まんがさんぽ　■Ｃａｎｖａｓ３　［キャンバス３］　（宇佐美渉）

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■Ｃａｎｖａｓ３　［キャンバス３］　（宇佐美渉）

★まんがデーター　［１０／１５］
・絵　　　：■■■□□
・話　　　：■■■□□
・独創性：■■■■□
・属性　：　原作ゲーム・ラブコメ
・おまけ：　あとがき・巻末おまけ漫画「温泉へ行こう！！」、
　　　　　　カバー裏に別絵、原作者あとがき。
・その他：　原作「雨野智晴」、折り返しにコメント、
　　　　　　両面カラー小ポスター、６話収録（全て表題作・１巻完結）

本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「宇佐美渉（うさみ・わたる）」センセの「Ｃａｎｖａｓ３　［キャンバス３］」です。

ああ、またまたゲームの漫画版ですか…。
「宇佐美渉」センセはすっかりこのジャンルなんですねー。
もう普通に成年漫画は描いて頂けないんでしょうか。
るるるー。

さて、そんなコトを思いながらも、しっかり買っているひでるさん（笑）
本日は「Ｃａｎｖａｓ３　［キャンバス３］」です。
知ってますよー、１作目の「Ｃａｎｖａｓ」ですけどね。
毎度の如く、今回のを含めて全て未プレイです。
こうしてシリーズが続いているということは、それぞれ人気があるのでしょう。

※左：朝里利奈、右：長橋涼
　やっぱり「涼さん」ですね。水着も色気ないです（笑）

紹介帯には、「ゲーム原作者の書き下ろしストーリー！！」と書かれていました。
漫画版の原作として名前のあった「雨野智晴」さんは、ゲームと同じ原作者のようです。
こないだは同じ描き手でしたが、こちらは同じ原作なんですね。
それがどう影響するのか、じっくり見ていきましょう。

主人公「山吹学」は繚乱学園２年生。
美術部・部長の「学」は画家になる夢をもっていましたが、父親には反対されてしまうのです。
話し合いの結果、桜花展にて金賞を取るという条件を出されていました。
そんな頃、前部長「木通遊佐（あけび・ゆさ）」のコネもあって、椿市観光協会よりポスター作りを依頼された「学」ほか美術部の面々。
新規入部となった「朝里利奈（あさと・りな）」の歓迎を含め、野外にて活動を行うこととしたのでした。
だいたいそんなん。

学園のアイドル「朝里利奈」、前部長でお嬢さまの「木通遊佐」ほか、幼馴染み「長橋涼」、妹「山吹恋華」、美術部顧問「千種菜々美」などなど、ぐるりと女性陣に囲まれた「学くん」のドキドキ学園生活漫画です。
基本的に各話でヒロイン１名がピックアップされるパターン。
各話はいちおう繋がっている、という程度でした。

本来のストーリーとしては、主人公「学くん」の桜花展にて金賞を取るというもの（たぶん）
漫画でも１話目でそうした事柄は描かれているもののその後は一切無視され、女の子らとラブラブしておりました。
ぶっちゃけ、単純に部員（顧問）とのえっちイベントが次々に発生しているような漫画。
「底なしの鈍感さん」
そう言われていただけあって明確な回答は出さぬまま、各ヒロインを１周して漫画はおしまい。
物語はまっったく進捗してません。
６話もありながら（笑）
びっくりです！

ただ、この漫画の売りというのはちらほら差し込まれるサービスシーン。
こうしたえっちゲームの漫画版というのは、驚くほど露出されないのがセオリー。
その点について、今回は至極優秀。
ちょっと驚き。

折り込み小ポスターは「涼さん」のほぼ全裸絵。
中扉はおそらく人気ナンバー３だろう「遊佐さん」、「利奈さん」、「涼さん」の３名がタオル１枚という状態。
さらに本編にもなると、「利奈さん」の全裸に始まり、３話では幼馴染み「涼さん」、４話では「なな先生（菜々美）」、５話では先輩「遊佐さん」、最終６話では妹「恋華ちゃん」まで、しっかりと脱いでおりました。
（※多少個人差はあるものの、少なくとも皆バストトップは露出してます）
下着姿、パンチラなども頻繁。
直接えっちについては未遂、妄想など、ここについてはさすがに制限ある様子でした。
「ちょっとエッチなドタバタコメディ」
これは原作「雨野智晴」さんのあとがきに書かれていたことですが、なるほどそれを読むともともと狙い通りであったことが分かります。
ハナからストーリーは捨ててかかっているんですね。
読む前は正直なところ不安いっぱいでしたが、これはこれでアリだと思います。
えっち気味でしたし（笑）
しっかりしたストーリーがお好きな方は、避けたのが無難。

※左：千種菜々美、右：木通遊佐
　この「なな先生」はお得意なテンション（だと思う）で、生き生きと描かれてました。

１、２話はメインヒロイン（たぶん）だろう、おダンゴ・ツインテールの「朝里利奈さん」
学園のアイドルと言う割にはあまり周囲に男子の姿なく、また「学くん」にラブラブ・べったりでも、彼はタコ殴りにされたりしてませんでした。
１話目はかなりベタベタな紹介漫画で…。
えー、「宇佐美渉」センセには大変申し訳ないですが、紹介が直接文字で表現されているなど巧くない感じ。
まぁ、ページも限られてますからね。
続いて「利奈さん」の本領発揮な２話目。
こちらの冒頭では１人暮らしの様子が描かれており、着替え～お風呂と１話に続いてサービス満点。
調理実習中、しかも油を前にして、えっち妄想をしていました。
あぶないなー。
しかし、主人公「学くん」の鈍感さは、逆にちょっとイラっときますわね。
なんなんだ、テメェはー！！

３話目は幼馴染み「長橋涼さん」
ショートカットで元気なタイプ。
登場キャラのうち唯一…じゃないか、最も貧乳なキャラ（※ぶっちゃけ、この人は妹「恋華ちゃん」より小さい）で、「宇佐美渉」センセのロリちっく絵柄にはぴったり。
カラーポスターの平たさが良い感じです（笑）
お風呂＋妄想部分だけで、なんと７ページほども使っておりました。

こうしたヒロインもののお約束、４話目は皆で海へ出掛けるというお話。
ちょっと意外だったのが、ここでのヒロインが「なな先生（菜々美）」なんですねー。
スタイル的には最もむちむちとした感じなので、いいんですが。
はっちゃけ教師で、「学くん」を誘ってボートで海へ出て、しっかり遭難しかかっていました。
（※彼モテモテな筈なのに、先生と遊んでるのね。事前の試合の影響か）
なお、「学くん」はしっかり「なな先生」のおっぱいを掴んでいました。
いいなぁ。

※山吹恋華
　じわじわ迫ってきます。「学くん」貞操の危機です！

体育祭の５話目では前部長にしてアケビグループのお嬢様「木通遊佐さん」
…すげぇ。
「木通」で「アケビ」って読むんですね！！
うわわ、知らなかったー。
念のため（笑）、辞書でも調べてみました。

■あけび　【木通／通草】
アケビ科のつる性落葉低木。
四月ごろ、薄紫色の小花が咲く。果実は楕円形で、秋、熟すと縦に裂ける。
果肉は甘く食べられ、木部は利尿・鎮痛剤とする。
（ちなみに漢方薬とかだと「木通」で「モクツウ」という読みで、こちらはそのまんま）
※ｇｏｏ辞書より一部抜粋。

もしかしたら、試験に出るかもしれません。
ちょっと勉強になりましたね。
ゲームのＨＰによると、人気投票では彼女が１位だったそうです。
…なんでだろ。
ツンデレだからか。
漫画ではいまいち出番少なく、ちょっとだけでしたが。
体育祭最中ではブルマ姿、後半では故あって自ら脱ぐというドキドキ展開です。
あれはもうひと押しでしたねー。

収録では最終の６話は妹の「恋華ちゃん」
ちゃんと「学くん」はお兄ちゃんしてるんですが、怖ろしいほどの無神経っぷりを披露しています。
実際に皆さん怒ってましたけど、あの聞き方はないですねー。
ゲームでも「恋華ちゃん」は攻略対象でいいのかな。
幼い言動でどこまで本気なのか分かりませんでしたが、かなりヤバめな感じでした。
成年漫画ならばゴーの場面ですよ。

ゆるやかな線のふんわりとした絵柄。
濃淡は適度から薄めという感じで、そこそこごっちゃりです。
全体的にふっくらなロリちっくバランス。
可愛らしく、コメディーが似合う人物絵です。
ゲームよりもさらに丸っこくなった感覚。
ほぼ全員が「宇佐美渉」センセの絵になっており、原作ファンには微妙かもしれません。
（※心なしか、縦長に描かれているようにも見えます。→もっとロリロリしてなかったっけか？）
だいたい↓表紙・裏表紙の判断で良いと思います。

【まんがデーター・採点の詳細】　大まかにこんな感じ。絵、話、独創性の順です。
・ラブコメの似合う、ぷにぷにとした絵柄です。やっぱり「涼さん」が巧いですよ。
・マトモにストーリーを追いかけなかったのは正解だと思います。
・お話がざっくりとした感じなだけ、ちゃんとサービスシーンで取り返してくれました。
合計：［１０／１５］

ネタとしては、よくあるタイプの複数ヒロインもので、特に目新しさはありません。
ただ前述しているように、原作の方が参加したためか思い切った作戦になっており、漫画版としては華やかに楽しく終わっていました。
こうしたのなら、アリだと思います。