まんがさんぽ　■百合色螺旋　（三国ハヂメ）

スポンサーサイト

上記の広告は１ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

-------- :
スポンサー広告 :

■百合色螺旋　（三国ハヂメ）

★まんがデーター　［１０／１５］
・絵　　　：■■■□□
・話　　　：■■■□□
・独創性：■■■■□
・属性　：　同性・ふたなり
・おまけ：　あとがき・作品解説、カバー裏に絵・コメント。
・その他：　短編×９（うち「乙女の悩み相談シリーズ」×３）
　　　　　　　　　　　　
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「三国ハヂメ（みくに・はぢめ）」センセの「百合色螺旋」です。

最も近いところでは、「かわいいあなた／乙ひより」など、なぜだか百合姫コミックスを好んで集めている、頭のおかしなひでるさん（笑）
こちらの「三国ハヂメ」センセの漫画は初見で、書店では背表紙状態だったんですが、珍しくタイトルに釣り上げられました。
手に取ったら絵柄も良かったので購入してみたんですが…。
うーん、確かに百合漫画もあるんですけれど、こりゃー単純に男性向けえっち本でしょう。
確かに登場人物は女の子ばかりですから、一見そう見えるんですが…。

※左から座敷童子・委員長・高木さん、です。
　あのぽやーっとした雰囲気、ぶっきらぼうな喋りがいいのですよ。

いきなり連発されるのは、なんとふたなり漫画。
いやいや、これ百合漫画じゃーないでしょう（笑）
冒頭の「ヒミツの保健室」は即えっち系な展開。
心理面についてはさして取り上げられず、結果としてお話もそんな程度。
（※登場人物は偶然居合わせただけのことですしね）
続く「ヒミツの風紀検査」は校則違反ってな具合に、注意する委員長と「高木」さんが徐々に始めてしまうお話。
こちらは百合ちっくですね。
二人の微妙な距離感も良く、わざわざふたなりにしなくても良かったように感じましたが。
「三国ハヂメ」センセがそんなん好きなのかなー。

単行本でひでるお気に入りなのは、複数話ある「乙女の悩み相談」
彼との付き合いに色々悩みを持つ「小林」さん。
その相談を受けるのは、”学園イチの変人”と名高い眼鏡の「群（むら）」さん。
解決策として、「群さん」は要求よりもレベル高いえっち体験を提案するのでした。

※「群さん」・「小林さん」です。
　コスプレだったり、外でしたりしちゃいます。

相談を淡々とした調子で受ける、「群さん」がなかなか良いキャラクター。
さくさくと「小林さん」をえっちに持ち込む、一見すると単純に快楽だけを求めているような人。
実際のところ、特にそういった描写はないんですが…実はお互い同性中では気になる存在で、”えっちを期待できる友達”として付き合っているかな…というのは、考え過ぎでしょうか？
ふんわり軽いコメディーで、道具に頼らず指テクで頑張る（←なにを？）のが良かったです。
やっぱり女の子同士はこうでなくては！

”なんちゃら耳”というのが多く登場するのも特徴の一つ。
生まれつき兎耳・尻尾を持った女の子、”ばにー”という種族が登場する、「ばにーといっしょ」
こちらは細かい短編もセットになっております。
この”ばにー”は基本女の子なんですが、クスリで生える（笑）という設定もあり、結局はふたなり漫画でした。
巻末の「しろ」は猫耳少女（※実は猫又）と拾ってきた飼い主「美弥子」さんの単純えっち話。
…これも百合漫画ってことなのかなぁ。

どちらもそこに至るまでの心理描写が薄く、百合姫コミックスのシリーズとは毛色が違っておりました。
（※余談ですが、「三国ハヂメ」センセは過去に「百合姫」ってタイトルの単行本出されていますが）
ふたなり漫画が数話収録されているなど、これは百合と言うよりも見栄えの良さがために登場人物が女の子になっているだけに感じます。
あ、眠そうな目をした座敷童子さんが可愛い「わらしさまと私」は和服だし、キャラがひでる好みでした。

※おまけ：やっぱり百合漫画は…キスシーンでしょう？違いますか？？

丁寧な細線のすっきり絵柄。
縦長の目が特徴で、ロリっぽくもすらりとしたスタイルです。
雰囲気としては「宇佐美渉」センセが近いですかねー。
若干バランス微妙なコマもありましたが、この程度なら問題ないでしょう。
癖はあるものの嫌味でなく、しつこくありません。
なかなか良いと思います。

単純に”女の子同士のえっち”という単行本でした。
それを百合漫画と考えるならば、いいのかもしれません。
違う、そうじゃないんだ！
…というのが、ひでるさんの意見なので、お話的にはこちらに向いていないようでした。
百合漫画というイメージがなければ、軽いえっち漫画として無難な出来栄えかも。