まんがさんぽ　■壁の中の天使　（ここのき奈緒）

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■壁の中の天使　（ここのき奈緒）

★まんがデーター　［９／１５］
・絵　　　：■■■□□
・話　　　：■■■□□
・独創性：■■■□□
・属性　：　成年・アクション
・おまけ：　あとがき、カバー裏にカラー別絵・献辞、
　　　　　　折り返しに「なぜなに壁天」、加筆・修正。
・その他：　全て表題作。
　　　　　
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「ここのき奈緒（ここのき・なお）」センセの「壁の中の天使　上巻」です。

ドラマＣＤのついてる限定版「ヴァルキリーコミックス」などで盛り上がっている「キルタイムコミュニケーション」さん。
後でレビューを書かせていただきますが、あのシリーズは微妙ですねー。
まぁ、いいか。
今回はキルタイムさんのメインというべき、「二次元ドリームコミックス」シリーズの漫画です。
どちらも読み終わった今では、確信しました。
やっぱり、こちらが正解（笑）

そんなこんなで、「ここのき奈緒」センセの２冊目の単行本は長編「壁の中の天使　上巻」なのでした。

”人喰い”と呼ばれる化け物が横行する世界。
それに対抗できる能力を持つ一族の「相沢夏美」は学校の執行部会長として、駆逐する役目でした。
しかし、それでもなお犠牲者の出る事態を憂慮した校長は外部より転校生「皇」を召還するのです。
いままで「夏美さん」と関係していた保健医の「安西」はそれがため、計画を早めるべく本性を現すのでした…。
だいたいそんなお話。

※左：敵の人喰い、右：相棒「皇さん」です。
　「皇さん」のはバランス悪いくらいにおっきいですよ。下半身が気になりますが。

触手がうねうねしたりする、異界の化け物たちとのえっちアクションな漫画ですね。
一時期「淫獣なんちゃら」って、シリーズがありましたが、大まかにはそんな闘うヒロイン系統。
上巻の単行本ではエピソードが２つ収録されており、主人公「相沢夏美」のプロローグ的お話と、「御堂涼香」とその使用人「因幡光」のお話が途中まででした。

なんらかの術（※折り返しではサイキッカーと言っていました）で遠隔攻撃をする「皇さん」に対し、手に力を溜めて肉弾戦をしている「夏美さん」はキャライメージ通りで、なかなか良い雰囲気。
↓表紙の赤いミニスカ・セーラー服に釣り上げられたひでるさんとしては、もう少し「夏美さん」のアクションシーンでの活躍を見たかったんですが……名前が冠となっている１話目では、あっさり敵の術中に堕ち、転校生となった２話目では残念ながら出番これから、って所で終わってしまいました。
こうした系統のセオリーとして、”必ず敵の洗礼をきっちり受ける”というのがありますが、それを忠実に守っております（笑）

※主人公「相沢夏美」さんです。
　凛々しいですね、かっちょえーですね。そんな訳でひでるさんお気に入りなのでした。

いい意味での適当な設定・いい意味での無難なストーリーで、巻数続く成年漫画としては完成度高いと思います。
予想以上に良かったですよ、ええ。
眼鏡で巨乳。ついでにふたなりという「皇さん」と、カチューシャ・ショートカットの凛々しい「夏美さん」のコンビを今後も見守らさせて頂きます。
これで、もう少しゆっくりキャラを掘り下げてくれれば最高なんですけど…無理か。成年漫画だし。

しっかりとした線としつこくない絵柄。
触手だー化け物だのが登場する系統がため、ページはごっちゃり気味です。
リアル寄りではあるもののクドくなく、漫画としてのバランスが取れた人物絵がキャラの魅力を高めていました。
ちょっと細かいところですが、たまに力が抜けたようなコマもありますね。
あとがきにて、センセは「絵にバラツキある」と言っていましたが、さほど気にならないと思います。
例によって「キルタイムコミュニケーション」さんのＨＰでは立ち読みができますんで、気になった方はぜひどうぞ。