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■ドリストア DriStoA. (縁山)

★まんがデーター [14/15]
・絵   :■■■■■
・話   :■■■■□
・独創性:■■■■■
・属性 : [成年]コメディーストッキング
・おまけ: あとがき、カバー裏に漫画、
      描き下ろし「鳥丸さんと犬飼くんと雉野さんと伊藤さん」
・その他: 初単行本、折り返しに4コマ、短編×9。

本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「縁山(へりやま)」センセの「ドリストア DriStoA. [Drill Stocking Ambivalent]」です。

いつか食べようと冷凍の枝豆を買っておいたんですが。
…それは……どれくらい前のことだっただろう。
ふと気付いて先日解凍してみたんですが、皮がカサカサ。
なんというか、みずみずしさなく、乾ききった感じ。
凄いですね。
いちおう問題なさそうでしたが、一口食べてみてうまい筈もなく、全て破棄しました。
勿体ない事をしました。
どうもすみません。

映子さん、生徒会長「伊藤ゆりこ」
※左:映子さん、右:生徒会長「伊藤ゆりこ」
 ロール髪とストッキング好きな方も注目。


■ドリストア DriStoA. (縁山)

★構成・概要 成年コメディー

成年漫画・コメディーという組み合わせな単行本。
こんなんだいぶ久し振りですね。
収録は全て短編によるもので、描き下ろしは各話ヒロインの集合話。
ただ、各話は同一世界という訳ではないようでした。
ほぼ学園が舞台になっており、キャラはほとんど学生で若めです。

紹介帯にあった、
”一方的な思い込みと、一方的な勘違いで構成された~”
…という紹介文が、まさしくその通りですね。
推薦されている「古賀亮一」センセと似た空気感。
終始ボケ倒すのではなく、どこか噛み合っていない感じ。
それぞれ自分勝手な解釈にて、バラバラにお話進めています。
隊列バラバラなチンドン屋みたいですわね。

ページが勿体ないのか、タイトル扉なく、いきなり始まっているのが特徴。
全部で200ページほどの単行本なんですが、紹介帯にも描かれていたようにかなりテキストは多め
読み応えありました。
ぶっちゃけ、普通の同ページくらいな成年漫画と比べて、倍くらい時間かかるのではないかなぁ。
お話も脱線し放題でしたね。
ちゃんとえっちなんですが、どうしてもコメディーの印象が強いため、そういった意味で人を選ぶかもしれません。
好みはあるでしょうけれど、漫画は高い完成度でした。

★収録話 9話収録

005:「憑依変換!」
クラス委員長「近堂」が、突如セレブな縦ロール女性になってしまうというもの。
高貴の象徴という「ローリィ」によって、縦ロール髪とされた「近堂さん」
知性・体力が上がるほか、勝手に富が転がり込む、家柄が上がる、モテモテになる…など、様々な特典があったんですが、真実の愛には弱かったのでした。
セレブ化した「近堂さん」が面白いです。
能力の上昇もスゴイですが、皆がぱっと言うことを聞いてしまうのが凄い。
色々できそうです。
マスコットのような「ローリィ」を含め、雰囲気としては魔法少女っぽいか。
なお、幼馴染み「藤田」にはとある理由で狼の霊が憑いており、途中からえっち対決のようになってます。
彼とはラブラブであるため、その効果が発揮されたり、なくなったりしていました。
いちおうちゃんとえっちシーンあるのが凄いですね。
ちなみに、今回の左数値はページ数です。

027:「犯人は三人」
タイトルはまじめですが、お話はボケが折り重なっていくようなもの。
鼻をほじっているところを「樋野」くんに見られてしまった「映子」さん。
口に出しつつ困っていたところ、”脅迫”という言葉に食いついたのが「椎」ちゃん。
友人の危機に盛り上がっていた、彼女の”脅迫”という言葉に、またさらに食いついたのが、「樋野くん」だったのでした。
もうはちゃめちゃですね。
皆さん人の話をキチンと聞いておらず、当人の「映子さん」も単語にいちいち反応して妙なリアクションを取るため、まとめ役不在でぶっ飛んだ展開です。
線路外れた暴走電車のような漫画ですわね。
普通ならえっち展開にならない筈なんですが、これがいつの間にかそっち方面になっているのでした。
しっかり「椎ちゃん」も加わり、ラストでは複数になるという、ある意味スタンダードな構成でしたが。

051:「恩返しの3乗」
恩返しのため、女の子の姿となった狐。
助けてくれた彼「富良野」の部屋を訪ねたところ…そこには蛇の化身、牛の化身という女性らがいたのでした。
こちらは学生でなく、ファンタジーちっく。
4名が入り乱れるという、賑やかな構成になってました。
他の2人(蛇と牛ね)がえっち目的だったこともあり、さらりとそっち方面に流れております。
男性も…それなりに変な人でした。
視点は狐さん。
この漫画はまた、皆さん好き勝手に振る舞ってますねー
狐さんも、妄想に恋しているような感覚でした。
また、彼女のみ子供の姿を取っていたため、前半はほったらかし、後半はメインらしい扱いになってます。
オチでは隅っこで存在感を見せてました。

中村黒江・外野カヤ
※中村黒江・外野カヤ
 この話はまたどーにもならないですね。

075:「睡眠術狂想曲」
睡眠術によって予想外な展開となる、パニック漫画。
クラスメイト「内河」くんが好きな「外野カヤ」
彼の幼馴染み「中村黒江」に相談したところ、催眠術をかけてみようとなったのです。
その本心を聞き出そうとしたもののうまくいかず、深層に好意を刷り込もうとしたんですが…という流れ。
言った台詞をオウム返しの如く、そのまま認識してしまう、困った状態の彼。
さらに、術を行っていたはずの「黒江さん」自ら、その最中にて催眠状態となってしまい、わちゃくちゃになっていました
暴走してます。
結局、「内河」・「黒江」が、術の効果もあってえっちしてしまう流れ。
切っ掛けとなっていた「カヤさん」は名前そのまま、ほったらかし、ツッコミ役となってます。
「内河くん」がまた面白い男性ですね。
彼女はコイツの何が良かったんだろう。

097:「ソース」
お隣の「右田幹久」が風邪をひいたため、「佐藤早苗」が看病かたがたお料理を作りに行くのでした。
あ、パンツ見えそう
という前半のコマが好き。
いい足ですよね。
たぶん、こちらは収録で最もタイツを堪能できる漫画でしょう。
多少はっちゃけてはいたものの、楽しい幼馴染みえっちという仕上がりです。
そう脱線してません(笑)

117:「鳥丸さんと犬飼君」
匂いフェチな「鳥丸」さん。
同じ性癖の「犬飼」くんを無理やり協力させ、自他共に認める人間ランク・ナンバー1な徒会長「山田」に匂いをかがせようと謀ったのでした。
好意をもってるのか、単に屈伏(?)させたいのか。
変わった娘さんですね。
自らを”容姿端麗、頭脳明晰、才色兼備、嘉言善行…”とか言ってる時点でだいぶ重症です。
近くにいたらウザそうだなー
描き下ろし漫画でもそんな感じで、ほぼ主役というべき活躍をしていました。
先のエピソードと同じく、タイツがたっぷり堪能できる1話。
そちらよりも色が濃いめ。
とある理由でノーパンで直穿きとなっているので、また違った楽しみがあるでしょう。
いかにもソレっぽくない、「奈多」さんのえっちシーンがなんだか衝撃的でした。

145:「屋上問答」
屋上で食事をしていた「麻宮」くん。
うっかりお茶をこぼしてしまい、慌ててズボンを脱いだところ、風によって飛ばされてしまったのでした。
下半身丸出しで途方に暮れていたところ、自殺をしようと「皆瀬由香」さんが上がってきたのです。
死ぬ前に1発やらせろとかはなしよ
女の子がそんな台詞言わないように。
自殺を考えてるわりに…「由香さん」はすこぶる元気。
彼にとび蹴り喰らわせたりしてました。
なかなか危険な場所でのえっちに注目。
「由香さん」視点は目前絶壁で後ろからガンガン来るという、トンデモな感じです。
あのオチはお約束でした。

167:「伊藤会長の憂鬱」
先の「鳥丸さん」と似たような事を言っている、自己評価の高い生徒会長「伊藤ゆりこ」さん。
しかし、付き合う書記「田中」にはだいぶ分が悪かったのです。
”どっちが上”とか考えてる時点で、相手より下回っているんでしょうねー。
ツンデレちっくの面白いヒロインでした。
置いてあった、彼のズボンに対するリアクションが面白いです。
ダメな感じですね。

佐藤早苗、鳥丸さん
※左:佐藤早苗、右:鳥丸さん
 キャラとしては、この「鳥丸さん」でしょう。近くにいたらうるさいぞー。

193:「鳥丸さんと犬飼くんと雉野さんと伊藤さん」
こちらが描き下ろし。
ちなみに、”雉野さん”とは、「犯人は三人」の「映子さん」です。
とかく強い(笑)「鳥丸さん」に振り回されていました。
「伊藤さん」にライバル心を持つ「鳥丸さん」(←でしょうねー)と、「犬飼くん」の痴態に妄想を膨らませる「映子さんという、これまた皆さん好き勝手にしております。
こうした集合話は、強い個性からまた違った楽しさありますね
後半に登場した「伊藤さん」も相変わらずでした。

★絵柄

こざっぱりとした作画は、いかにもコメディー系。
ただ、成年漫画なので、しっかりえっちシーンもあります。ありますが…。
なんだろ。
確かにえっちではあるんですが、男性自身を直撃するような、しないような、不思議な感覚がありました
しっかりとした線は乱れることなく安定。
濃淡では適度か、やや白比率多め。
描き込みはそこそこ。
コマ割りは細かく、小から中という風情で、たまにどっち流れるのか分かり辛い組み合わせもありました。
前述したようにテキストはかなり多く、ごっちゃり気味。
絵柄がすっきりとしているため、うまく中和されてます。
普通にえっち漫画を描いても可愛らしい風情で良さそうな気もしました。
まぁ、コメディー部分にて強烈な個性を発揮しているので勿体ないですけどね。
ちなみに、大きく崩れるはっちゃけるタイプではなく、流れるままグダクダとなる珍道中な風情です。
とかく独特な仕上がりになっているため、「コアマガジン」さんのHPなどを確認するのが良いでしょう。

★その他

そんな訳で「ドリストア DriStoA.」でした。
「縁山」センセはこちらが初単行本。
あとがきによると、5年かかったとのことでしたが、修正もされているのか安定していました。
お話・絵柄共に、そう感じさせないくらい
良かったです。
ただ、これをえっちありコメディーと考えるか、コメディーな成年漫画ととらえるか。
個人的には、キャラの個性もあって終始オモロイ感じだったので、えっちは付加価値くらいのがいいかと。
こうしたジャンルも盛り上がったらいいなぁ。

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tag : コメディーストッキングファンタジー

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