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■純愛サディスティック (じゅら)

★まんがデーター [8/15]
・絵   :■■■□□
・話   :■■□□□
・独創性:■■■□□
・属性 : 成年・ライトSM
・おまけ: あとがき、カラー描き下ろし「快感スイッチ♪」、
      描き下ろし「純愛サディスティック~その後~」
・その他: カラー(4P)、短編×13(うち「純愛サディスティック」×2、
      「お姉ちゃんはドS」×4、「甘いのがお好き♪」×2)
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「じゅら」センセの「純愛サディスティック」です。

こちらが初単行本ですね。
紹介帯がやたら縦に幅広く、「はは~ん」と勝手に期待しましたが。
そちら外しても、絵に変化はありませんでした。
がっかりね。
また、カバー裏もそのまんま(文字が無くなっているだけ)、折り返し部分は↓表紙の使い回しでした。
描き下ろし多かったので仕方ないかなぁ、という気もしますが、カラーは巧い方だったので、色々見たかったです。

そんな単行本「純愛サディスティック」は短編・連続話の混ざった構成。
タイトルそのまま、軽いSMちっくなネタがちらほらとありました。

葉田さわり、姉羽えすか
※左:葉田さわり、右:姉羽えすか
 SMちっく漫画のヒロインです。どちらもドぎついものではありません。

描き下ろしにてその後が描かれている表題作「純愛サディスティック」
主人公「葉田さわり」は粗暴な振る舞いがため、周囲から敬遠されておりました。
そんな「さわり」ですが、最近になってしつこく交際を求めてくる変人が現われたのです。
自らをドMと言う彼は暴力をものともせず、ついに千通目となるラブレターを渡してきたのでした。
…だいたいそんな感じ。

面白いネタではあったんですが、収録中で作画は弱い方でバランス微妙。
せっかくの描き下ろし部分もかなり雑で、同様に良くなかったのはがっかり。
また、最初のモノローグ部分「私、葉田さわりは不良だ」という部分にげんなり。
いやいや、直接文字で書いちゃーだめでしょ。
その部分はまるっきり削除でも良かったと思います。

踏みつける描写が何度かありましたけど、ちょっと「さわりさん」は可愛すぎたかなー…って、まぁタイトル通りなのか。
一言で終わらせていた、”周囲から怖がられている”描写がしっかり描かれていれば、もう少し良かったのではないかなぁ。
しかし、途中の台詞「殺されてもいいです」は確かにMっぽくあるんですが、なんだか格好いいですよ。ええ。

そちらと並び、今回単行本の代表的な作品「お姉ちゃんはドS」シリーズ。
「たーくん」こと「姉羽たくや」は姉「姉羽えすか」によって性的ないじめを受けておりました。
しかし、遂にキレた「たくや」に逆襲されると、眠っていた「えすか」のM部分が目覚めてしまい…と、大雑把にはそんな流れ。

軽いノリのSMちっく連続話。
いちおうドSとなっていますが、どちらかと言うと「えすかさん」はショタっぽい色かなぁ。
あまり過激な描写はなかったので、期待し過ぎに注意。
年下の男の子(弟ですが)を好きなようにオモチャとし、自らの性的快感を得ているみたいな感覚です。
そんな彼女が、ある切っ掛けによってMになるのでした。
SでもMでも、元々どちらかであった方が実は双方の嗜好を備えていた…というのは、実際にいるようです。
(※どっかで読んだ)
ただ、「えすかさん」の場合はドMの時にも、
調理中のお姉ちゃんをいじめなさい!
とか命令口調は変化なく、ドMというよりSプレイの発展系みたいね。
えー、その趣味ない人に無理やりプレイを要求するのは、SMルール違反ですよ、「えすかさん」
ややふらふらとしたお話で、途中からの追加キャラ「津院くくり」もあまり活かしきれていない印象がありました。

猪口甘美、綾華
※左:猪口甘美、右:綾華
 卑猥なケーキ職人「甘美さん」です。全商品を見たいですね。

連続話「甘いのがお好き♪」はお話・作画どちらもひでるさん好きな系統。
ケーキショップ「HiY」の店主「猪口甘美」さん。
大きな大会で優勝するほどの腕前を持つケーキ職人なんですが、その形が卑猥過ぎてまったく売れないのでした。
暇を持て余す「甘美さん」は、口やかましい従業員「加藤」くんに自らのケーキ哲学について身をもって教えるのです。

店はガラガラでしたが…いや、あれは案外面白いと思うのだけど。
ショートケーキはともかく、おっぱいゼリーなど女性にも買いやすく、人気が出そうな気がしました。
ゼリーオナホとか、トコロテンを利用したプレイはなかなかえっちです。
試してみたい方も多いことと思います。
…たぶん。
2話登場の「佐藤みるく」もツンデレちっくで良く、さまざまなお菓子ネタと共に今後も続けてほしいお話ですね。

「色葉」さんと付き合う「赤木」くんに無理やり迫る「春奈」さんの短編「誘惑」
女性の怖さが見られる、おっかないお話です。
2番でいい」とか言っていたのでえっちしたら…というお約束な破滅パターン。
まぁ、言葉では拒否していながら、まったく抵抗する素振りもなかった「赤木くん」は自業自得かな。

他の男と別れた「撫子」さんと付き合う「山徒」くんの妄想話「ハツコイ」
もしかしたら、前の男にさんざんえっちなことさせられてたのではないか?
という、誰しもがちょっと疑うだろう部分を、やや過剰な妄想と共に膨らませ、壊れだす「山徒くん」
ここはトコトンまでぶっ壊れてくれたのが面白かったかなぁ
あるいは、よりしたたかな「撫子さん」を描けば、かなりブラックな、後味わる~い(笑)短編に仕上がったと思いますが。
いちおう漫画はすっきりとした終わり方でしたが、はてさて「撫子さん」は笑顔の裏に何を考えていたのかな?

ほか、カラー描き下ろし「快感スイッチ♪」
4ページのショートでお話としてさしたるものではないものの、作画的には安定していました。
逆に収録中で最も作画の弱い女子プロレス短編「優越感スープレックス」
リングコスチュームのままえっちですね。
主人公「綾華」さんはどっかのゲームみたいなキャラ。
人気ある、闘うアイドルな彼女をラブラブえっちによって服属させる…みたいに考えると、大雑把には表題に近いと言えるかも。

強めな線のくっきり絵。
作画・雰囲気のどちらも安定しておらず、各話バラバラでした。
まだ御自身の作風が決まっていない感じです。
どちらかと言うとよく描けていますが、一部乱れの目立つところもあって、全体的には不安定。
紹介帯にあった、”驚異の画力で紡ぎだす”はさすがに大げさ過ぎでしょう。
判断としては、実際の白黒絵に近い裏表紙がおすすめ。
↓表紙からは、いくらかマイナスするのがいいでしょう。

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