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■Ryoko (竹下けんじろう)

★まんがデーター [8/15]
・絵   :■■■□□
・話   :■■□□□
・独創性:■■■□□
・属性 : 不思議・教訓
・おまけ: あとがき、原作者あとがき、
      描き下ろし「ケース4レッド・ライン」、
      カバー裏にリンク絵。
・その他: 原作「取山忠治」、カラー(8P)、
      短編×4(全て表題作)
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「竹下けんじろう」センセの「Ryoko」です。

うん、実に良い↓表紙ですね。
教会のステンドグラスみたいな背景に、ガイコツに手足を打ち付けられたゴスロリで傷だらけな女の子、という構図は物語を感じます。
なんというか、この一枚絵だけで色々想像させられますよね?
ひでるさん的には「垣野内成美」センセの代表作「吸血姫美夕」みたいなものを想像したんですが…。

さて、「竹下けんじろう(堅次朗)」センセの漫画は以前紹介しました「Bless You!」とか、成年漫画「よいこの唄」などを読んでいるので、多少ですが見知っておりました。
繊細でえっちっぽく流れる絵は好きな方なんですが、正直なところ話はあまり巧い印象がありません。
えっちとかコメディーとかグロとか感動とか…どれもそれなりに描けるのに、中途半端な印象なんですね。
この「Ryoko」は原作つきではありますが、果たしてどうなんでしょう?

「ずっと、あなたを見てました」

ずっとあなたを見てました.jpg
※決め台詞の「良心さん」です。

そんな決め台詞を持つ、「”良心”と書いて良心(りょうこ)」と言うゴスロリ少女。
ふと近くに出現する神出鬼没な娘で、能天気にけらけらと笑っていながら、過去を見せる・過去に戻るなどの不思議な能力で各地の人を導くのでした。
うわー、書くのが難しい。

漫画はオムニバスで、なんというか、不思議系な教訓話みたいなお話です。
ちょっと道を誤った人が「良心ちゃん」によってそれに気付かされ、どうのこうのっていう、イイ話ちっくな漫画。
わかりづらいですかね?
有名なところでは「笑ゥせぇるすまん/藤子不二雄A」、ややマイナーなら「麗々/清水としみつ」、えっち系なら過去にこちらのブログでも紹介した「まじかるNAVYティル・ピッツ/藤村知樹」というような系統です。
こうしたものは、通常のストーリー漫画よりも実力が必要で、描くのに大変なものだと思います。
読者の好き嫌いもはっきり分かれるジャンルでしょうし。

Ryokoサンプル.jpg
※「Ryoko」サンプル画像です。
 右のような描写とかえっちシーンもあるんですか、極端ではありません。

そうした漫画では詳細を書いてしまうと面白味が減るので詳しく書きませんが、全体的には微妙。
さして良くはなく、極端に悪い訳でもない。
厳しく書いてしまうと、普通以下。
なんだろ、あとがきを見た感じでは、お二人だけ楽しいような、自己満足のような雰囲気がありました。
そちらに色々書いてありましたが…ごめんなさい、そこまで伝わってくるものはありません

原作がもともとその程度なのか、やっぱり「竹下けんじろう」センセにそこまでの表現力がないのか分かりませんが、もっとホラーっぽくしてしまうとか、えっちっぽくしてしまうとか、極端な色づけをした方が良かったように思います。
頭に拳銃を突きつけられても平然と笑っている「良心ちゃん」がなかなか良いキャラだっただけに、残念な出来栄えでした。
…あるいは、最近流行りっぽい、「悪魔っ娘」みたいな漫画の方が↓表紙と合致していいのではないかなー、とかなんとか。

人質の良心さん.jpg
※人質の「良心さん」です。
 ぜんぜん恐がっておりません。おちょくっております。

やや強めな丁寧な線の絵柄。
黒が強く濃い目で、全体的にはお話そのままの重たい雰囲気です。
極端ではないですが、血まみれになったり、僅かですがえっち描写などもありますんで、そういうのが苦手な方はちょっと注意。
逆にお好きな方は、あまりそういうシーンないので、これまた注意(笑)

昨日の中編「コスペット/音乃夏」にひき続いて、「うーん…どうでしょう?」という漫画でした。
とりあえずひでるさんみたいに↓表紙に釣り上げられると後悔すると思うので、よくよく考えて下さい。
こういう漫画こそ、裏表紙にあらすじ書くのが親切だと思うんですが…。

Ryoko (CROWN SERIES)Ryoko (CROWN SERIES)
(2007/06/26)
竹下 けんじろう

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※おまけ。えっち系が好きなら、こっちのがいいと思います。
よいこの唄 (1) よいこの唄 (1)
竹下 堅次朗 (2002/11)
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tag : ステンドグラスコメディーゴスロリ

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