まんがさんぽ

★まんがデーター　［１３／１５］
・絵　　　：■■■■□
・話　　　：■■■■□
・独創性：■■■■■
・属性　：　［成年］貧乳・ラブコメ
・おまけ：　あとがき、カバー裏に別絵・作品解説・キャラ解説、
　　　　　　描き下ろし「興味アリ　＜番外編＞」
・その他：　短編×８（うち「ふたりの転校生」×５、「タノシミ」×２）

本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「しらんたかし」センセの「仔作りゴッコ」です。

すみません、体調悪化しています。
頭がバキバキですね。
また、下を向くと鼻汁がたれてくるので…コレも寝ながら描いてます。
そうした訳で、今日はちょろっとで、ごめんなさい。

本日は「こいのり」、「好感あそ～と」などを紹介している「しらんたかし」センセ。
６冊目は「仔作りゴッコ」です。
ほぼきっちり２エピソードな構成。
メインの連続話は１組のカップルを追いかける、比較的癖のないラブコメ。
もう１つの方がドギツイ感じですね。
ひでるさんはそっちのが好き（笑）
単行本のバランスとしては、丁度良いかもしれません。


※名城さかえ
　この娘が実に良い感じでした。後半からが本領発揮です。

また、過去単行本からの舞台が同一世界というのは継続しています。
ほぼ裏設定で特にはっきりアピールもされていないので、初見の方には優しいですね。
それでいてファンには見知った顔、名前でちょっとした優越感を味わえるでしょう。

なお、描き下ろしの「興味アリ　＜番外編＞」はシリーズもの。
（※「ティーアイネット」さんのＨＰを見て頂ければ分かり易いかと）
今回はシリーズの収録なく、紹介漫画っぽくもなかったので…どうせ入れるなら前巻「少女性徴期」の方ではなかったかなぁ…。
ヒロイン「各務原春日」さんは、いちおう２話の「タノシミ」にちらと出演しているんですが。
特にフォローされてもいないので、こちらは逆に初見の読者さんにちと難しいかと。
折り返しには既刊単行本がラインアップされていたので、”詳しくはそっち見てね”ってアピールしても良いと思うんですけれど。
ちらほら同様のケース見掛けますが、宣伝してはダメな約束事とかあるんでしょうか。

それでは、先にお気に入りなドギツイ方のお話から。
あまり目立たない生徒「笹島」
ただしコミュニケーションが取れない人物ではなく、成績良く教師の手伝いも積極的に行うなど、優等生タイプでした。
しかし、その裏には暗い欲望を秘めており、犯罪的な行為まで行っていたのです。
クラスメイト「名城さかえ」は特に彼のお気に入り。
学級委員で人気も高い彼女は無防備さがため何かとネタも多く、「笹島」の暗い欲望を満たすにうってつけな人物だったのです。
…が、しかし……と、だいたいそんなんが上下２話の「タノシミ」

えーっと、どこまで書いたらいいのかな。
ごく新鮮に楽しみたい人は、この↓下からは見ない方がいいかもしれません。
全部は書きませんが、ストーリー漫画ですからねー。
いちおう念のため。


　・
　・
多少ネタバレしちゃいますが、ある程度は伏せたまま書きます。
攻守逆転な漫画です。
前半は「笹島くん」の欲望世界。
教師の手伝いもネタ収集になっているなど、あんがいマメでした。
タチ悪いですね。
事が露見すると、あの生徒が！？というパターンですが、こんなんリアルなのかも。
彼のお気に入り「名城さん」は、ショートカットの可愛い娘。
水泳の授業で着替えた下着を学校に忘れてしまうなど、素敵なうっかりさんっぷりでした。
「笹島くん」が刺さるのも当然のこと。
…とか思って見ていたら。
「名城さん」本人登場して一変。
面白いです。
あーした、ひねくり返った欲望を持つ男子への対処マニュアルみたいな感じでした。
確かに引きますわね。
「見つけた」
というトイレでのシーンは、ちょっとしたホラーっぽくもあり、独特な仕上がりになっています。
これはイイ。
ちょっとレベル差はあったものの、ある意味ベストカップルに思うのだけれど…「笹島くん」がファンタジーから脱却できるかどうか、かな。


※植田日比野
　左が当初の彼女。実は活発で可愛い娘さんでした。

収録のメイン「ふたりの転校生」は全５話。
主人公「八事伝馬（やごと・でんま）」は転校生。
転校から１ヶ月でしたが、いまいち新しい生活に馴染めていませんでした。
そんな彼がふらりと立ち寄った公園で出会ったのが、クラスメイト「植田日比野（うえだ・ひびの）」
同じマンションに住むという彼女も同じく転校生。
巨大な公園がため、道に迷ったと察した「伝馬」は家まで送ることとしたんですが、２人して道に迷ってしまったのです。
しかし、その道すがら同様の悩みを抱えていた事を知り、またひょんな切っ掛けから彼女の放尿シーンを目撃してしまったことで、２人は急接近したのでした。
だいたいそんな導入部。

カップルのラブえっち話です。
関西弁な「日比野さん」は可愛らしく、主人公「伝馬くん」はなかなか格好良い男の子。
２人ラブラブになると共に、クラスや地域にも馴染んでいく～という感じで、先のエピソードと違って実に真っ当な青春ストーリーになっていました。

男気ある「伝馬くん」
迷っていた彼女に声を掛ける、大ピンチにタオルを差し出すという１話から、「日比野さん」に突っかかってきた男子（明らかに彼らのが悪い）に躊躇なく鉄拳制裁するなど、容姿うんぬんでなく、もろもろの対応が格好良いのです。
こりゃー女の子が惚れて当然。
ちょっとからかいつつも、
「けどぉ……嬉しかったかな」
とか「日比野さん」言ってました。
（彼女の性格的にも、ぐさー刺さると思う）
その手当をする３話目では、「日比野さん」嬉々としていました。
後半にちょろっと描かれていましたが、男子にも好かれるでしょうねー。
むろん、他の女子も接すればきゅーんとなるだろう事が考えられ、「郡上御母衣（ぐじょう・みぼろ）」さん登場の５話でもありましたが、今後「日比野さん」はやきもきさせられるかも。
続き見たいです。


※「日比野さん」と「御母衣さん」
　３名でのお話も色々と見たいですね。

カップルではえっち担当の「日比野さん」
「伝馬くん」が真面目で暴走しないぶん、えっちには彼女から誘っています。
お年頃なので、そりゃー興味津々だったでしょうし。
当初「伝馬くん」の印象にあった、”無口な女子”というのが全てですね。
ちらと書かれていましたが、本来あれだけ活発な娘が転校先で馴染めてないのはそれでしょう。
非常に魅力的なんですが、あの世代はねぇ。
積極的で感情表現もストレート。
自分のせいで「伝馬くん」がより孤立していると考え、冗談を交えつつ自然に気をつかっていました。
こちらも実に良い娘さんです。
お祭りでの４話ではしたたかな面も見せていたほか、ライバル登場の５話では「御母衣さん」相手に面白い顔をしています。
カバー裏に色々書かれていましたが、今後の３名はまた違った面白さがありそうです。
「しらんたかし」センセも「続きも描いてみたい」とあったので、実現する可能性は高いかもしれません。

強い線のすっきりな絵柄。
要所ではしっかり描きこまれていて、よくよく確認するとぱっと見の印象よりも細かいです。
背景など、漫画を邪魔しない程度にしっかり主張していました。
ページ全体を使っており、賑やかでやや濃い目。
そこそこキャラは若いものの、描き方としてはロリというよりも貧乳のが正しいかと。
華奢なスタイルと顔の各パーツ、配置に特徴。
どちらかというとツリ目気味です。
癖はやや大きいものの作風は安定傾向でした。
時間的余裕あるなら「ティーアイネット」さんのＨＰを、店頭ならば裏表紙のカット絵が参考になるでしょう。

【まんがデーター・採点の詳細】　大まかにこんな感じ。絵、話、独創性の順です。
・絵４：　漫画の巧い方です。癖もだいぶソフトになったかな、と。
・話４：　ガラリと異なる２エピソードです。細かい設定を楽しんで下さい。
・独５：　メインもいいですが、今回は「タノシミ」が非常に良かったです。
合計：［１３／１５］

収録漫画が両極端なのはどうかなぁ。
メインでほわーってなった人は、後半びっくりするかもしれません。

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tag : ラブコメショートカットファンタジー