■ももんち (冬目景)
★まんがデーター [14/15]
・絵 :■■■■■
・話 :■■■■■
・独創性:■■■■□
・属性 : 日常・ラブコメ
・おまけ: あとがき、合間にコメント。
・その他: カバーは特殊仕様、
カラー(34P)、5話収録(全て表題作・1巻完結)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「冬目景(とうめ・けい)」センセの「ももんち」です。
前回も書きましたが、もともと興味あった「冬目景」センセ。
ついこないだ紹介しております、ちょっと不思議な漫画「ACONY[アコニー]」が良かったこと、またこちらが1巻完結っぽかったので、手にしてみました。
実際に、こちら「ももんち」は1巻完結の単行本。
プチ立体、そして和紙のような肌ざわりよい↓表紙が特徴です。
よく分かりませんが、たぶん全体の紙質も非常に良いものであるみたい。
※兄・姉との風景
非常に良い関係ですねー。守られてます。
美術予備校に通う浪人生「岡本桃寧(おかもと・ももね)」
真面目ながらトロくさく、野暮ったい女の子。
失踪している”自称芸術家”という父親、そして離婚を考える母親など、なかなか複雑な家庭環境でありながら、面倒見良い兄姉に守られ、日々を穏やかに過ごしておりました。
美術に傾倒し、恋愛には無頓着な彼女でしたが、ちらほら気になる人が出てきて…と、大雑把にはだいたいそんなお話。
センセが目指したのは”少女漫画”とのこと。
美大を目指す女の子の日常をゆったり描いたような単行本です。
いちおう↑上記では属性をラブコメとしましたが、恋愛未満でしたよー。
ぼけーっとした、独自なテンションの持ち主「桃寧ちゃん」
よく居眠りしていたほか、頻繁に寝ぐせを指摘されているという、色気に欠けたヒロインです。
良く言えば純粋で可愛らしい、となりますかね。
そこらにいそうですが…今時こんな感じの娘はなかなかいないかなぁ。
図書カードとか絵の具のプレゼントに、ぺかーと喜んでおりました。
(※確かに好きというのもあるのだけど)
また、「桃寧ちゃん」の誕生日は無論のこと、何かとわざわざ集まってくる会計士の兄「太郎」・大学生の姉「深紅」がいい感じ。
なにかと目立っていたお姉ちゃんは、「桃寧ちゃん」とは逆に女性らしいキャラクター。
旧家の出らしい母親は若い頃には相当な美人だったと想像されますが、容姿的に色濃くその血を受け継いだようです。
さすがにちょっとした妹の言動から心境察することも早く、同性なだけ彼女を最も気にかけておりました。
そしてお兄ちゃんですが…この人は最終話ですね。
詳細は伏せますが、あの数ページはいかにも長男しており、なんだか感動。
ぜんぜん泣くシーンではないですが、ひでるさんはうるうるとしながら読みました(本当)
ああ、兄姉ほしかったなぁ、って、ひでるは実兄おるんですが。
兄妹の中で最も絵に才能があったため、失踪して家族中から呆れられているお父さんには唯一好意的。
最後に会ったのが、中学生頃なのだとか。
漫画内でも指摘されていましたが…うん、この娘はファザコンに違いないでしょう(たぶん)
※切っ掛けな風景
ソースボトルのらくがきは、いかにも美大生(予備校ですが)っぽく、良かったです。
たぶん初恋相手であるかもしれない、1話に登場の補助講師「藤田」先生。
まさに彼はそのものというキャラで、切っ掛けは絵の技術に尊敬したこと。
緑の服に眼鏡で、”カエルのよう”とか言われていたため、容姿は二の次みたい。
本人も自覚していましたが、お父さんと似た雰囲気を感じ取っていたようでした。
このあたりは、いかにも「桃寧ちゃん」らしいですねー。
色々あって、2話目以降は同教室の「松本」くん。
彼とのエピソードがおおよそ116ページほど続くんですが、最終話でやっと~~というところ。
のろのろした歩みです。
置いてあった絵の色使いに関心を持つという、母親と似たような切っ掛け。
周囲に煽られ、より意識するようになったものの、あのままでは逆に恋愛へは発展しなかったと思われます。
やっぱり4話ですよねー。
詳しくは伏せますが、あの大ピンチ時にふっと現れたら…そりゃ、惚れるでしょう。
という訳で、ようやく意識が変化した「桃寧ちゃん」は果たしてどうするのか、大学には受かるのか、両親は離婚してしまうのか、それぞれ結末をお楽しみ下さい。
強い線のさらりとした絵柄。
各バランスに優れ、さすがというべきな画力がありました。
細かい心理描写が巧く、静かなカットも効果的。
大きな事件など派手さはないものの、穏やかな漫画の世界に引きつけられます。
適度な強弱でしつこくなく、さらりと読めるでしょう。
また、期間の幅があった「ACONY[アコニー]」と異なり、単行本として安定感もありました。
多少癖はあるものの、今回の漫画が”毒の薄い現代劇”ということもあり、比較的受け入れやすい仕上がりだと思います。
1巻完結で紙質も良いため、センセの描かれる漫画への導入としては最適。
ゆったりなお話が問題なければ、オススメな単行本です。
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・絵 :■■■■■
・話 :■■■■■
・独創性:■■■■□
・属性 : 日常・ラブコメ
・おまけ: あとがき、合間にコメント。
・その他: カバーは特殊仕様、
カラー(34P)、5話収録(全て表題作・1巻完結)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「冬目景(とうめ・けい)」センセの「ももんち」です。
前回も書きましたが、もともと興味あった「冬目景」センセ。
ついこないだ紹介しております、ちょっと不思議な漫画「ACONY[アコニー]」が良かったこと、またこちらが1巻完結っぽかったので、手にしてみました。
実際に、こちら「ももんち」は1巻完結の単行本。
プチ立体、そして和紙のような肌ざわりよい↓表紙が特徴です。
よく分かりませんが、たぶん全体の紙質も非常に良いものであるみたい。
※兄・姉との風景
非常に良い関係ですねー。守られてます。
美術予備校に通う浪人生「岡本桃寧(おかもと・ももね)」
真面目ながらトロくさく、野暮ったい女の子。
失踪している”自称芸術家”という父親、そして離婚を考える母親など、なかなか複雑な家庭環境でありながら、面倒見良い兄姉に守られ、日々を穏やかに過ごしておりました。
美術に傾倒し、恋愛には無頓着な彼女でしたが、ちらほら気になる人が出てきて…と、大雑把にはだいたいそんなお話。
センセが目指したのは”少女漫画”とのこと。
美大を目指す女の子の日常をゆったり描いたような単行本です。
いちおう↑上記では属性をラブコメとしましたが、恋愛未満でしたよー。
ぼけーっとした、独自なテンションの持ち主「桃寧ちゃん」
よく居眠りしていたほか、頻繁に寝ぐせを指摘されているという、色気に欠けたヒロインです。
良く言えば純粋で可愛らしい、となりますかね。
そこらにいそうですが…今時こんな感じの娘はなかなかいないかなぁ。
図書カードとか絵の具のプレゼントに、ぺかーと喜んでおりました。
(※確かに好きというのもあるのだけど)
また、「桃寧ちゃん」の誕生日は無論のこと、何かとわざわざ集まってくる会計士の兄「太郎」・大学生の姉「深紅」がいい感じ。
なにかと目立っていたお姉ちゃんは、「桃寧ちゃん」とは逆に女性らしいキャラクター。
旧家の出らしい母親は若い頃には相当な美人だったと想像されますが、容姿的に色濃くその血を受け継いだようです。
さすがにちょっとした妹の言動から心境察することも早く、同性なだけ彼女を最も気にかけておりました。
そしてお兄ちゃんですが…この人は最終話ですね。
詳細は伏せますが、あの数ページはいかにも長男しており、なんだか感動。
ぜんぜん泣くシーンではないですが、ひでるさんはうるうるとしながら読みました(本当)
ああ、兄姉ほしかったなぁ、って、ひでるは実兄おるんですが。
兄妹の中で最も絵に才能があったため、失踪して家族中から呆れられているお父さんには唯一好意的。
最後に会ったのが、中学生頃なのだとか。
漫画内でも指摘されていましたが…うん、この娘はファザコンに違いないでしょう(たぶん)
※切っ掛けな風景
ソースボトルのらくがきは、いかにも美大生(予備校ですが)っぽく、良かったです。
たぶん初恋相手であるかもしれない、1話に登場の補助講師「藤田」先生。
まさに彼はそのものというキャラで、切っ掛けは絵の技術に尊敬したこと。
緑の服に眼鏡で、”カエルのよう”とか言われていたため、容姿は二の次みたい。
本人も自覚していましたが、お父さんと似た雰囲気を感じ取っていたようでした。
このあたりは、いかにも「桃寧ちゃん」らしいですねー。
色々あって、2話目以降は同教室の「松本」くん。
彼とのエピソードがおおよそ116ページほど続くんですが、最終話でやっと~~というところ。
のろのろした歩みです。
置いてあった絵の色使いに関心を持つという、母親と似たような切っ掛け。
周囲に煽られ、より意識するようになったものの、あのままでは逆に恋愛へは発展しなかったと思われます。
やっぱり4話ですよねー。
詳しくは伏せますが、あの大ピンチ時にふっと現れたら…そりゃ、惚れるでしょう。
という訳で、ようやく意識が変化した「桃寧ちゃん」は果たしてどうするのか、大学には受かるのか、両親は離婚してしまうのか、それぞれ結末をお楽しみ下さい。
強い線のさらりとした絵柄。
各バランスに優れ、さすがというべきな画力がありました。
細かい心理描写が巧く、静かなカットも効果的。
大きな事件など派手さはないものの、穏やかな漫画の世界に引きつけられます。
適度な強弱でしつこくなく、さらりと読めるでしょう。
また、期間の幅があった「ACONY[アコニー]」と異なり、単行本として安定感もありました。
多少癖はあるものの、今回の漫画が”毒の薄い現代劇”ということもあり、比較的受け入れやすい仕上がりだと思います。
1巻完結で紙質も良いため、センセの描かれる漫画への導入としては最適。
ゆったりなお話が問題なければ、オススメな単行本です。
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