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■いぬみみずかん (いぬぶろ)

★まんがデーター [14/15]
・絵   :■■■■■
・話   :■■■■□
・独創性:■■■■■
・属性 : 成年・犬耳
・おまけ: 漫画「さいごに」、
      カバー裏に色々三夏くん絵。
・その他: カラー(36P)、カラー短編×5、短編×29
      (全編表題作)
          
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「いぬぶろ」センセの「いぬみみずかん」です。

きました。
ようやく「隣のみなの先生 3巻」が発売されてましたー。当初の予定より1ヵ月遅れでしたか。
まぁ、こちらは2巻まで紹介しているので本日は置いといて、今回は新刊コーナーで最も目立っていた「いぬぶろ」センセの初単行本「いぬみみずかん」です。

似たような漫画で、以前紹介した「いぬみみ/中島零」ってのがありましたね。
あちらは”ちょっとえっちっぽいラブコメ”でして、全体的にはどっちつかずの中途半端なものでした。
この「いぬみみずかん」を読んで確信しましたが、こうしたネタならばやはりこんなんが正解

子宝の神さま、万波クロ.jpg
※左:物語の発端「子宝の神さま」、右:「万波クロさん」。
 首輪→オッドアイ→眼帯という流れが実に楽しい「クロさん」なのでした。もう1話くらい主役話があれば…。

冒頭カラーの「よとぎばなし」にて起源が描かれておりましたが、犬耳少女がごく当たり前に闊歩している世界。
犬耳好きな、ちょっとおかしな主人公「山河三夏(やまかわ・みなつ)」くんは、その”犬耳比率”が高いというこの町へわざわざ引っ越してきたのでした。
憧れだった、素敵な犬耳地区に心躍らせる「三夏くん」ですが…大まかにはそんなん。

人間の男性「三夏くん」を中心とした、犬耳少女とのエピソード集。
主人公というだけあって漫画のあちこちに登場しており、最後のオチだけを担当していたりもします。
(※カバー裏は彼の百面相みたいになっていました)
たいていは不幸な目に遭ったり、えっちできても単なる妄想だったり、果ては夢だったりもするコメディー担当な「三夏くん」
変に真面目な一面(25話)もあり、なかなか犬耳少女と仲良くなれないんですが、実はすぐ近所に住むアイヌ犬な娘さんに好かれているのです。
ただ、彼女は引っ込み思案で酒好きなため思うように告白できず、他の男とばかりいたしてしまう始末。
(※おまけに悪酔いしてるらしく、吐くのがオチになってる)
お隣の「森川モトキ」くんが、あちこちでえっちしているのと対照的ね。
ただ、そんな「森川くん」も本命(※誰かは秘密ね)とはなかなかうまくいっていないのです。
そんな二人のラストは…。

森川姉、桜井(現:山河)みつこ.jpg
※左:森川姉、右:「桜井(現:山河)みつこさん」
 上の「クロさん」よりも後の絵です。洗練されて綺麗でしょ?

と、基本としては同世界なブツ切り短編が続く構成。
あちこちに何気なく同キャラが出ていたりするので、それを探して遊んだりすることもできます(笑)
成年指定ですが、えっち度はソフト。
各エピソードでは本番のない回まであったりするのがポイントでした。
(※ちなみに、尻尾のお約束でパンチラ程度なら頻繁にありました)
とりあえず、なによりもこの形式を許した出版社の判断が見事。
それがため、非常に独特な世界観をもった漫画、単行本に仕上がっておりました。
さっすが「ワニマガジン」さんです!

なお、ひでるさんのお気に入りはシベリアンハスキーな犬娘「万波クロ」さん。
しっぽが弱点だったり、オッドアイ好きに襲われて眼帯してみたり、色々策を立てるものの、なにかとえっちされてしまうのです。
オッドアイな目はカラー原稿の「とろ~りチーズdeからふるピッツァ」にて、色つきで楽しめます。
これがかっこいいんですよねー。
そちらは宅配する先々でえっちされるというパターンで、ほぼ無抵抗っぽい雰囲気が素敵でした。
ただ、もう少しお話と絡んで活躍してほしかったですねー。

そんな訳で、なにかとスゴイ漫画でした。
…なにが凄いかって、登場する犬耳少女たちにはそれぞれモデルになっている犬種があるのですよ。
実際のソレと見比べて、色々想像膨らませるのもいいでしょう(笑)
”「COMICI快楽天」の4年に渡る名物連載”という文句は伊達ではありません。
なお、犬の性質をネタとした漫画もありましたが、案外各お話は普通(?)でした。
だいたいね。そうでもないか?

山河マル.jpg
※おまけ:姪の「山河マルちゃん」
 なぜか、子供には好かれている彼(笑)

乱れない丁寧な細線で、人物から濃淡まで各バランスの取れた優良作画。
ロリっぽい方がお得意そうでしたけれど、色っぽいキャラも問題ありません。
描かれた時期が長いこともあり、全体的にはややバラついた絵です。
ただ、もともと巧い方であるので、特に気にはならないと思います。
後半の絵はかなり洗練され、綺麗な仕上がりとなっておりました。
癖はありますが極端なものでないので、幅広く好まれる絵柄。
判断は↓表紙・裏表紙のカラー絵にてどうぞ。

このブログでは何度も書いておりますが、ひでるさんは「~耳」の良さがよく分かりません。
わかんなくても、こちらの繊細で可愛らしい絵でのえっちは満足でした。
その趣味・属性がない方でいいと思われます。…たぶん。

特にお好きな方なら狂喜乱舞するであろう、全編犬耳ワールドをご堪能下さいませませ。

なお、単行本は角で殴りつければ立派な凶器になりそうなくらいにブ厚く、重かったです。
ページ数はたっぷりですよー。

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