■だってらぶなの (雨部ヨシキ)
★まんがデーター [8/15]
・絵 :■■□□□
・話 :■■□□□
・独創性:■■■■□
・属性 : 成年・ラブコメ
・おまけ: あとがき、
カバー裏に暑苦しい別絵。
・その他: 短編×8(うち「Seasons」×4)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「雨部ヨシキ(うべ・よしき)」センセの「だってらぶなの」です。
一時期は余裕ありましたが、最近はいっぱい・いっぱいになってきました。
そんなためか、電車内がやったら眠いんですよ。
あえて座らないようにしてますが、もし腰かけたなら目的地は間違いなく通り過ぎてしまいそうですよ。
そんなん昔はよくありました。
携帯でアラームを設定しているというのに寝過ごしたりして…しかもそれが終電だったりして…(笑)
今も眠たいですが、本日は「雨部ヨシキ」センセです。
どこかで見たかなーって感じだったけれど、おそらく今回の「だってらぶなの」が初見。
構成は連続話と短編です。
後述しますが、絵が弱くお話も特筆するべきところはありませんでしたが、ネタとしてはなかなか珍しいものが揃っていました。
それがマイナス面を払拭できるほどではなかったものの、軽く流してしまうには惜しい単行本だと思います。
※秋江、夏希、冬華
こんな3名です。顔からしていかにも性格違いそうでしょ?
4話の連続話「Seasons」
玄関を開けると、いきなり「秋江」、「夏希」、「冬華」という3名の女性らに詰め寄られてしまう主人公「春樹」くん。
「みんな同じこと言われて制服で来てるって!!」
それで思い出したのは、小学生の頃。
当時の彼は、なんとない会話からそれぞれの相手と結婚の約束を交わしていたのでした。
さて、どうする!?
ラブコメ中編ですね。
ヒロインが3名おり、それぞれ単体にピックアップ~最後は全員で複数えっち~と繋がる、ごく基本的な構成。
タイプから就職した仕事まで様々で、明るく元気な「夏希さん」は婦警、眼鏡で大人しい「秋江さん」は巨乳ナース、ツンデレちっくな「冬華さん」はスチュワーデス…と、昔のコスプレAVみたいな設定でした。
単純には、大まかな基本タイプを網羅した彼女らとのえっちですね。
えっち時にはちゃんと制服着用で、複数参加の最終話では学生服。
サービス満点です。
そんなんはいいんですが、肝心のお話は…ちと納得できませんでした。
モテモテな「春樹くん」
自ら言ってましたが、昔から今に至るまでさしたる魅力のない彼。
せいぜい、やたら冷静でどっかりと落ち着いているくらいかなぁ…ある意味では大物と言えるか。
突然のことに困惑していた彼でしたが、結婚の口約束からのインターバルは約15年とのこと。
はっきり言って、子供の頃のそんなんを現在まで真に受けたままであった女性陣3名はやたらめったら異常。
一途とかなんとか言うよりも、ただお目出度いだけですねー。
なにしろ、再会当初の「春樹くん」は誰が訪ねてきたのかも分からないほどでした。
ちょくちょく顔を合わせていたのならともかく、10年以上会話すらしていなかった相手に覚えていなかったことをなじる神経が意味不明です。
しかも当時は小学生ですからね。
現在まで気持ちが変わらず続いていたというのも、普通ではまずあり得ないことでしょう。
コスプレえっちの連続話としては面白い角度からの漫画でしたが、そうした現実離れした設定(※しかも現代ファンタジーっぽさもない)では刺さりません。
※左:ミサちゃん、右:お姉さん
こうしたアップの絵は非常に良いんですが…。
年の差カップル「ミサ」ちゃんと「おっくん」のラブラブ短編「うおんちゅ」
彼にラブラブで従順な「ミサちゃん」に対し、年上の「おっくん」はあくまでも意志を尊重しようとしていました。
その日も気遣うあまり言葉が多くなる彼を横目に、いそいそとえっちを始めてしまうのです…。
彼女からの告白シーンを含め、どこか淡々としていながらも深い愛情の溢れる2人でした。
口で”好き好きー”という感じに憚りませんでしたが、心情的なところもしっかり描かれています。
漫画は短編でしたが、もうちょっと膨らませて連続話としてもイイ感じかも。
家族が一斉に出払った家では、普段から喧嘩の絶えない姉弟が残されました。
早速言い争いを始めた2人ですが、いつしか魅力の有無からお互いに服を脱ぎ出し…という「ふたりぼっち」
これもなかなか良いネタの短編です。
雰囲気的には「性義の旗のもとに 女神VS女王(※「少女品評会/くりつよしひろ」に収録)」のような、掛け合い漫才風情なの。
冒頭から”姉弟は仲が悪い”という設定を押し、些細な小競り合いから脱衣~という漫画っぽい展開には”負けず嫌い”という性格にて描かれておりました。
そんな訳で、”気持ち良いけれどお互い近親関係でヤバく、また相手には屈したくはないので止められない”という、それぞれの心情が良質のコメディーになっているのです。
なるほど、こうした流れというのはまた面白いですねー。
なんだか近親ネタの広がりを垣間見たような気分。
下手なラブラブカップルよりも長く関係が続きそうでした。
別シチュエーションとかでも見たいですよ。
もたもたとした仕事っぷりがイラつく「井之上」くん。
つい小言を言ってしまう眼鏡の上司「西條」さんですが、そんな彼のことが気になっていたのです。
さりげなく会話に混ぜた告白も”罰ゲーム”と認識されてしまったことで、いっそのこと直接えっちを迫ることとしたのでした…。
「おおむねover30」は、そんなビジネス短編。
可愛げなく、仕事もトロい彼を「西條さん」は好きになるものかなぁ。
年増とかタダとか、会話についても巧さどころか礼儀からして欠落しており、わざわざマニュアル片手にしていた彼女がやたら疑問。
「なぜか気になって」の”何故か”が明確でないため、魅力半減というお話でした。
恋愛に不器用な女上司という「西條さん」は可愛いんですけどねー。
※左:西條さん、右:柏原さん
「柏原さん」のお話は非常に面白いネタでした。
先生と付き合う眼鏡の「柏原」さん。
生徒会室でえっちしていたところ突如扉が開き、2組のカップルが押し入ってきたのです
「俺オワッタ…」
現場を押さえられて絶望していたところ、それぞれ生徒が言うには…と、なかなか珍しいタイプの複数えっち短編「みんなでれっすん」
ここでは教師がそうでしたが、「雨部ヨシキ」センセの男性キャラというのは、”どこか達観しているような落ち着き”がありますね。たまたまかな。
先生とホテルへ入ったところを目撃されてしまった「柏原さん」が、「えっちについて教えてほしい」というクラスメイトの願いを叶えるべく、自らの現場に招いたんですね。
そんな訳で、漫画はそれぞれカップルが並列に、先生・「柏原さん」のえっちを模範にする流れ。
ちゃんと最中には悩み相談を聞いており、自論を展開して導いております。
教師の鑑…ですかね??
「教え方うまいよな。授業はよくわからんけど」
とか言われていましたよ。
様々な女の子の反応も楽しく、複数えっちであったもののパートナー固定のまま、さらにえっち指南をするという、お話なのでした。
他では見られない、非常に面白いネタであったと思います。
ゆるい線のあっさり絵柄。
丁寧さはなく勢いにも欠けており、作画は正直なところ弱め。
それに、白比率の高いページが拍車をかけてしまっているような印象でした。
濃淡としては適度からやや薄め~という具合で、コマが重なってくるとごっちゃりとした印象があります。
特に引き絵は良くないですね。
肩の力が抜けている、ではなく明らかに注力が感じられません。
えっちシーンでの大コマは雰囲気えっちで、バランスも良く描かれていたため、少し勿体ないですよ。
また、かなり良い感じの↓表紙なんですが、白黒絵とは落差があるため要注意。
どちらかというと裏表紙(※連続話「Seasons」のヒロイン3名)のが近いですが、ああいった下着のリアルな質感、肉の張ったお尻というような表現もありません。
すみません、正直なところコレは久々に”納得できない人も出るだろうほどのレベル”だったと思います。
ちなみに、カバー裏にはやったら暑苦しい絵がわさわさと描かれており、こりゃなんだろう??と思ったら…
”成年漫画に厳しいご家庭向けのカモフラージュ”なのだとか。
なるほど(笑)
欲を言えば…背表紙までムサい男にデザインするなど徹底して欲しかったです。
(※出版社NGという可能性もあるのかなぁ)
★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】
・絵 :■■□□□
・話 :■■□□□
・独創性:■■■■□
・属性 : 成年・ラブコメ
・おまけ: あとがき、
カバー裏に暑苦しい別絵。
・その他: 短編×8(うち「Seasons」×4)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「雨部ヨシキ(うべ・よしき)」センセの「だってらぶなの」です。
一時期は余裕ありましたが、最近はいっぱい・いっぱいになってきました。
そんなためか、電車内がやったら眠いんですよ。
あえて座らないようにしてますが、もし腰かけたなら目的地は間違いなく通り過ぎてしまいそうですよ。
そんなん昔はよくありました。
携帯でアラームを設定しているというのに寝過ごしたりして…しかもそれが終電だったりして…(笑)
今も眠たいですが、本日は「雨部ヨシキ」センセです。
どこかで見たかなーって感じだったけれど、おそらく今回の「だってらぶなの」が初見。
構成は連続話と短編です。
後述しますが、絵が弱くお話も特筆するべきところはありませんでしたが、ネタとしてはなかなか珍しいものが揃っていました。
それがマイナス面を払拭できるほどではなかったものの、軽く流してしまうには惜しい単行本だと思います。
※秋江、夏希、冬華
こんな3名です。顔からしていかにも性格違いそうでしょ?
4話の連続話「Seasons」
玄関を開けると、いきなり「秋江」、「夏希」、「冬華」という3名の女性らに詰め寄られてしまう主人公「春樹」くん。
「みんな同じこと言われて制服で来てるって!!」
それで思い出したのは、小学生の頃。
当時の彼は、なんとない会話からそれぞれの相手と結婚の約束を交わしていたのでした。
さて、どうする!?
ラブコメ中編ですね。
ヒロインが3名おり、それぞれ単体にピックアップ~最後は全員で複数えっち~と繋がる、ごく基本的な構成。
タイプから就職した仕事まで様々で、明るく元気な「夏希さん」は婦警、眼鏡で大人しい「秋江さん」は巨乳ナース、ツンデレちっくな「冬華さん」はスチュワーデス…と、昔のコスプレAVみたいな設定でした。
単純には、大まかな基本タイプを網羅した彼女らとのえっちですね。
えっち時にはちゃんと制服着用で、複数参加の最終話では学生服。
サービス満点です。
そんなんはいいんですが、肝心のお話は…ちと納得できませんでした。
モテモテな「春樹くん」
自ら言ってましたが、昔から今に至るまでさしたる魅力のない彼。
せいぜい、やたら冷静でどっかりと落ち着いているくらいかなぁ…ある意味では大物と言えるか。
突然のことに困惑していた彼でしたが、結婚の口約束からのインターバルは約15年とのこと。
はっきり言って、子供の頃のそんなんを現在まで真に受けたままであった女性陣3名はやたらめったら異常。
一途とかなんとか言うよりも、ただお目出度いだけですねー。
なにしろ、再会当初の「春樹くん」は誰が訪ねてきたのかも分からないほどでした。
ちょくちょく顔を合わせていたのならともかく、10年以上会話すらしていなかった相手に覚えていなかったことをなじる神経が意味不明です。
しかも当時は小学生ですからね。
現在まで気持ちが変わらず続いていたというのも、普通ではまずあり得ないことでしょう。
コスプレえっちの連続話としては面白い角度からの漫画でしたが、そうした現実離れした設定(※しかも現代ファンタジーっぽさもない)では刺さりません。
※左:ミサちゃん、右:お姉さん
こうしたアップの絵は非常に良いんですが…。
年の差カップル「ミサ」ちゃんと「おっくん」のラブラブ短編「うおんちゅ」
彼にラブラブで従順な「ミサちゃん」に対し、年上の「おっくん」はあくまでも意志を尊重しようとしていました。
その日も気遣うあまり言葉が多くなる彼を横目に、いそいそとえっちを始めてしまうのです…。
彼女からの告白シーンを含め、どこか淡々としていながらも深い愛情の溢れる2人でした。
口で”好き好きー”という感じに憚りませんでしたが、心情的なところもしっかり描かれています。
漫画は短編でしたが、もうちょっと膨らませて連続話としてもイイ感じかも。
家族が一斉に出払った家では、普段から喧嘩の絶えない姉弟が残されました。
早速言い争いを始めた2人ですが、いつしか魅力の有無からお互いに服を脱ぎ出し…という「ふたりぼっち」
これもなかなか良いネタの短編です。
雰囲気的には「性義の旗のもとに 女神VS女王(※「少女品評会/くりつよしひろ」に収録)」のような、掛け合い漫才風情なの。
冒頭から”姉弟は仲が悪い”という設定を押し、些細な小競り合いから脱衣~という漫画っぽい展開には”負けず嫌い”という性格にて描かれておりました。
そんな訳で、”気持ち良いけれどお互い近親関係でヤバく、また相手には屈したくはないので止められない”という、それぞれの心情が良質のコメディーになっているのです。
なるほど、こうした流れというのはまた面白いですねー。
なんだか近親ネタの広がりを垣間見たような気分。
下手なラブラブカップルよりも長く関係が続きそうでした。
別シチュエーションとかでも見たいですよ。
もたもたとした仕事っぷりがイラつく「井之上」くん。
つい小言を言ってしまう眼鏡の上司「西條」さんですが、そんな彼のことが気になっていたのです。
さりげなく会話に混ぜた告白も”罰ゲーム”と認識されてしまったことで、いっそのこと直接えっちを迫ることとしたのでした…。
「おおむねover30」は、そんなビジネス短編。
可愛げなく、仕事もトロい彼を「西條さん」は好きになるものかなぁ。
年増とかタダとか、会話についても巧さどころか礼儀からして欠落しており、わざわざマニュアル片手にしていた彼女がやたら疑問。
「なぜか気になって」の”何故か”が明確でないため、魅力半減というお話でした。
恋愛に不器用な女上司という「西條さん」は可愛いんですけどねー。
※左:西條さん、右:柏原さん
「柏原さん」のお話は非常に面白いネタでした。
先生と付き合う眼鏡の「柏原」さん。
生徒会室でえっちしていたところ突如扉が開き、2組のカップルが押し入ってきたのです
「俺オワッタ…」
現場を押さえられて絶望していたところ、それぞれ生徒が言うには…と、なかなか珍しいタイプの複数えっち短編「みんなでれっすん」
ここでは教師がそうでしたが、「雨部ヨシキ」センセの男性キャラというのは、”どこか達観しているような落ち着き”がありますね。たまたまかな。
先生とホテルへ入ったところを目撃されてしまった「柏原さん」が、「えっちについて教えてほしい」というクラスメイトの願いを叶えるべく、自らの現場に招いたんですね。
そんな訳で、漫画はそれぞれカップルが並列に、先生・「柏原さん」のえっちを模範にする流れ。
ちゃんと最中には悩み相談を聞いており、自論を展開して導いております。
教師の鑑…ですかね??
「教え方うまいよな。授業はよくわからんけど」
とか言われていましたよ。
様々な女の子の反応も楽しく、複数えっちであったもののパートナー固定のまま、さらにえっち指南をするという、お話なのでした。
他では見られない、非常に面白いネタであったと思います。
ゆるい線のあっさり絵柄。
丁寧さはなく勢いにも欠けており、作画は正直なところ弱め。
それに、白比率の高いページが拍車をかけてしまっているような印象でした。
濃淡としては適度からやや薄め~という具合で、コマが重なってくるとごっちゃりとした印象があります。
特に引き絵は良くないですね。
肩の力が抜けている、ではなく明らかに注力が感じられません。
えっちシーンでの大コマは雰囲気えっちで、バランスも良く描かれていたため、少し勿体ないですよ。
また、かなり良い感じの↓表紙なんですが、白黒絵とは落差があるため要注意。
どちらかというと裏表紙(※連続話「Seasons」のヒロイン3名)のが近いですが、ああいった下着のリアルな質感、肉の張ったお尻というような表現もありません。
すみません、正直なところコレは久々に”納得できない人も出るだろうほどのレベル”だったと思います。
ちなみに、カバー裏にはやったら暑苦しい絵がわさわさと描かれており、こりゃなんだろう??と思ったら…
”成年漫画に厳しいご家庭向けのカモフラージュ”なのだとか。
なるほど(笑)
欲を言えば…背表紙までムサい男にデザインするなど徹底して欲しかったです。
(※出版社NGという可能性もあるのかなぁ)
だってらぶなの! (セラフィンコミックス) (2009/07/28) 雨部 ヨシキ 商品詳細を見る |
★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】
comment
もったいない
上で書いているようにネタは良く、絵もしっかり描けるのでもったいないですよね。
1、2冊目がオススメというのはさみしいなぁ。
1、2冊目がオススメというのはさみしいなぁ。
No title
「軽く流してしまうには惜しい」その通りだと思います。
本来の作風は、ドライというか、サバサバした感じの女性、
あるいはそれを演じている様な可愛い面を持つ女性を描くのが上手い人です。
今回のはどうにも絵が雑ですし、あまり良いところを見いだせないので
機会がありましたら、一冊目の「恋蜜あそーと」二冊目の「敏感どろっぷす」あたりをオススメします。
本来の作風は、ドライというか、サバサバした感じの女性、
あるいはそれを演じている様な可愛い面を持つ女性を描くのが上手い人です。
今回のはどうにも絵が雑ですし、あまり良いところを見いだせないので
機会がありましたら、一冊目の「恋蜜あそーと」二冊目の「敏感どろっぷす」あたりをオススメします。