■暴れん坊少納言3 【山吹の巻】 (かかし朝浩)
★まんがデーター [13/15]
・絵 :■■■■□
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■■
・属性 : 平安時代・コメディー
・おまけ: 描き下ろし「平安高校課外補習」1~5。
・その他: あらすじ、6話収録、現在は3巻まで発売中。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「かかし朝浩(かかし・あさひろ)」センセの「暴れん坊少納言Ⅲ 【山吹の巻】」です。
はい、待っておりました。
ひでる待望の3巻です。
ちょろちょろと発売されている(チェックしている)歴史関連の単行本では、「伊達政宗」を題材とした「姫武将政宗伝 ぼんたん!!/阿部川キネコ」、戦国時代を舞台とした「乱飛乱外/田中ほさな」…らと共に、直撃されている漫画なのでした。
そんな訳で、こちらのブログでは「暴れん坊少納言」、「暴れん坊少納言2 【葵の巻】」という、既刊どちらも紹介してるんですね。
ラブコメ(※コメディー強め)、あるいは時代モノが好き方には、刺さる単行本だと思います。
未読であるなら、ぜひオススメしておきます。
※ヒロイン特集1:台風のような諾子さん。
やりたい放題ですね。中央が「伊周さま」です。
時は平安時代。
「清少納言」こと主人公「清原諾子(きよはら・なぎこ)」は才媛(※さいえん:高い教養や才能のある女性)でしたが同時に大変なお転婆でもあり、周囲を困惑させておりました。
試しに縁談をさせたものの言動はまるで改まらず、その相手「橘則光」との関係もさして進展なくという具合。
そんな頃、なにかと目立つ「諾子さん」の評判を聞きつけた時の中宮「定子(ていし)」は彼女を女房として出仕させることとしたのでした。
あちこちで騒動を巻き起こすものの、ようやく生活に慣れてきた頃。
入内を目指す中宮「定子」の従姉妹、「藤原道長」の娘「彰子(しょうし)」とその教育係「紫式部」らが頻繁にちょっかいをかけてくるようになり、特に「諾子さん」はその対象として目されていたのでした。
…まぁ、だいたい前巻まではそんなん。
多少のアレンジを加え、史実を読みやすくしたコメディー漫画です。
主要な登場人物は実在した方々で、3巻では「安倍晴明」、「藤原伊周(ふじわらの・これちか)」などが登場しております。
お話の中でも4コマ部分でも散々に突っ込まれておりましたが、特に注目なのは現代の女の子らもキャーキャーと言っている(らしい)陰陽師「安倍晴明」ですね。
普通のイメージとしてあるような、スリムで美形な描かれ方ではなく、老年期でのんきな趣味人のような風情なのでした。
(※「花山天皇」の信頼をうけ、記録に登場するようになるのは59歳あたりからなんだって)
念のため調べちゃいました(←信用してない訳ではないんですが…)が、実際にはそんな感じだったようなのです。
ちょっと驚き!
「源頼光」などと同様に、死後になってから「今昔物語」などの記録によって神秘化・伝説化され、果てはヒーローっぽくされた方みたい。
※ヒロイン特集2:ラブラブシーンの諾子さん。
もうちょっとこんな描写をほしいです。中央の方が「晴明さま」わざと見にくくしました。
ほか、お話は実際に「枕草子」にもあるらしい雪のエピソードから、「定子」の妊娠騒動。
前巻から引き続き登場する「彰子」が仕掛けた、ちょっと政治ちっくなものまでありました。
さらに収録のラスト6話目では、ついに「彰子」が入内し、”二后並立”の様相となるのです。
こりゃ、次巻はより盛り上がりそうで、今から楽しみですよ。
なお、漫画帯には「清少納言VS紫式部 ガチバトル!?」とか実に興味深い単語が書かれていましたが、この巻にはそういったお話はほとんどないので要注意。
(※2巻につける帯ならそれでいいでしょうけれど、ちょっとだけな3巻では明らかな誤りだと思いますけど)
「紫式部」の出番はちょろっとだけでしたので、ファンの方は残念賞。
※おまけ:せまる「和泉式部さん」
大人っぽくせまると思いきや、実に動物的(笑)
ちなみに、1巻の時点ではツンデレという単語を冠としておりました。
なんとなーくラブコメちっくなお話が目立っていた印象なんですが、今回についてはちょっとだけ。
まぁ、これは仕方ないかなぁ…。
もうちょっとそんな描写がほしいトコロですけどね。
ただ、ひでるさんお気に入りの「和泉式部」が1話、5話などでなにげに活躍しており、その点では満足でした。
番外編で主役話とか描いてほしいですよー。
もともと絵柄は安定していたこともあり、前巻とほぼ変化ありません。
1巻と比べてみると、主要キャラについてはだいぶ描き慣れてきているようでした。
なんというか、丸くなった感覚ね。
しっかりとした線は乱れることなく、きっちりとしています。
やや平べったく、デフォルメも強い特徴ある描き方なので、人を選ぶでしょう。
解説部分なども含めて漫画の運びが巧い方なので、極端に苦手でなければ問題ないと思います。
時代・史実などと”ある程度”合わせる必要があるためか、そんなんがお話の幅を制限しているかなぁ。
心なしか、3巻は読んでいてそんなん感じました。
暴れん坊少納言(3) (ガムコミックスプラス) (ガムコミックスプラス)
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・絵 :■■■■□
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■■
・属性 : 平安時代・コメディー
・おまけ: 描き下ろし「平安高校課外補習」1~5。
・その他: あらすじ、6話収録、現在は3巻まで発売中。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「かかし朝浩(かかし・あさひろ)」センセの「暴れん坊少納言Ⅲ 【山吹の巻】」です。
はい、待っておりました。
ひでる待望の3巻です。
ちょろちょろと発売されている(チェックしている)歴史関連の単行本では、「伊達政宗」を題材とした「姫武将政宗伝 ぼんたん!!/阿部川キネコ」、戦国時代を舞台とした「乱飛乱外/田中ほさな」…らと共に、直撃されている漫画なのでした。
そんな訳で、こちらのブログでは「暴れん坊少納言」、「暴れん坊少納言2 【葵の巻】」という、既刊どちらも紹介してるんですね。
ラブコメ(※コメディー強め)、あるいは時代モノが好き方には、刺さる単行本だと思います。
未読であるなら、ぜひオススメしておきます。
※ヒロイン特集1:台風のような諾子さん。
やりたい放題ですね。中央が「伊周さま」です。
時は平安時代。
「清少納言」こと主人公「清原諾子(きよはら・なぎこ)」は才媛(※さいえん:高い教養や才能のある女性)でしたが同時に大変なお転婆でもあり、周囲を困惑させておりました。
試しに縁談をさせたものの言動はまるで改まらず、その相手「橘則光」との関係もさして進展なくという具合。
そんな頃、なにかと目立つ「諾子さん」の評判を聞きつけた時の中宮「定子(ていし)」は彼女を女房として出仕させることとしたのでした。
あちこちで騒動を巻き起こすものの、ようやく生活に慣れてきた頃。
入内を目指す中宮「定子」の従姉妹、「藤原道長」の娘「彰子(しょうし)」とその教育係「紫式部」らが頻繁にちょっかいをかけてくるようになり、特に「諾子さん」はその対象として目されていたのでした。
…まぁ、だいたい前巻まではそんなん。
多少のアレンジを加え、史実を読みやすくしたコメディー漫画です。
主要な登場人物は実在した方々で、3巻では「安倍晴明」、「藤原伊周(ふじわらの・これちか)」などが登場しております。
お話の中でも4コマ部分でも散々に突っ込まれておりましたが、特に注目なのは現代の女の子らもキャーキャーと言っている(らしい)陰陽師「安倍晴明」ですね。
普通のイメージとしてあるような、スリムで美形な描かれ方ではなく、老年期でのんきな趣味人のような風情なのでした。
(※「花山天皇」の信頼をうけ、記録に登場するようになるのは59歳あたりからなんだって)
念のため調べちゃいました(←信用してない訳ではないんですが…)が、実際にはそんな感じだったようなのです。
ちょっと驚き!
「源頼光」などと同様に、死後になってから「今昔物語」などの記録によって神秘化・伝説化され、果てはヒーローっぽくされた方みたい。
※ヒロイン特集2:ラブラブシーンの諾子さん。
もうちょっとこんな描写をほしいです。中央の方が「晴明さま」わざと見にくくしました。
ほか、お話は実際に「枕草子」にもあるらしい雪のエピソードから、「定子」の妊娠騒動。
前巻から引き続き登場する「彰子」が仕掛けた、ちょっと政治ちっくなものまでありました。
さらに収録のラスト6話目では、ついに「彰子」が入内し、”二后並立”の様相となるのです。
こりゃ、次巻はより盛り上がりそうで、今から楽しみですよ。
なお、漫画帯には「清少納言VS紫式部 ガチバトル!?」とか実に興味深い単語が書かれていましたが、この巻にはそういったお話はほとんどないので要注意。
(※2巻につける帯ならそれでいいでしょうけれど、ちょっとだけな3巻では明らかな誤りだと思いますけど)
「紫式部」の出番はちょろっとだけでしたので、ファンの方は残念賞。
※おまけ:せまる「和泉式部さん」
大人っぽくせまると思いきや、実に動物的(笑)
ちなみに、1巻の時点ではツンデレという単語を冠としておりました。
なんとなーくラブコメちっくなお話が目立っていた印象なんですが、今回についてはちょっとだけ。
まぁ、これは仕方ないかなぁ…。
もうちょっとそんな描写がほしいトコロですけどね。
ただ、ひでるさんお気に入りの「和泉式部」が1話、5話などでなにげに活躍しており、その点では満足でした。
番外編で主役話とか描いてほしいですよー。
もともと絵柄は安定していたこともあり、前巻とほぼ変化ありません。
1巻と比べてみると、主要キャラについてはだいぶ描き慣れてきているようでした。
なんというか、丸くなった感覚ね。
しっかりとした線は乱れることなく、きっちりとしています。
やや平べったく、デフォルメも強い特徴ある描き方なので、人を選ぶでしょう。
解説部分なども含めて漫画の運びが巧い方なので、極端に苦手でなければ問題ないと思います。
時代・史実などと”ある程度”合わせる必要があるためか、そんなんがお話の幅を制限しているかなぁ。
心なしか、3巻は読んでいてそんなん感じました。
暴れん坊少納言(3) (ガムコミックスプラス) (ガムコミックスプラス)
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comment
もちろん!
ありがとうございます。
これは私でなく「かかし朝浩」センセに感謝ですね!
平安時代はさして興味なかった部分でしたが、斬新な解釈で面白さを教えて頂きました。
史実・漫画のバランスも非常に良いと思います。
最新刊も良かったですねー。
これは私でなく「かかし朝浩」センセに感謝ですね!
平安時代はさして興味なかった部分でしたが、斬新な解釈で面白さを教えて頂きました。
史実・漫画のバランスも非常に良いと思います。
最新刊も良かったですねー。
No title
ご無沙汰しております。
この連載も遂に単行本5巻まできましたね。
今では発売日に単行本を買うようになりましたよ。
こんなに面白いマンガに出会えたのはこのブログのお蔭です。
本当に感謝しています。
キャラクターも増え、人物を描く曲線も滑らかになって洗練されてきましたね。
ひでるさんはまだこの連載追っていますか?
この連載も遂に単行本5巻まできましたね。
今では発売日に単行本を買うようになりましたよ。
こんなに面白いマンガに出会えたのはこのブログのお蔭です。
本当に感謝しています。
キャラクターも増え、人物を描く曲線も滑らかになって洗練されてきましたね。
ひでるさんはまだこの連載追っていますか?