■縄士―NAWASHI― (井上よしひさ)
★まんがデーター [12/15]
・絵 :■■■■■
・話 :■■■□□
・独創性:■■■■□
・属性 : 成年・緊縛
・おまけ: あとがき、
カバー裏に漫画「本当にあった怖い話コーナー」
・その他: 折り返しにコメント、
カラー(4P)、8話収録(全て表題作・1巻完結)
※ちゃんと完結しますが、第2部に続くようです。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「井上よしひさ(いのうえ・よしひさ)」センセの「縄士―NAWASHI― 玄武の巫女編」です。
きました、「おじいちゃんは少年探偵」ですっかりメジャーな「井上よしひさ」センセの新刊です。
1年ぶりくらいの単行本は「縄士―NAWASHI― 玄武の巫女編」でした。
最初から、ちらほらとこうした傾向がありましたが、こないだの「Escape Creator」などと同じく緊縛をメインとした単行本。
しかも、今回は1冊丸々という長編漫画になっているのです。
こりゃーいいんじゃないでしょうか。
↓表紙そのまま、巫女さんが縛られたりするお話になっています。
どちらかのキーワードにピン★ときた方は、注目な1冊でしょう。
※左:蓮比奈、右:蓮真名
巫女姉妹です。こうした正統派アクション描写はちょこっとだけね。
主人公「蓮比奈(はちす・ひな)」は女子校生。
家は代々退魔の血統であり、彼女は引退した姉「蓮真名(はちす・まな)」の後を継いで、”姫巫女”となっていました。
昼間は年齢そのまま学生として学校に通う傍ら、夜は姫巫女としての勤めである「妖(あやかし)」を狩る毎日で、常に寝不足なのでした。
そんな頃、友人「大野理恵子」にただならぬ気配を感じた「比奈」は、深夜彼女のマンションに急行。
そこで同業者という「天ケ瀬鳴鹿(あまがせ・なるか)」に遭遇するのです。
”縄をもって魔を封じる使い手”という「縄師」であった彼の除霊法「魔僧調法(まぞ・ちょうほう)」によって「理恵子」は無事助かるんですが…「比奈」は何度も夢に見ていたとあるイメージを連想するのでした。
大雑把ですが、だいたいそんなん。
巫女と縄による退魔ストーリーです。
退魔と言っても明確に妖怪・怪物という類は登場しておりません。
雰囲気としては、人が欲望にのまれて狂う感じ。
そんな訳で、いわゆる「キルタイムコミュニケーション」さんちっくな描写はありませんでした。
これは話の核である、縛りの関係なのでしょう。
妖怪を縛ったところで、見た目に面白くないですからね(笑)
弱い心を「妖」につけ込まれた人間、すなわち”呪縛”された彼らを救うのが目的なのです。
”姫巫女”を継いだ、巫女ヒロインな「比奈さん」
当然ながらポニーテールです。
学校では”校内1のクールビューティー”と称される、カタイ物言いの娘さんでした。
妖刀「紅蓮」によって、対象をそのままぶった斬るというダイナミックな除霊法。
絵では、直接にばっさーという感じでしたが、効果があるのは「妖」のみで、人間は無事。
(※ひょっとして、↓表紙で大事な部分に刃があっても大丈夫なのは、そんな理由なのかな)
そんな刀と彼女の能力がため、実は相当強いみたいなんですが、漫画ではほぼ苦戦続き。
実際に刀を振るうことですら、数える程度でした。
一方、縄師の「鳴鹿くん」は、”魔僧調法”によって縄で縛りあげ、除霊するというもの。
「男を縛る気はない」
そう言い放つ彼が対象とするのは、当然ながら女性のみ。
とある理由がため、中盤からは”呪縛”されかかった「比奈さん」を救う名目から、彼女を縛ることとなるんですが…実は漫画での鍵を握る重要人物なのでした。
ダークヒーローという感じで、敵か味方か疑わしいのがポイントですね。
※「鳴鹿くん」の必殺!「魔僧調法亀甲の形!」
彼を目標に、縄師を目指す人が増えるかも(笑)
1話目は友人「大野理恵子」が対象。
こちらが「鳴鹿くん」との初対面。
兄妹で近親関係となっていた友人の姿に「比奈さん」は魅せられてしまい、こちらではただ見ているだけでした。
そんな訳で「鳴鹿くん」の縛技が炸裂するんですが、
「魔僧調法亀甲の形!」
…だって。
おお、なんだか格好いいですよ!
子供が真似しそう(←しない、というか読ませないように)
同じ学校に通っていた事が判明する、続く2話目。
冒頭からの4ページ目は一瞬本気で落丁を疑いました。
別空間なようでしたけど、やや唐突な繋がりと設定。
「妖」は昼夜問わず出現して、欲望満たそうとしてるのかな。
こちらはジャージ姿の教師が複数生徒らに~という状態。
学校ということで刀を持っていない「比奈さん」
それでも強かったんですが…こちらでは対象を見誤っていました。
だめじゃーん。
幸か不幸か、ピンチな「比奈さん」のシマパンが素敵なんですけど、「鳴鹿くん」助けるの早過ぎ!
もっとギリギリまで粘ってほしかったんですが。
姉「真名さん」がメインとなる3話。
「比奈さん」と違ってはっちゃけた性格で、なんと巫女服を着て合コンへ参加していました(笑)
しかもお持ち帰りしてるし。
ここで「厳木弥栄(きゅうらぎ・やさか)」を誘ったのはある程度知ってのことなのかな、どうかな。
詳細は伏せますが、捕縛された「真名さん」を助けるべく敵地に乗り込む4話。
実はココ中盤のクライマックスというべき部分でした。
成年漫画のヒロインというべき活躍を見せてくれるので、必見です。
ただし、単行本は縛りがネタ。
そういう点で考えると、これまではプロローグで、5話からが本格的なお話と言えるかもしれません。
※そして縛られる「比奈さん」なのでした。
うん、こんなんが遅れてしまったのも、原因の1つかも。
呪縛されてしまった「比奈さん」
失った”姫巫女”の力を復活させるべく、「鳴鹿くん」の力を借りることとするのです。
そんな訳で、常に縛られたままとなったの彼女の学校描写が6話。
調教ちっくでしたねー。
こんなんが続けばまた良かったんですが、すぐにラスト・エピソードである7、8話へと続くのでした。
その7話への繋がりも、ちょっと急いだような印象がありました。
4話でもそうでしたが、「比奈さん」は真面目な性格がためか、無防備すぎますねー。
いちおう、疑問に感じてはいたものの、あの場面は臭ってくるほどのクサさですよ。
巫女さんと縛りの相性は良い組み合わせ。
お話とえっちを巧いこと絡めていたと思いますが…。
ただ、なんなんだろ。
どうにも、もうひとパンチ足りないような印象。
全体的に急いだ感覚がためか、設定にやや弱さがあるのか、いかにも刺さりそうな題材の割りにしっくりとはきませんでした。
前単行本「Escape Creator」がやたら良く感じたためかなぁ…。
とりあえずは触手もあるらしい第2部「縛姫編(仮)」へ続くようなので、そちらを期待しましょう。
若干太めで、強い線の絵柄。
濃淡はどちらかと言うと濃い目で、ページには賑やかに描かれる方です。
ただ、コマ内におさまって乱れることもなく、バランスに優れているため、さほど見辛さはありません。
ネタの中心である縄描写は無論のこと、小物から背景まで良い感じでした。
きっちり描かれる鼻とやや鋭角気味な特徴のあるキャラ絵。
今回はあまりないですが、お得意なコメディーは無論のことシリアスまではさすがの巧さ。
癖はありますが、絵的にはさほど人を選ばないものだと思います。
…どっちかというとネタのが好き嫌いあるでしょうね。
【まんがデーター・採点の詳細】 大まかにこんな感じ。絵、話、独創性の順です。
・絵もそうですが漫画の巧い方だと思います。そういえば、キャラもいつの間にか万人向けな感じになってますね。
・どんでん返しなお話で悪くはないんですが…前述したように、何か不足しているような印象でした。
・退魔モノの長編に、巫女さん・縛りという組み合わせが面白いんですけど…こちらも満点ではないかと。
合計:[12/15]
期待が高かっただけ、厳しい評価かもしれません。
ちなみに、↓表紙と中扉のカラーイラストに変化なかったのも非常に残念でした。
どっちかと言うと、ひでるさんは裏表紙のが好きです(笑)
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・絵 :■■■■■
・話 :■■■□□
・独創性:■■■■□
・属性 : 成年・緊縛
・おまけ: あとがき、
カバー裏に漫画「本当にあった怖い話コーナー」
・その他: 折り返しにコメント、
カラー(4P)、8話収録(全て表題作・1巻完結)
※ちゃんと完結しますが、第2部に続くようです。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「井上よしひさ(いのうえ・よしひさ)」センセの「縄士―NAWASHI― 玄武の巫女編」です。
きました、「おじいちゃんは少年探偵」ですっかりメジャーな「井上よしひさ」センセの新刊です。
1年ぶりくらいの単行本は「縄士―NAWASHI― 玄武の巫女編」でした。
最初から、ちらほらとこうした傾向がありましたが、こないだの「Escape Creator」などと同じく緊縛をメインとした単行本。
しかも、今回は1冊丸々という長編漫画になっているのです。
こりゃーいいんじゃないでしょうか。
↓表紙そのまま、巫女さんが縛られたりするお話になっています。
どちらかのキーワードにピン★ときた方は、注目な1冊でしょう。
※左:蓮比奈、右:蓮真名
巫女姉妹です。こうした正統派アクション描写はちょこっとだけね。
主人公「蓮比奈(はちす・ひな)」は女子校生。
家は代々退魔の血統であり、彼女は引退した姉「蓮真名(はちす・まな)」の後を継いで、”姫巫女”となっていました。
昼間は年齢そのまま学生として学校に通う傍ら、夜は姫巫女としての勤めである「妖(あやかし)」を狩る毎日で、常に寝不足なのでした。
そんな頃、友人「大野理恵子」にただならぬ気配を感じた「比奈」は、深夜彼女のマンションに急行。
そこで同業者という「天ケ瀬鳴鹿(あまがせ・なるか)」に遭遇するのです。
”縄をもって魔を封じる使い手”という「縄師」であった彼の除霊法「魔僧調法(まぞ・ちょうほう)」によって「理恵子」は無事助かるんですが…「比奈」は何度も夢に見ていたとあるイメージを連想するのでした。
大雑把ですが、だいたいそんなん。
巫女と縄による退魔ストーリーです。
退魔と言っても明確に妖怪・怪物という類は登場しておりません。
雰囲気としては、人が欲望にのまれて狂う感じ。
そんな訳で、いわゆる「キルタイムコミュニケーション」さんちっくな描写はありませんでした。
これは話の核である、縛りの関係なのでしょう。
妖怪を縛ったところで、見た目に面白くないですからね(笑)
弱い心を「妖」につけ込まれた人間、すなわち”呪縛”された彼らを救うのが目的なのです。
”姫巫女”を継いだ、巫女ヒロインな「比奈さん」
当然ながらポニーテールです。
学校では”校内1のクールビューティー”と称される、カタイ物言いの娘さんでした。
妖刀「紅蓮」によって、対象をそのままぶった斬るというダイナミックな除霊法。
絵では、直接にばっさーという感じでしたが、効果があるのは「妖」のみで、人間は無事。
(※ひょっとして、↓表紙で大事な部分に刃があっても大丈夫なのは、そんな理由なのかな)
そんな刀と彼女の能力がため、実は相当強いみたいなんですが、漫画ではほぼ苦戦続き。
実際に刀を振るうことですら、数える程度でした。
一方、縄師の「鳴鹿くん」は、”魔僧調法”によって縄で縛りあげ、除霊するというもの。
「男を縛る気はない」
そう言い放つ彼が対象とするのは、当然ながら女性のみ。
とある理由がため、中盤からは”呪縛”されかかった「比奈さん」を救う名目から、彼女を縛ることとなるんですが…実は漫画での鍵を握る重要人物なのでした。
ダークヒーローという感じで、敵か味方か疑わしいのがポイントですね。
※「鳴鹿くん」の必殺!「魔僧調法亀甲の形!」
彼を目標に、縄師を目指す人が増えるかも(笑)
1話目は友人「大野理恵子」が対象。
こちらが「鳴鹿くん」との初対面。
兄妹で近親関係となっていた友人の姿に「比奈さん」は魅せられてしまい、こちらではただ見ているだけでした。
そんな訳で「鳴鹿くん」の縛技が炸裂するんですが、
「魔僧調法亀甲の形!」
…だって。
おお、なんだか格好いいですよ!
子供が真似しそう(←しない、というか読ませないように)
同じ学校に通っていた事が判明する、続く2話目。
冒頭からの4ページ目は一瞬本気で落丁を疑いました。
別空間なようでしたけど、やや唐突な繋がりと設定。
「妖」は昼夜問わず出現して、欲望満たそうとしてるのかな。
こちらはジャージ姿の教師が複数生徒らに~という状態。
学校ということで刀を持っていない「比奈さん」
それでも強かったんですが…こちらでは対象を見誤っていました。
だめじゃーん。
幸か不幸か、ピンチな「比奈さん」のシマパンが素敵なんですけど、「鳴鹿くん」助けるの早過ぎ!
もっとギリギリまで粘ってほしかったんですが。
姉「真名さん」がメインとなる3話。
「比奈さん」と違ってはっちゃけた性格で、なんと巫女服を着て合コンへ参加していました(笑)
しかもお持ち帰りしてるし。
ここで「厳木弥栄(きゅうらぎ・やさか)」を誘ったのはある程度知ってのことなのかな、どうかな。
詳細は伏せますが、捕縛された「真名さん」を助けるべく敵地に乗り込む4話。
実はココ中盤のクライマックスというべき部分でした。
成年漫画のヒロインというべき活躍を見せてくれるので、必見です。
ただし、単行本は縛りがネタ。
そういう点で考えると、これまではプロローグで、5話からが本格的なお話と言えるかもしれません。
※そして縛られる「比奈さん」なのでした。
うん、こんなんが遅れてしまったのも、原因の1つかも。
呪縛されてしまった「比奈さん」
失った”姫巫女”の力を復活させるべく、「鳴鹿くん」の力を借りることとするのです。
そんな訳で、常に縛られたままとなったの彼女の学校描写が6話。
調教ちっくでしたねー。
こんなんが続けばまた良かったんですが、すぐにラスト・エピソードである7、8話へと続くのでした。
その7話への繋がりも、ちょっと急いだような印象がありました。
4話でもそうでしたが、「比奈さん」は真面目な性格がためか、無防備すぎますねー。
いちおう、疑問に感じてはいたものの、あの場面は臭ってくるほどのクサさですよ。
巫女さんと縛りの相性は良い組み合わせ。
お話とえっちを巧いこと絡めていたと思いますが…。
ただ、なんなんだろ。
どうにも、もうひとパンチ足りないような印象。
全体的に急いだ感覚がためか、設定にやや弱さがあるのか、いかにも刺さりそうな題材の割りにしっくりとはきませんでした。
前単行本「Escape Creator」がやたら良く感じたためかなぁ…。
とりあえずは触手もあるらしい第2部「縛姫編(仮)」へ続くようなので、そちらを期待しましょう。
若干太めで、強い線の絵柄。
濃淡はどちらかと言うと濃い目で、ページには賑やかに描かれる方です。
ただ、コマ内におさまって乱れることもなく、バランスに優れているため、さほど見辛さはありません。
ネタの中心である縄描写は無論のこと、小物から背景まで良い感じでした。
きっちり描かれる鼻とやや鋭角気味な特徴のあるキャラ絵。
今回はあまりないですが、お得意なコメディーは無論のことシリアスまではさすがの巧さ。
癖はありますが、絵的にはさほど人を選ばないものだと思います。
…どっちかというとネタのが好き嫌いあるでしょうね。
【まんがデーター・採点の詳細】 大まかにこんな感じ。絵、話、独創性の順です。
・絵もそうですが漫画の巧い方だと思います。そういえば、キャラもいつの間にか万人向けな感じになってますね。
・どんでん返しなお話で悪くはないんですが…前述したように、何か不足しているような印象でした。
・退魔モノの長編に、巫女さん・縛りという組み合わせが面白いんですけど…こちらも満点ではないかと。
合計:[12/15]
期待が高かっただけ、厳しい評価かもしれません。
ちなみに、↓表紙と中扉のカラーイラストに変化なかったのも非常に残念でした。
どっちかと言うと、ひでるさんは裏表紙のが好きです(笑)
縄士-NAWASHI (セラフィンコミックス) (2009/10/23) 井上 よしひさ 商品詳細を見る |
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