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■ハハカノ (前田千石)

★まんがデーター [11/15]
・絵   :■■■■■
・話   :■■■□□
・独創性:■■■□□
・属性 : ラブコメ・義母
・おまけ: あとがき。
・その他: 全て表題作(10話)
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「前田千石(まえだ・せんごく)」センセの「ハハカノ」です。

あらかじめ…やっぱり「前田千石」センセの人妻系漫画は面白いですね。
はっきり言ってひでるさんはセンセのファンなので、このまま普通に書くと、いつも通りに甘いレビューになってしまうでしょう。
そんな訳で、気を引き締めて、敢えて苦言をぱ
…まぁ、前述したように、実際は楽しく読んでおったんです。
でもね、読了後に何も感じなかったのでもないのですよ、ええ。

ハハカノ・ヒロインズ
※ハハカノ・ヒロインズ。
 皆で海に来ました、の図。

さて、通産6冊目となる「ハハカノ」は義母との長編えっちコメディーです。
こうした系統は「前田千石」センセの得意分野ですね。
↓表紙・裏表紙から受けるそのまま、ポップで明るい感覚の無難(←これは言葉が悪いかな)なつくりとなっておりました。
さすがに、お話・絵柄というどちらも、抜群の安定感があります。
まさにファンの方が求める単行本と言って良いでしょう。

ただその反面、コレという売りは過去作品よりも弱く、どうしても新鮮味に欠けるのです。
こちらのブログではセンセの全巻をレビューしておりますので、ここで振り返ってみますと…

★「前田千石」センセの漫画紹介記事

☆初単行本[ミセスリンク] B-men’s comics
 こちらは人妻調教系でした。
 あとがきで、オール人妻というのはセンセ自身意外であったようです。
 お話は全てシリアスなのでした。
  
☆2冊目[奥さんバレー] ACTION COMICS
 ひでるさんお気に入り、コメディー色の強いスポーツえっち漫画です(ほとんどバレーはやってないけれど)
 表紙とは裏腹に、ブルマ率が少ないのが唯一の欠点。
 短編もコメディーで、楽しいものばかりでした。
 
☆3冊目[アネモエ 姉萌え] B-men’s comics
 1冊目と雰囲気は似ておりますが、メインはお姉さんとの近親系。
 人妻系統は年齢差がひらいているなど、全体的に重たい話が多いです。
 
☆4冊目[森乃さんちの婿事情] ACTION COMICS
 初の単行本まるまるな長編話。
 お隣の母・姉妹とのテンションが非常に高い、えっちコメディー漫画になっております。 

☆5冊目[ふぁみこん。] B-men’s comics
 シリアスが強い母子の近親相姦ネタと、小さい兄と大きい妹(母もいる)のコメディー
 初期頃の単行本と違って、暗い雰囲気はかなり薄くなっております。
 また、妹というチョイスは珍しいですね。

…そんな感じでした。
今回は「ACTION COMICS」系で、義母との近親えっちコメディーなのです。

義母「洋子さん」
※義母「洋子さん」です。
 もう少し落ち着いた感じの方がよかったかなぁ。

幼少期、義母「洋子」さんに一目惚れであった主人公「青海陸(おうみ・りく)」
高校生になって、「このままではイカン」と彼女を作るべく躍起になったものの、”奴羽高のキング・オブ・いい人”という異名を持つ「陸くん」は連敗続き。
そのうち、大学生になっていた彼はちょっとした誤解から、「洋子さん」とめでたく(?)結ばれてしまうのでした。
以後、そんな状態から抜け出せぬまま、「陸くん」はずるずると関係を続けていたのです。
しかし、必ず何か食べている、ぼーっとした不思議キャラの先輩「霧原凪」さん、ファミレスで働くポニーテールな幼馴染み「美凛」さんなど、その候補となる女性はごく身近におりました。
だいたいそんな感じ。
さて、今回漫画の注目するべきポイントを箇条書きで説明します。

1)メインヒロイン「洋子さん」は義母である。
 やっぱり血縁関係でないだけ背徳感が弱いかなぁ…ってコメントは慣れ過ぎデスか?
 これは「ミセスリンク」に近い話がありました。
 そちらはコメディーではなかったですが。
 
2)主人公「陸くん」は「洋子さん」と既に関係している。
 要するに、「ふぁみこん。」であったような、結ばれるまでの葛藤とかなんとかがありません。
 そういった陰々鬱々としたのを楽しみたい方(?)はがっかりするでしょう。
 一応、結ばれるまでの経緯はありますが、冒頭1話だけで終わってしまうのです。

3)登場するヒロイン3名(+α)は皆「陸くん」のことが好き。
 完全にラブラブえっちなのです。
 その相手も全て「陸くん」で、「アネモエ 姉萌え」にあったようなハード展開はありません。

4)コメディー色が強い漫画。 
 せいぜい彼を巡って火花散らす程度で、三角関係でドロドロとか、現場に出くわして修羅場とかはありませんでした。
(※ちょっとはありますが、揉めませんでしたね)
 ましてや、サスペンスちっくな展開(笑)にもなりません。
 あとがきによると、”コメディー比率を下げ、えっち寄りにしようとしていた”ようなんですが、さしてえっちが強いという印象なく、「奥さんバレー」同様にコメディー部分が目立っておりました。

5)シチュエーションが弱い。
 主人公「陸くん」は「洋子さん」との関係を終わらせようと躍起なため、積極的ではありません。
 また、手近なところで彼女を探す気がないので、他のヒロインに対しても奥手。
(※この人、迫る「美凛さん」にも一度は拒否したりしてます)
 …やっぱり”いい人”という感じで後手にまわることが多く、フェチっぽく欲望剥き出しに行動しないのです。 
 また、「森乃さんちの婿事情」の「椿姉ちゃん」のようなコスプレ担当は不在で、せいぜい水着か「美凛さん」のファミレス衣装程度。

先輩「霧原凪」、「美凛さん」
※左:先輩「霧原凪」、右:「美凛さん」
 「凪先輩」はいいですねー。なにげに左手が危険なのですよ。

…だいたいそんなんですかね。
好き勝手に書かせて頂きました。
センセ、およびファンの方、ごめんなさい。

女性の勘の良さが描かれている、「凪先輩」の視線を敏感に感じ取る「洋子さん」の2話目、続く3話目では逆に「凪先輩」がその存在をはっきり認識するシーン。
こんなんはひでるさんが好きな描写なのです。
また、骨折した「陸くん」の病院に駆けつけた際の義母「洋子さん」の台詞、
「ホントですか先生っ!?何か重大な医療ミスとか…」
というコメディー部分は最高でした。

決して悪いのではないですが、無難でインパクトに欠ける単行本。
逆に考えると、導入にはちょうどイイ、手頃な漫画かもしれませんけど。

ハハカノ (アクションコミックス) (アクションコミックス)ハハカノ (アクションコミックス) (アクションコミックス)
(2008/03/12)
前田 千石

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tag : ラブコメポニーテールコメディーサスペンスコスプレ

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