まんがさんぽ　■盗んで　リ・リ・ス　（てぃんくる）

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■盗んで　リ・リ・ス　（てぃんくる）

★まんがデーター　［５／１５］
・絵　　　：■■■■□
・話　　　：□□□□□
・独創性：■□□□□
・属性　：　ラブコメ・怪盗
・おまけ：　二つ折りポスター。
・その他：初単行本、現在１巻まで発売中。
　　　　　　
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「てぃんくる」センセの「盗んでリ・リ・ス　１巻」です。

どこだったか、なんだったか忘れましたが、記憶の片隅におられた「てぃんくる」センセ。
ゲーム原画やあちこちでイラストを描いておられるようなので、どこかで見たのかもしれません。
まぁ、そんな訳で必殺「作者名買い」を発動したひでるさんの手の中におさまったのでした。

結果としては…微妙。
そうか、こちらの掲載は少年誌ガンガンパワードだったんですね。
でも、今時の”ませた少年たち”はこのストーリーに納得するのかな？どうかな？？
キャラの可愛らしさが売り（…だよね）なだけあって絵柄ではほぼ問題ないですが、お話はゆるゆる・ずるずるです。

才色兼備で家が大富豪なお嬢様「リリーナ・コラーディ」は画家の兄「ミッシェル・コラーディ」のことが大好き。
しかし、「ミッシェル」の描く絵は決まって自分をモデルにしたヌード画であり、年頃な「リリーナ」としては恥ずかしいもののそれを断れないのでした。
完成した絵が展示され、衆人環視にさらされるのを避けるため、「リリーナ」は「怪盗リリス」に変身して次々にそれを盗むのでした。
だいたいそんなん。

絵を盗むのにわざわざ予告状送ったりするのはまるで「キャッツ・アイ」な世界。
追う・追われる者が恋人同士という、そんなどきどき設定ならいいんですが、こちらは緊張感に欠けたぬるーいもの。
細かいところまで上げてしまうとキリないくらいに突っ込み所満載で、読み進むごとにすーっと冷めていきます。

※左：怪盗リリス、右：リリーナお嬢様です。
　怪盗リリスに変身、ってそのまんまのリリーナお嬢様。名前だけだとガンダムＷを思い出しますよ。

運動神経ない、とばっさり切り捨てられているほどのたんなる画家、兄「ミッシェル」が”美術館館長に頼んで、捕らえるために隠れている”のがものすごく変。
そのうえ、暗い中、かつ眼鏡がない状況で「怪盗リリス」に一目惚れする展開はちょっと理解しがたい。
（※貧乳だったから？あるいは馬鹿？）
目が悪いと言っても、キスするくらい間近なのに見えない、てーのはありえないでしょう。
もうやめ。
まぁ、真夏のチョコレートみたいにべたべた・あまあまなラブコメですから、くだらん突っ込みするのは駄目なのかもしれませんけどね。
こんなんが素直に楽しんで読めないのは、ある意味成長している証拠なのかもしれません（笑）
大人って嫌ねぇ。

ちなみに、４話ではお約束みたいにネコ耳で登場してます。
またですか。
…何度も書きますが、ひでるはソレの良さが理解できておりませんので、「にゃん」とか言われてもどーでもいいです。さむいし。
ちなみに、「リリーナ」お嬢様はモデルになるため頻繁に脱いだり、従妹の「沙綾」は胸おっきかったり、あちこちやたらパンチラしてたりとそんなサービスは満点なので、ソフトなお色気が好きな方にはオススメなのかもしれません。
ひでるさんとしては…こないだの「おまもりひまり／的良みらん」と同じ感想です。
これが成年指定ならよかったのにのにのにのにのに……って。

あっさり描かれたような箇所もありますが、イラスト本業な方にしては全般的に高いレベルを維持しておられます。
綺麗な細線のすっきり絵。
頭、そして目が大きめで、身体が細めなのが特徴です。
流れる髪とふわふわスカートがいいですね。
最近の流行っぽい絵柄だと思いますが、癖が強いので↓表紙の雰囲気に嫌悪感を持った方は避けて下さい。

とりあえず邪悪なひでるさんには荷が重かったです。
純粋な気持ちで、どきどきしながら読める人にはいいかもしれませんよ。