町で、網本の娘「しずか」とその親友「ゆきえ」
卒業を切っ掛けに離れ離れになるというものなんですが。
お互いの事情を知った2人が、同じ事を考えているんですね。
これも重たいなぁ。
ただ、他と比べてオチは良いと思います。
087:「花々に似た蟲」
両親が離婚危機にある娘「さおり」さん。
離婚協議の最中、彼女は叔母の元で暮らすようになっていたのでした。
さばさばとした叔母さんがポイントですね。
「さおりさん」は子供代表という感じでしたよ。
オチには”なるほど”というものがあったので、お楽しみに。
※小松崎さん・管理人さん
痛々しい状態ではあるんですけどね。
109:「愛と仕事と金の話をしよう」
マンションの管理人さんと、そちらに住む「小松崎」さん。
夜中に激しいノックで起こされた管理人さん。
そこには、事故で血だらけになった「小松崎さん」が立っていたのです。
そうしたオープニングで、病室でのお話。
2人のキャラが独特で、楽しい掛け合い。
収録では最もラブコメちっくでした。
前半のケーキを取りあうコマが好き。
センセ、こんなんも全然良い感じでしたよ。
★その他
以上、「大北紘子(おおきた・ひろこ)」センセでした。
これが初単行本?
正確な冊数がいまいち不明ですが、検索したところBLっぽいものが。
ネット配信されてましたよ。
お話のクセ強く、前述したように人は選ぶでしょう。
メイドさんのお話とか、ぱっと理解できなかったのもありますが…。
げんなりなりつつも、個人的には楽しめました。
次も期待しております。
★過去に紹介した百合姫コミックス
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・絵 :■■■■□
・話 :■■■■■
・独創性:■■■■■
・属性 : [百合] ブラック・ラブコメ
・おまけ: あとがき、描き下ろし「この花がしおれるころに」、
・その他: 短編×7(うち「名もなき草の花の野に」×2)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「大北紘子(おおきた・ひろこ)」センセの「裸足のキメラ」です。
※左:野薊・銀蘭・雪椿、右:四谷・市倉
左のお話は重たいですよー。
■裸足のキメラ (大北紘子)
★構成・絵柄 ブラック系 百合漫画
「裸足のキメラ」は毎度お馴染み百合姫コミックス。
短編での構成で、収録話の番外編みたいなのが描き下ろしされていました。
百合漫画では変化球。
いちおうラブコメっぽいのも収録されてはいるんですが。
ブラック系なお話がやたらに重く、インパクトもあるため。
そっちに引きずられます。
精神的に微妙な方はちょっと注意。
シリアスで良い話ではあるんですけどねー。
だいたいそうした感じであるため、セオリーのぺかぺかとした恋愛劇ではありません。
程度の差は各話によってまちまちですが、ラブコメちっくなのもほぼ同様。
期待するところには、くれぐれもお気をつけください。
どうやら間違われた方もいるようなので……。
こうしたタイプの場合、紹介帯はもっと分かり易くしないと不親切かなぁ。
乱れのない、丁寧な線の絵柄。
描き込みはやや軽めで、白比率がそこそこ。
全体はすっきりとして見易いです。
背景や小物も適度なくらいの描写。
メリハリもあり、お話の濃さを中和しておりました。
やや淡々とした、独特の間ではあるものの、漫画もお上手。
表現的に引っ掛かるところはなかったです。
↓表紙は独特な雰囲気あり、判断には難しいと思います。
中扉カラーのが白黒原稿に近いんですけどね。
いくらかプラス判定で問題ないでしょう。
★収録話 7話収録
005:「名もなき草の花の野に」
131:「この花がしおれるころに」 描き下ろし
こちらシリーズが冒頭と巻末なんですが。
お話に救いがなく、ずしっとした重量感がありました。
捨てられた「野薊(のあざみ)」は教会で暮らす「銀蘭」に拾われました。
しかし、教会とは名ばかりで、金持ち相手にした娼館のようなことをしていたのです。
「銀蘭」に救われた「野薊」は、恩をかえすべく彼女を支えるんですが…。
だいたいそんな感じ。
後半の場面転換時は、一瞬何が起こったのか理解できませんでした。
うわ、そうなのかー。
初期設定はともかく、あれ以降は幸せになっても良さそうなのに。
描き下ろしは、本編で名脇役だった「雪椿」さんの主役話。
過去描写でした。
こちらでは、仕切っているだろうシスターが登場しているんですが。
その存在がため、また一味違ったエグいお話に仕上がっております。
巻末のこちらで、ずどーんと叩き落されることと思われます(笑)
気をつけてね。
029:「欠け落ちて盗めるこころ」
こちらは教師「四谷」と生徒「市倉」という2人。
戦争中で身近にいるのは女性ばかりという世界でのお話になってます。
特殊な環境であるが故の展開ですね。
途中までは普通(?)のお話っぽかったんですが。
教師「四谷」がさらりと語っている真実が重たいです。
そんなんなので、このオチには思わずほっとしました。
※左:使用人「萩」・お嬢様、右:さおり・叔母さん
叔母さんのキャラがいいですね。
047:「裸足のキメラ」
使用人「萩」と我儘なお嬢様。
前話と同じように独特の世界設定があります。
それがため、ぱっと分かり辛いんですが…。
えー、前半のモノローグで書かれているところを、しっかり押さえておきましょう。
誰もが敬遠するお嬢様の面倒をよく見て、2人には信頼感が芽生えていたんですが。
これまた重たいオチを迎えております。
詳細を知ったお嬢様はどうなってしまうんでしょうかね。
067:「はんぶんこ」
先のお話「欠け落ちて盗めるこころ」と似た設定で、やはり戦時中のエピソード。
舞台は漁師の町で、網本の娘「しずか」とその親友「ゆきえ」
卒業を切っ掛けに離れ離れになるというものなんですが。
お互いの事情を知った2人が、同じ事を考えているんですね。
これも重たいなぁ。
ただ、他と比べてオチは良いと思います。
087:「花々に似た蟲」
両親が離婚危機にある娘「さおり」さん。
離婚協議の最中、彼女は叔母の元で暮らすようになっていたのでした。
さばさばとした叔母さんがポイントですね。
「さおりさん」は子供代表という感じでしたよ。
オチには”なるほど”というものがあったので、お楽しみに。
※小松崎さん・管理人さん
痛々しい状態ではあるんですけどね。
109:「愛と仕事と金の話をしよう」
マンションの管理人さんと、そちらに住む「小松崎」さん。
夜中に激しいノックで起こされた管理人さん。
そこには、事故で血だらけになった「小松崎さん」が立っていたのです。
そうしたオープニングで、病室でのお話。
2人のキャラが独特で、楽しい掛け合い。
収録では最もラブコメちっくでした。
前半のケーキを取りあうコマが好き。
センセ、こんなんも全然良い感じでしたよ。
★その他
以上、「大北紘子(おおきた・ひろこ)」センセでした。
これが初単行本?
正確な冊数がいまいち不明ですが、検索したところBLっぽいものが。
ネット配信されてましたよ。
お話のクセ強く、前述したように人は選ぶでしょう。
メイドさんのお話とか、ぱっと理解できなかったのもありますが…。
げんなりなりつつも、個人的には楽しめました。
次も期待しております。
裸足のキメラ (百合姫コミックス) (2012/05/18) 大北 紘子 商品詳細を見る |
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