■桃苑カルテット (赤井里実)
★まんがデーター [11/15]
・絵 :■■■■□
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■□
・属性 : [一般]コメディー・女友達
・おまけ: あとがき漫画。
・その他: 折り返しにコメント・4コマ、短編×17(うち「桃苑カルテット」×15)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「赤井里実(あかい・さとみ)」センセの「桃苑カルテット」です。
折り返しのコメントに、
「猫が人間になりました」
…とか、書いてありました。
なんのこっちゃ、と思いつつも読み進め、あとがき漫画にて判明。
もともと「紗夢猫(しゃむねこ)」という名前だったとのこと。
あ、あー、あー。
知ってますよ、「紗夢猫」センセ。
「神様だもの」とか「魔法使いTai!」は単行本を買っていたので、漫画読んでます。
なんとなーく馴染み易い感じ、ノリがあったのは、それがためですかね。
※桃苑カルテット・ヒロインズ
扉絵から。こう見るとモテそうなんですけどね。
そんな訳で、実は初見でなかった「赤井里実」センセの「桃苑カルテット」です。
ぶっちゃけ、派手な↓表紙に引かれました。
色とか配置が良いバランスですよね。
表題の連続話と共に、その元ネタっぽい別漫画という収録。
あとがき漫画でも書かれていましたが、どちらも”男っ気ない女子群”というお話でした。
概ね似た雰囲気であっただけ逆にまとまっており、どちらも面白い仕上がり。
特にそれらの最終形態というべき表題作「桃苑カルテット」は良かったです。
才色兼備のお嬢様が通う、私立「麗鳳学園」
通う女生徒らは世の男性の憧れで、”彼氏持ち率100%”という伝説までありました。
…が。
主人公「榊木綿(さかき・ゆう)」はパートナー同伴出席である創立記念日のイベントに悩んでいました。
気になる人のいる彼女でしたが告白に敗れ、結局祖父を連れて出席。
そこには、同じく身内を連れて出席していた「二階堂七海(にかいどう・ななみ)」、ペットの犬「カツトヨ」を連れてきていた「鬼龍院常子(きりゅういん・とわこ)」らがあぶれていたのでした。
さらに、パートナーを見失った、”好きな人にしかピントが合わない”という特異体質の友人「市原瑠音(いちはら・るね)」も加わり、偶然揃った負け組の4名。
「この中で誰が1抜けするか、勝負しましょう!」
何かの縁だと感じた「七海」の提案によって、彼氏をゲットするための真剣勝負をすることとなったのです。
だいたいそんな感じ。
※左:二階堂七海、右:鬼龍院常子
それなりに覚悟が必要そうですが、こんな「常子さん」が好き。
単行本を持って感じたのは、その薄さ。
全部で160ページでした。
その割に全15話と多いんですが、各話は8ページと微妙な長さ。
(※1話、15話のみ16ページ)
うん、これだとコメディーしかないでしょうねー。
各話とも直接の連続はあまりなく、4名できゃらきゃらとしておりました。
カバーに描かれていたそのまま、容姿的には問題ない4名。
ただ、やたらに強い個性がため、皆さん彼氏が出来ないのです。
前述したように1話は短く、そう凝ったストーリーではないこの漫画が面白いのは、個性的な面々がためでしょう。
メンバーの中でもっともお嬢様っぽい、「鬼龍院常子さん」
”学院一の美貌”
そう称されており、彼氏は居ないでなく作らないだけ~と言われておりましたが、その通り。
落ち着いた物腰の大人っぽい女性でしたが、たぶん恋愛した経験ないのでは。
初告白の5話、後の13話で描かれていたそのまま、基本的に分かってないですね。
S体質でしたけど、美人なだけそんなんもハマってます。
まさか、10話のオチがあの大事な場面で発揮されるとは意外でした。
実は勝手にモテてると思うので、本人次第ですかね。
さらりとかわす術は見事なものがありました。
主人公「木綿さん」のライバル的な「二階堂七海さん」
眼鏡な容姿そのまま、生徒会長です。
自分の馬もいるようでしたが、競馬新聞を片手にした、趣味が麻雀という彼女。
そうした現実的な面と共に妄想に入りやすく、なかなか可愛らしい思考の持ち主でした。
強気で勝負好きなこともあってか、なかなかそんなんは表に出てこないんですけどねー。
実はちょっとした秘密があり、それが最終エピソードへと繋がっています。
切っ掛けとシメは彼女の牽引によるものなんですよ。
なお、「拓海」という可愛らしい弟がおり、8話ではなかなかの小姑っぷりを見せていました。
「Chica」の読書モデルという「市原瑠音さん」
メンバーの中でもダントツにモテており、よく付き合ったりする描写もありました。
オマケで着いて行った1話でも、告白敗れた「木綿さん」の合間を縫って、ちゃっかり彼氏としていました。
ただ、”好みでない男性は視界に入らない”という特異体質が非常に問題。
もともと視界に入らない男性が多い上に、付き合ってる男性も突然見えなくなることも多く、またそれがわざとでないだけ、非常に困った娘さん。
本気でないんでしょうかね。
合コン描写の6話とか、最も女性に嫌われるタイプでしょう。
あれは酷い(笑)
そんな「瑠音さん」を気にすることなく隣にいれるのは、「木綿さん」くらいでしょうね。
ぶっちゃけ…男性要素のある彼女との並びは非常におさまり良く、カップルとして最もイイ感じ。
彼女との出会い(3話)にもありましたが、あれって初恋ですよね。
百合要素の高いキャラでした。
視界に入らなくなる際の表情とか、回想シーンを挟むたびに手持ちの食べ物が増えてる3話、大量の弁当を持ってきている4話などがキュートです。
※左:榊木綿、右:市原瑠音
見失う「瑠音さん」が良かったです。
基本的に主人公位置な「榊木綿さん」は緋桃神社の娘で、学院・副理事長の孫。
いちおう、血統的にはお嬢様なんですね。
(※あとがきによると、「瑠音さん」が最も一般家庭なようでした)
よく惚れて告白にも積極的でしたが、どこかズレているため成功には至らない様子。
まぁ、「瑠音さん」との3話とか、男子連中を寄せ付けず”ミスター青鳳”になってしまう10話とか、ちらほら男性っぽいですもんね、彼女。
たぶん、本人の知らぬところでモテモテだと思います。
…女子には。
容姿で判断しないのもいいところ。
着ぐるみの男性に恋したという2話では正体がイケメンだったにも関わらず、その動きから別人だと見破って諦めています。
祖父もあんな感じだったし、顔はどうでもいいのかな。
よく頭に乗せている「トメ吉」という鳥の細かい動きがキュートです。
カバー後ろの4コマが面白いですよ。
ほか、収録の「すり~ぴ~す!」は4コマ。
同居生活をする3名女子のだらりとした日常漫画でした。
「春桜デュエット」は「桃苑カルテット」のプロトタイプみたいな作品。
お約束なオチとか、こちらも悪くないですが…やっぱりそれらを経ての「桃苑カルテット」は完成度高いと感じました。
全体的に丁寧で、安定した作画。
小さいコマまでしっかりしており、乱れや崩れはありません。
濃淡は適度なくらいで、描き込みも同様。
あちこち優れたバランス感覚があり、コテコテもしておらず見易いです。
コメディーも良く、漫画の巧い方ですね。
そう目立つような癖もなく、キャラのバランスも良いです。
カラーでもほぼ変化ないので、判断は↓表紙で良いでしょう。
【まんがデーター・採点の詳細】 大まかにこんな感じ。絵、話、独創性の順です。
・絵4: 同時収録のエピソードと差がありました。
・話4: 長さに合ったお話群です。
・独4: 普通っぽいお話を非常に良いキャラでフォローしています。
合計:[12/15]
ここで終わるには勿体ない4名ですね。
いちおうキッチリと終わってましたが、その後の彼女らも見たいなぁ。
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・絵 :■■■■□
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■□
・属性 : [一般]コメディー・女友達
・おまけ: あとがき漫画。
・その他: 折り返しにコメント・4コマ、短編×17(うち「桃苑カルテット」×15)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「赤井里実(あかい・さとみ)」センセの「桃苑カルテット」です。
折り返しのコメントに、
「猫が人間になりました」
…とか、書いてありました。
なんのこっちゃ、と思いつつも読み進め、あとがき漫画にて判明。
もともと「紗夢猫(しゃむねこ)」という名前だったとのこと。
あ、あー、あー。
知ってますよ、「紗夢猫」センセ。
「神様だもの」とか「魔法使いTai!」は単行本を買っていたので、漫画読んでます。
なんとなーく馴染み易い感じ、ノリがあったのは、それがためですかね。
※桃苑カルテット・ヒロインズ
扉絵から。こう見るとモテそうなんですけどね。
そんな訳で、実は初見でなかった「赤井里実」センセの「桃苑カルテット」です。
ぶっちゃけ、派手な↓表紙に引かれました。
色とか配置が良いバランスですよね。
表題の連続話と共に、その元ネタっぽい別漫画という収録。
あとがき漫画でも書かれていましたが、どちらも”男っ気ない女子群”というお話でした。
概ね似た雰囲気であっただけ逆にまとまっており、どちらも面白い仕上がり。
特にそれらの最終形態というべき表題作「桃苑カルテット」は良かったです。
才色兼備のお嬢様が通う、私立「麗鳳学園」
通う女生徒らは世の男性の憧れで、”彼氏持ち率100%”という伝説までありました。
…が。
主人公「榊木綿(さかき・ゆう)」はパートナー同伴出席である創立記念日のイベントに悩んでいました。
気になる人のいる彼女でしたが告白に敗れ、結局祖父を連れて出席。
そこには、同じく身内を連れて出席していた「二階堂七海(にかいどう・ななみ)」、ペットの犬「カツトヨ」を連れてきていた「鬼龍院常子(きりゅういん・とわこ)」らがあぶれていたのでした。
さらに、パートナーを見失った、”好きな人にしかピントが合わない”という特異体質の友人「市原瑠音(いちはら・るね)」も加わり、偶然揃った負け組の4名。
「この中で誰が1抜けするか、勝負しましょう!」
何かの縁だと感じた「七海」の提案によって、彼氏をゲットするための真剣勝負をすることとなったのです。
だいたいそんな感じ。
※左:二階堂七海、右:鬼龍院常子
それなりに覚悟が必要そうですが、こんな「常子さん」が好き。
単行本を持って感じたのは、その薄さ。
全部で160ページでした。
その割に全15話と多いんですが、各話は8ページと微妙な長さ。
(※1話、15話のみ16ページ)
うん、これだとコメディーしかないでしょうねー。
各話とも直接の連続はあまりなく、4名できゃらきゃらとしておりました。
カバーに描かれていたそのまま、容姿的には問題ない4名。
ただ、やたらに強い個性がため、皆さん彼氏が出来ないのです。
前述したように1話は短く、そう凝ったストーリーではないこの漫画が面白いのは、個性的な面々がためでしょう。
メンバーの中でもっともお嬢様っぽい、「鬼龍院常子さん」
”学院一の美貌”
そう称されており、彼氏は居ないでなく作らないだけ~と言われておりましたが、その通り。
落ち着いた物腰の大人っぽい女性でしたが、たぶん恋愛した経験ないのでは。
初告白の5話、後の13話で描かれていたそのまま、基本的に分かってないですね。
S体質でしたけど、美人なだけそんなんもハマってます。
まさか、10話のオチがあの大事な場面で発揮されるとは意外でした。
実は勝手にモテてると思うので、本人次第ですかね。
さらりとかわす術は見事なものがありました。
主人公「木綿さん」のライバル的な「二階堂七海さん」
眼鏡な容姿そのまま、生徒会長です。
自分の馬もいるようでしたが、競馬新聞を片手にした、趣味が麻雀という彼女。
そうした現実的な面と共に妄想に入りやすく、なかなか可愛らしい思考の持ち主でした。
強気で勝負好きなこともあってか、なかなかそんなんは表に出てこないんですけどねー。
実はちょっとした秘密があり、それが最終エピソードへと繋がっています。
切っ掛けとシメは彼女の牽引によるものなんですよ。
なお、「拓海」という可愛らしい弟がおり、8話ではなかなかの小姑っぷりを見せていました。
「Chica」の読書モデルという「市原瑠音さん」
メンバーの中でもダントツにモテており、よく付き合ったりする描写もありました。
オマケで着いて行った1話でも、告白敗れた「木綿さん」の合間を縫って、ちゃっかり彼氏としていました。
ただ、”好みでない男性は視界に入らない”という特異体質が非常に問題。
もともと視界に入らない男性が多い上に、付き合ってる男性も突然見えなくなることも多く、またそれがわざとでないだけ、非常に困った娘さん。
本気でないんでしょうかね。
合コン描写の6話とか、最も女性に嫌われるタイプでしょう。
あれは酷い(笑)
そんな「瑠音さん」を気にすることなく隣にいれるのは、「木綿さん」くらいでしょうね。
ぶっちゃけ…男性要素のある彼女との並びは非常におさまり良く、カップルとして最もイイ感じ。
彼女との出会い(3話)にもありましたが、あれって初恋ですよね。
百合要素の高いキャラでした。
視界に入らなくなる際の表情とか、回想シーンを挟むたびに手持ちの食べ物が増えてる3話、大量の弁当を持ってきている4話などがキュートです。
※左:榊木綿、右:市原瑠音
見失う「瑠音さん」が良かったです。
基本的に主人公位置な「榊木綿さん」は緋桃神社の娘で、学院・副理事長の孫。
いちおう、血統的にはお嬢様なんですね。
(※あとがきによると、「瑠音さん」が最も一般家庭なようでした)
よく惚れて告白にも積極的でしたが、どこかズレているため成功には至らない様子。
まぁ、「瑠音さん」との3話とか、男子連中を寄せ付けず”ミスター青鳳”になってしまう10話とか、ちらほら男性っぽいですもんね、彼女。
たぶん、本人の知らぬところでモテモテだと思います。
…女子には。
容姿で判断しないのもいいところ。
着ぐるみの男性に恋したという2話では正体がイケメンだったにも関わらず、その動きから別人だと見破って諦めています。
祖父もあんな感じだったし、顔はどうでもいいのかな。
よく頭に乗せている「トメ吉」という鳥の細かい動きがキュートです。
カバー後ろの4コマが面白いですよ。
ほか、収録の「すり~ぴ~す!」は4コマ。
同居生活をする3名女子のだらりとした日常漫画でした。
「春桜デュエット」は「桃苑カルテット」のプロトタイプみたいな作品。
お約束なオチとか、こちらも悪くないですが…やっぱりそれらを経ての「桃苑カルテット」は完成度高いと感じました。
全体的に丁寧で、安定した作画。
小さいコマまでしっかりしており、乱れや崩れはありません。
濃淡は適度なくらいで、描き込みも同様。
あちこち優れたバランス感覚があり、コテコテもしておらず見易いです。
コメディーも良く、漫画の巧い方ですね。
そう目立つような癖もなく、キャラのバランスも良いです。
カラーでもほぼ変化ないので、判断は↓表紙で良いでしょう。
【まんがデーター・採点の詳細】 大まかにこんな感じ。絵、話、独創性の順です。
・絵4: 同時収録のエピソードと差がありました。
・話4: 長さに合ったお話群です。
・独4: 普通っぽいお話を非常に良いキャラでフォローしています。
合計:[12/15]
ここで終わるには勿体ない4名ですね。
いちおうキッチリと終わってましたが、その後の彼女らも見たいなぁ。
桃苑カルテット (Emotion Comics 28) (2011/06/08) 赤井 里実 商品詳細を見る |
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