■コスってあげる! (千葉哲太郎)
★まんがデーター [11/15]
・絵 :■■□□□
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■■
・属性 : 成年・コメディー
・おまけ: あとがき、描き下ろし「おネコさま」、
カバー裏におまけマンガ。
・その他: カラー(10P)、短編×12(描き下ろし含む)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「千葉哲太郎(ちば・てつたろう)」センセの「コスってあげる!」です。
こちらのブログでも紹介しました、初単行本「ハグしてあげる!」に続く2冊目。
以前、読ませる技術(=話が楽しい)をお持ちで、作画向上するであろう今後が期待できる漫画家さん…と書きましたが、いま一歩かなぁ。
↓表紙・裏表紙を見ると、「~耳」とか満載な単行本に見えますが、実際は半々くらい。
ただ、そうした人外キャラの短編は楽しいものでしたので、そんなん好きな方にはオススメです。
※左:コスプレイヤー「芳野さん」、右:猫又「タマさん」
比較絵です。左が最新(2008)、右がもっとも古いもの(2003)
カラー原稿を含む表題作「コスってあげる!」
なるほど、”コスって”というのは、コスプレな意味なんですね。失礼しました(笑)
コスプレイヤーなヒロイン「成田芳野」さんが彼氏「五郎」くんにそっち系の興味を持ってもらうために色々頑張るお話。
たいていは男女逆なんですが、こちらは女の子が積極的なところがポイントです。
(※一緒にイベントへ参加してもらいたいのね)
途中にあった「芳野さん」の脳内にて、
「あああっ、今の今までコスプレ否定していた人間が喰いついて来てる!!超楽し~~~~っ!!」
という付近は、妙なまでに面白かったです。
そうした王道な流れもいいんですが、どうせならオチ以降のお話も見たいですよ。
一方、「メイドの土産」は「広貴」くんが自分の誕生日に彼女「藤崎倫子」さんへメイドコスプレをお願いするという基本的なお話…かと思えば、まったく異なる展開を見せていました。
2ページ目以降は完全にコメディー漫画ですね。
なお、同じくメイドを冠とする「変身メイド服」は演劇部にて男の子がメイドコスプレををする短編でした。
「慎太郎」くん、「詩乃」さんのラブコメ「コスプレエッチ」
服を処分しようとしたら、高校時代の制服などが出てきて…という、これは期待通りに展開する短編。
セーラー服からブルマ、スクール水着という具合に次々と着替え、それぞれにえっちシーンがあるという、大変に盛りだくさんな内容でした。
※左:狐耳「八重さん」、右:兎耳「モモさん」
どうしてもコメディー路線になっちゃうんですねー。
そうしたコスプレと共に、こちらの単行本で特徴的なのが、紹介帯にも書かれていた人外な皆さんらの各話です。
ペットであった兎「モモ」さんが人間の姿になるという「リンカネーション」
普通ならばラブラブ話に発展しそうなもんなんですが、そうしないのが「千葉哲太郎」センセ流。
腐った人参によって生死をさまよったほか、散々な仕打ちをされてきた「モモさん」は、ここぞとばかりにいきなり刀を振りまわしておりました。
そのくせ、ほっておくと「ウサギは寂しいと死んじゃうんだぞ!!」とか言って背中にとっついてくるあたりの加減がいいですね。
厄病神「とと子」さんの王道展開な短編「守り神様」
なんだか、ヒトダマみたいなのをはべらしている「とと子さん」なんですが…厄病神ってそんなんでしたっけ?
キャラ的には、いじめてオーラを出していたリニューアル前のが好みです。
「物の怪の人たち」に登場する「要八重」さんは狐を先祖とした、裏表紙を飾っている娘。
最近よく見かける、狐耳・尻尾な娘さんですね。
こちらには、カワウソの変化した「田中」さんというキャラが出てくるんですが…なにげに彼が良い味を出していました。
「八重さん」よりも目立ってます。
ほか、表紙を飾る猫又「タマ」さんとのバトルコメディー「キャットライフ」、悪魔「くまこ」さんの「悪魔が来たり手て笛を吹かない」などが収録されておりました。
…で、それら人外キャラたちが大集合しているのが、描き下ろしの短編「おネコさま」なのです。
これが、4ページというのが惜しいくらいに、よく出来たコメディーでした。
※おまけ:厄病神「とと子さん」
こんな感じなのです。
濃く太めな線のさっぱりとした絵柄。
新旧原稿ともども、適度に荒れた感じが特徴です。
バランスとしてもやや弱いところがありますが、勢いで押すタイプなのであまり気にならないと思います。
今回は収録で古い原稿もあり、全体的にも不安定。
下手ではないんですが、コメディー描写が強いだけ崩し絵の方が目立っておりました。
実際の白黒絵よりも↓表紙・裏表紙がだいぶ綺麗に仕上がっているので、ご注意ください。
紹介帯がついていれば、裏にカット絵があるので参考に良いでしょう。
やはりお話は良く、読むに楽しい単行本でした。
もうすこし作画が安定すれば、一般系でも活躍できる方だと思います。
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・絵 :■■□□□
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■■
・属性 : 成年・コメディー
・おまけ: あとがき、描き下ろし「おネコさま」、
カバー裏におまけマンガ。
・その他: カラー(10P)、短編×12(描き下ろし含む)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「千葉哲太郎(ちば・てつたろう)」センセの「コスってあげる!」です。
こちらのブログでも紹介しました、初単行本「ハグしてあげる!」に続く2冊目。
以前、読ませる技術(=話が楽しい)をお持ちで、作画向上するであろう今後が期待できる漫画家さん…と書きましたが、いま一歩かなぁ。
↓表紙・裏表紙を見ると、「~耳」とか満載な単行本に見えますが、実際は半々くらい。
ただ、そうした人外キャラの短編は楽しいものでしたので、そんなん好きな方にはオススメです。
※左:コスプレイヤー「芳野さん」、右:猫又「タマさん」
比較絵です。左が最新(2008)、右がもっとも古いもの(2003)
カラー原稿を含む表題作「コスってあげる!」
なるほど、”コスって”というのは、コスプレな意味なんですね。失礼しました(笑)
コスプレイヤーなヒロイン「成田芳野」さんが彼氏「五郎」くんにそっち系の興味を持ってもらうために色々頑張るお話。
たいていは男女逆なんですが、こちらは女の子が積極的なところがポイントです。
(※一緒にイベントへ参加してもらいたいのね)
途中にあった「芳野さん」の脳内にて、
「あああっ、今の今までコスプレ否定していた人間が喰いついて来てる!!超楽し~~~~っ!!」
という付近は、妙なまでに面白かったです。
そうした王道な流れもいいんですが、どうせならオチ以降のお話も見たいですよ。
一方、「メイドの土産」は「広貴」くんが自分の誕生日に彼女「藤崎倫子」さんへメイドコスプレをお願いするという基本的なお話…かと思えば、まったく異なる展開を見せていました。
2ページ目以降は完全にコメディー漫画ですね。
なお、同じくメイドを冠とする「変身メイド服」は演劇部にて男の子がメイドコスプレををする短編でした。
「慎太郎」くん、「詩乃」さんのラブコメ「コスプレエッチ」
服を処分しようとしたら、高校時代の制服などが出てきて…という、これは期待通りに展開する短編。
セーラー服からブルマ、スクール水着という具合に次々と着替え、それぞれにえっちシーンがあるという、大変に盛りだくさんな内容でした。
※左:狐耳「八重さん」、右:兎耳「モモさん」
どうしてもコメディー路線になっちゃうんですねー。
そうしたコスプレと共に、こちらの単行本で特徴的なのが、紹介帯にも書かれていた人外な皆さんらの各話です。
ペットであった兎「モモ」さんが人間の姿になるという「リンカネーション」
普通ならばラブラブ話に発展しそうなもんなんですが、そうしないのが「千葉哲太郎」センセ流。
腐った人参によって生死をさまよったほか、散々な仕打ちをされてきた「モモさん」は、ここぞとばかりにいきなり刀を振りまわしておりました。
そのくせ、ほっておくと「ウサギは寂しいと死んじゃうんだぞ!!」とか言って背中にとっついてくるあたりの加減がいいですね。
厄病神「とと子」さんの王道展開な短編「守り神様」
なんだか、ヒトダマみたいなのをはべらしている「とと子さん」なんですが…厄病神ってそんなんでしたっけ?
キャラ的には、いじめてオーラを出していたリニューアル前のが好みです。
「物の怪の人たち」に登場する「要八重」さんは狐を先祖とした、裏表紙を飾っている娘。
最近よく見かける、狐耳・尻尾な娘さんですね。
こちらには、カワウソの変化した「田中」さんというキャラが出てくるんですが…なにげに彼が良い味を出していました。
「八重さん」よりも目立ってます。
ほか、表紙を飾る猫又「タマ」さんとのバトルコメディー「キャットライフ」、悪魔「くまこ」さんの「悪魔が来たり手て笛を吹かない」などが収録されておりました。
…で、それら人外キャラたちが大集合しているのが、描き下ろしの短編「おネコさま」なのです。
これが、4ページというのが惜しいくらいに、よく出来たコメディーでした。
※おまけ:厄病神「とと子さん」
こんな感じなのです。
濃く太めな線のさっぱりとした絵柄。
新旧原稿ともども、適度に荒れた感じが特徴です。
バランスとしてもやや弱いところがありますが、勢いで押すタイプなのであまり気にならないと思います。
今回は収録で古い原稿もあり、全体的にも不安定。
下手ではないんですが、コメディー描写が強いだけ崩し絵の方が目立っておりました。
実際の白黒絵よりも↓表紙・裏表紙がだいぶ綺麗に仕上がっているので、ご注意ください。
紹介帯がついていれば、裏にカット絵があるので参考に良いでしょう。
やはりお話は良く、読むに楽しい単行本でした。
もうすこし作画が安定すれば、一般系でも活躍できる方だと思います。
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