まんがさんぽ　■恋・体・温　（小石川れんず）

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■恋・体・温　（小石川れんず）

★まんがデーター　［７／１５］
・絵　　　：■■■□□
・話　　　：■■□□□
・独創性：■■□□□
・属性　：　成年・ロリ
・おまけ：　あとがき、おまけ絵、
　　　　　　ゲストページ。
・その他：　初単行本、短編×７。

本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「小石川れんず」センセの「恋・体・温」です。

れんず、ですか。
変な名前…って、私も「ひでる」ですが。
こちらは、先日あたりに発売された「小石川れんず」センセの初単行本です。
とりあえず正直な感想から。

「こりゃー表紙でだいぶ損しているのでは？」

巧い・下手の見極めは人それぞれでしょう。
でも、こちらの↓表紙はどうですか。
なんというか、ひと昔、ふた昔前の絵みたいなんですよ。
色使いもやぼったく地味ですし、多くの漫画が発売される現代では、店頭に埋もれてしまうに違いありません。
ＨＰを見たところセンセご本人の作なようですが、次はプロに任せた方がいいと思います。
小石川センセ、そしてファンの方、ごめんなさいね。
以上、ひでるの素直な感想でした。

…と、さんざん批評してきましたが、中の白黒絵は非常に可愛らしく、良いものです。
（※それだけに、あの↓表紙がもったいなく感じるのよ）
横に並べると全然違いますが、「小菅勇太郎」センセとか「後藤羽矢子」センセみたいな系統ですね。
細く曲線が強い絵柄で、４コマ漫画みたいなすっきり風味。
ぷにぷに・ほんわかした人物絵はロリのが得意そうですが、あまり極端ではないので大丈夫でしょう。
ただ、ページは白が強く、濃いのが好きな方には物足りなく感じるかもしれません。
ちょっと注意を。

話は重たい立ち上がりで進み、色々問題残しつつもとりあえず強引にハッピーエンドへなだれ込むのが特徴。
こちらの単行本では大きく印象には残りませんでしたが、今後が楽しみな漫画家さんです。

※左：「すきなひと」の「紅子ちゃん」、右：「いちばん」の「アイちゃん」です。
　「アイちゃん」は……いったい何をしているのでしょうか（笑）

冒頭の「兄妹愛」は兄・妹の近親モノ。
やばい関係ながら、そのまま無難におさまってしまうのが…楽しくも異常。
「明日から学校行くよ」
…じゃねーだろ（笑）

ヒロイン「アイちゃん」が告白した憧れの相手、「春名さん」には既に彼女がいたんですが、それでも２番さんとして付き合うこととするのでした…。
そんな「いちばん」は男性諸君にはとっても恐いお話。
単行本中では最もハードな展開だっただけに、あのラストはやや拍子抜け。
がっかりですよ。
この可愛い絵柄のまま、もう一段階踏み込んでほしかったですね。
（…読後感は最悪になりそうですけれど）

女の子同士の「すきなひと」は微妙な感情がよく表現されていると思います。
百合姫コミックスっぽいですね。
こちらも、若干の問題を置き去りにしたまま無難に終わっていました。
あるいは荒れるかもしれない、後日談が読んでみたいです。