■女王の温室 (稲荷金蔵)
★まんがデーター [8/15]
・絵 :■■■■□
・話 :■□□□□
・独創性:■■■□□
・属性 : 成年・女装
・おまけ: あとがき。
・その他: 全て表題作(12話:番外編含む)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「稲荷金蔵(いなり・きんぞう)」センセの「女王の温室」です。
眠いです、もうぎりぎりです。
時期として月末前なので、さして漫画の発売はないかなーって思ってましたが、それなりに購入してしまいました。
疲れた体に本はずっしりと重く、帰りもしんどかったです。
さて本日は、なにやら芸術点の高そうな↓表紙で目立っていた、「稲荷金蔵」センセの長編漫画「女王の温室」です。
こちらが3冊目の単行本だということですが、ひでるさんは初見…ではありませんでした。
ネットで検索してみたら、なんと「御国紗帆」センセだったんですね。
こちらのお名前では8冊ほどの単行本を出されており、結構前から活動されている漫画家さんなのです。
たぶん「プラザコミックス」のどちらかを買ったと思うんですが…忘れました。
まぁ、いいか。
※左から叔母「志保さん」、「愛くん」、「智香さん」
結局「愛くん」が最も目立ってましたねー。さすが主人公。
家主で”姐さん”と呼ばれている叔母「志保」さん。
都内の学校を受験するため、主人公「高永愛(たかなが・めぐむ)」くんは彼女の経営するアパートに下宿することとなりました。
女性が多く住まうそこは昼間こそ普通のアパートでしたが、夜になると代々営んできたという娼館に姿を変えるのです。
幼馴染み「梨央」さんも働くそちらにて、半ば強引に女装させられた「愛くん」は給仕係とされてしまったのでした。
…大雑把にはそんな感じ。
単行本1冊まるまる使った長編話です。
お話は多少の繋がりありますが、それぞれはほぼ独立しておりました。
うーん、決して悪くない漫画なのだけれど、読後感は微妙。
オススメし辛いです。
夜に娼館となるアパートには、当然ながら多くの女性が住んでいます。
成年漫画では必ず必要となる、えっちシーンの差し込みを困らなくしたのかなー、って思いましたが…さにあらず。
主に登場するのは、髪をツインテールにしている「智香」さん、「吉野」さんという2人だけ。
背景のように名前ない女性らがちらほらと顔を見せておりましたけれど、様々なタイプの女性が次々に登場することなく、また複数でのえっちが頻繁に展開されるのでもありませんでした。
成年漫画っぽさを強調するのなら、多少話を壊してでも「愛くん」をえっちに巻き込むべきだったと思います。
雰囲気的に、叔母「志保」さんの妹「梨央さん」が正ヒロインでいいのかな?
久し振りに会った昔馴染みな彼女も、娼館で働いているというのは「空のイノセント/秋葉凪樹」ちっくで、なかなか衝撃的だったんです。
また、1話、3話にて描かれておりますが、お客さんに対応する「梨央さん」は、なんと後ろのみでしていたのでした。
こんなんはちょっと盛り上がりますね。
なぜかっていう理由は、4話で描かれております。
モノローグもいい感じで、後半への期待が高まっていたんです…が。
※正ヒロイン「梨央さん」
この娘が前面へ出てこないのも、原因であったと思います。
一度えっちを経験した「愛くん」が、さんざん狙っていた「智香さん」、「吉野さん」らに逆らえぬまま、されてしまう5話。
しかし、その場に遭遇した「梨央さん」は、さしたる反応を見せておりませんでした。
…あれ、嫉妬したりはしないのね。
さらに6話、7話はサブストーリー的なのでとりあえず置いといて、続く8話では唐突に「愛くん」の想いが描かれているのです。
いやいや、そんな流れはなかったでしょう?
9話、10話を挟み、最終となる11話では想いを打ち明け、積極的になった「梨央さん」の姿が見られましたが、そこでお話はバッサリと終了。
ラストの部分もやたらゆるゆるとしたどーでもないもので、中途半端な結末でした。
てっきりまだ続くのかと思いましたが、裏表紙のあらすじ、あとがきなどを読んでみると、これで完結な様子。
この結末はあまりに酷いなぁ…。
なんらか大人な事情などもありそうですが、それなら単行本化にあたって再編集してほしかったところです。
作業が大変だというのも重々承知しておりますけど、せっかく1冊にまとまるのだから、ねぇ。
(※巻末に「倒錯恋愛」が収録されてありましたが、単に番外編という内容)
うーん、重い空気が流れてラブコメっぽさはないので、揉めたりくっついたりする恋愛モノにしてくれた方が良かったと思うのだけれど。
ただし、”商品に手を出した”ということで制裁を受ける9話は、いかにも娼館っぽいシチュエーションでありました。
ここは収録中で最高峰と言える、実にオススメなエピソードなのです。
終始こんな感じに緊張感ある空気のまま進めてもらえれば、また違った風情の漫画になったのに。残念。
ラブコメのような可愛らしさなく、恋愛モノとしては中途半端。
えっち描写にも大きな特徴なく、印象に残ったのはやたら女装の似合う「愛くん」だけ。
(※どこぞのツンデレ魔法使いのような風情でした)
ストーリーはふらふらとした感じで、全て表題作の単行本という割にそれを活かしきれていない印象でした。
しっかりと乱れなく引かれた、すっきりとした線の絵柄。
やや白が目立つものの濃淡は適度で、ページ全体も無理ない程度にまとまった見やすいものでした。
すらりと縦長な人物絵は清潔感があり、どこか一般漫画のような風情です。
癖はあるものの可愛くも色っぽく、あまり好き嫌いが出ないタイプでしょうね。
お話はともかく、作画には問題ありません。
中扉のカラー絵がどちらも使い回しであったのにも、がっかりしました。
カバー裏もそのままコピーだったし…。
おまけをゴタゴタと付ければ良いということでもありませんが、色々趣向を凝らした「コアマガジン」さんなどの単行本と比べると、どうしても完成度が低く感じてしまいます。
女王の温室 (富士美コミックス)
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・絵 :■■■■□
・話 :■□□□□
・独創性:■■■□□
・属性 : 成年・女装
・おまけ: あとがき。
・その他: 全て表題作(12話:番外編含む)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「稲荷金蔵(いなり・きんぞう)」センセの「女王の温室」です。
眠いです、もうぎりぎりです。
時期として月末前なので、さして漫画の発売はないかなーって思ってましたが、それなりに購入してしまいました。
疲れた体に本はずっしりと重く、帰りもしんどかったです。
さて本日は、なにやら芸術点の高そうな↓表紙で目立っていた、「稲荷金蔵」センセの長編漫画「女王の温室」です。
こちらが3冊目の単行本だということですが、ひでるさんは初見…ではありませんでした。
ネットで検索してみたら、なんと「御国紗帆」センセだったんですね。
こちらのお名前では8冊ほどの単行本を出されており、結構前から活動されている漫画家さんなのです。
たぶん「プラザコミックス」のどちらかを買ったと思うんですが…忘れました。
まぁ、いいか。
※左から叔母「志保さん」、「愛くん」、「智香さん」
結局「愛くん」が最も目立ってましたねー。さすが主人公。
家主で”姐さん”と呼ばれている叔母「志保」さん。
都内の学校を受験するため、主人公「高永愛(たかなが・めぐむ)」くんは彼女の経営するアパートに下宿することとなりました。
女性が多く住まうそこは昼間こそ普通のアパートでしたが、夜になると代々営んできたという娼館に姿を変えるのです。
幼馴染み「梨央」さんも働くそちらにて、半ば強引に女装させられた「愛くん」は給仕係とされてしまったのでした。
…大雑把にはそんな感じ。
単行本1冊まるまる使った長編話です。
お話は多少の繋がりありますが、それぞれはほぼ独立しておりました。
うーん、決して悪くない漫画なのだけれど、読後感は微妙。
オススメし辛いです。
夜に娼館となるアパートには、当然ながら多くの女性が住んでいます。
成年漫画では必ず必要となる、えっちシーンの差し込みを困らなくしたのかなー、って思いましたが…さにあらず。
主に登場するのは、髪をツインテールにしている「智香」さん、「吉野」さんという2人だけ。
背景のように名前ない女性らがちらほらと顔を見せておりましたけれど、様々なタイプの女性が次々に登場することなく、また複数でのえっちが頻繁に展開されるのでもありませんでした。
成年漫画っぽさを強調するのなら、多少話を壊してでも「愛くん」をえっちに巻き込むべきだったと思います。
雰囲気的に、叔母「志保」さんの妹「梨央さん」が正ヒロインでいいのかな?
久し振りに会った昔馴染みな彼女も、娼館で働いているというのは「空のイノセント/秋葉凪樹」ちっくで、なかなか衝撃的だったんです。
また、1話、3話にて描かれておりますが、お客さんに対応する「梨央さん」は、なんと後ろのみでしていたのでした。
こんなんはちょっと盛り上がりますね。
なぜかっていう理由は、4話で描かれております。
モノローグもいい感じで、後半への期待が高まっていたんです…が。
※正ヒロイン「梨央さん」
この娘が前面へ出てこないのも、原因であったと思います。
一度えっちを経験した「愛くん」が、さんざん狙っていた「智香さん」、「吉野さん」らに逆らえぬまま、されてしまう5話。
しかし、その場に遭遇した「梨央さん」は、さしたる反応を見せておりませんでした。
…あれ、嫉妬したりはしないのね。
さらに6話、7話はサブストーリー的なのでとりあえず置いといて、続く8話では唐突に「愛くん」の想いが描かれているのです。
いやいや、そんな流れはなかったでしょう?
9話、10話を挟み、最終となる11話では想いを打ち明け、積極的になった「梨央さん」の姿が見られましたが、そこでお話はバッサリと終了。
ラストの部分もやたらゆるゆるとしたどーでもないもので、中途半端な結末でした。
てっきりまだ続くのかと思いましたが、裏表紙のあらすじ、あとがきなどを読んでみると、これで完結な様子。
この結末はあまりに酷いなぁ…。
なんらか大人な事情などもありそうですが、それなら単行本化にあたって再編集してほしかったところです。
作業が大変だというのも重々承知しておりますけど、せっかく1冊にまとまるのだから、ねぇ。
(※巻末に「倒錯恋愛」が収録されてありましたが、単に番外編という内容)
うーん、重い空気が流れてラブコメっぽさはないので、揉めたりくっついたりする恋愛モノにしてくれた方が良かったと思うのだけれど。
ただし、”商品に手を出した”ということで制裁を受ける9話は、いかにも娼館っぽいシチュエーションでありました。
ここは収録中で最高峰と言える、実にオススメなエピソードなのです。
終始こんな感じに緊張感ある空気のまま進めてもらえれば、また違った風情の漫画になったのに。残念。
ラブコメのような可愛らしさなく、恋愛モノとしては中途半端。
えっち描写にも大きな特徴なく、印象に残ったのはやたら女装の似合う「愛くん」だけ。
(※どこぞのツンデレ魔法使いのような風情でした)
ストーリーはふらふらとした感じで、全て表題作の単行本という割にそれを活かしきれていない印象でした。
しっかりと乱れなく引かれた、すっきりとした線の絵柄。
やや白が目立つものの濃淡は適度で、ページ全体も無理ない程度にまとまった見やすいものでした。
すらりと縦長な人物絵は清潔感があり、どこか一般漫画のような風情です。
癖はあるものの可愛くも色っぽく、あまり好き嫌いが出ないタイプでしょうね。
お話はともかく、作画には問題ありません。
中扉のカラー絵がどちらも使い回しであったのにも、がっかりしました。
カバー裏もそのままコピーだったし…。
おまけをゴタゴタと付ければ良いということでもありませんが、色々趣向を凝らした「コアマガジン」さんなどの単行本と比べると、どうしても完成度が低く感じてしまいます。
女王の温室 (富士美コミックス)
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