■大人の手がまだ触れない (海野螢)
★まんがデーター [15/15]
・絵 :■■■■■
・話 :■■■■■
・独創性:■■■■■
・属性 : 成年・SF
・おまけ: あとがき、合間に解説。
・その他: カラー(6P)、短編×6。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「海野螢(うんの・ほたる)」センセの「大人の手がまだ触れない」です。
皆さま、SF話は好きですか?
ひでるさんは軽度なものならいいですが、深くややこしいものは得意ではありません。
めんどくさいし。
さて、こちらの「海野螢」センセは、そういった系統が実に巧い方なのです。
ちょくちょくSF話を発表されていますが、今回の成年系単行本「大人の手がまだ触れない」は、まさにそんな感じなのでした。
長めの短編集で収録は6話ほど。
それぞれにキチンと解説がついており、非常に読み応えある単行本になっておりました。
良く言えば、いかにも「海野螢」センセらしい漫画。
しかし、悪く言えば、趣味に走り過ぎ。
ひでるさんはセンセのファンなので、ある程度想定の範囲でしたが、うっかり可愛らしい女の子に釣り上げられた初見な方には、がっかりする人がいるかもしれません。
一般的に、おもしろー!っていうタイプではなく、うーんと唸るタイプの作品群でした。
ちょっと注意ね。
※左:地上のすばる、右:人魚の入り江
背景も巧い方ですが、こうした女の子も絶品なのです。
天文マニアの主人公が戦艦島と呼ばれる廃墟にて、不思議な少女と出会う短編「地上のすばる」
えーっとね、こちらほか収録された短編は色々と仕掛けがあり、ストーリーをしっかり書いてしまうと読む際の楽しさが失われてしまうので、簡潔にさせて頂いております。
ショートカットに貧乳、そしてのーぱんな様が実に素敵な「すばる」さん。
実は↓表紙にてパンチラ(モロ)をしている娘さんなんですが、紹介帯を外すと漫画そのままのーぱん仕様になるというお遊びがありました。
(※裏表紙も同様)
冒頭収録らしく、カラー原稿より始まっておりましたが…背景がまるで写真みたいに見事でした。
「千尋」くんと「さんご」さんの「人魚の入り江」
そちらと同様、不思議な少女「さんごさん」に導かれるような流れです。
全裸で先に海へ飛び込み、「早くおいでって!」なーんて誘われたら、そりゃーついていきますね。ええ。
これら「地上のすばる」、「人魚の入り江」は収録中で比較的読みやすく・分かり易く、爽やかなお話になっておりました。
一方、それらと逆で実に後味がわるーいのが、「ロボットのゆりかご」
いわゆるお手伝いロボット漫画なんですが、「時計じかけのシズク」など、多くのソレとは違って、男性がロボット・女性が人間という位置づけなのです。
キャラ配置としては「流星ひかる」センセのような風情でしたが、お話としてはほとんど正反対。
”人間を傷付けない事はロボットの使命”
というフレーズが後になって活きてくるという、大変によく出来たお話でした。
それだけに、読後感の重たさもまた格別なのです(笑)
単純に楽しむなら、ロボットと女の子の意外と普通だったえっちシーンが見どころでしょう。
※左:ロボットのゆりかご、右:箱の中の猫
頭の弱いひでるさんとしては、もう少し単純な話のが好みです。
赤ちゃんは欲しいものの、えっちについてはまだ怖さが先行している「神崎」さん。
そのため、彼氏「安部」くんの期待にも答えられないままだったのです。
ある日、不意に気分が悪くなった「神崎さん」
試しに妊娠検査薬で調べてみると、陽性という結果だったのでした…という「無原罪の御宿り」
これは…「神崎さん」の成長話と読みましたが、いいのかな?
ひでるさんは頭が弱いので、いまいちよく分かりません。
しかし、あそこまでさせておいて、ぎりぎりで拒否されるというのはどうにもしんどいですねー。
それなのに、”妊娠した”なんて報告を受けた日にゃあ、ねぇ…。
”化け猫が生徒に紛れ込んでいる”という都市伝説ちっくなお話「箱の中の猫」
シュレディンガーの猫って…ああ、「うみねこのなく頃に」でも同じこと言ってましたねー。
あのスカート丈で、手すり部分を歩いてしまうヒロイン「古賀悠希」さんは、活発な可愛らしい娘さん。
そんなんなのに、怖さとミステリーっぽい不可思議さが目立つお話になっておりました。
るるる、普通の話なら可愛いだけで済んだのにー。
椅子に足を開いたまま座り、「いいの。だって見せてるんだもん」というあたりは、まさしくひでるさんのツボ(笑)
また、解説部分にて書かれている通り、ネコとしてのシンボルを猫耳ではなく尻尾としたのは正解だと思いました。
えっち漫画を描く主人公。
ふらりと外へ出ると、周囲にちらほらと人影を感じたのです。
ちょっとした違和感を抱いたままアパートへ戻ると、そこには先ほど描いていたヒロインキャラ「萌」がいたのでした…。
そんな訳で、漫画家さんが登場する短編「ウツツのハザマ」です。
うーん、こちらはぜひ単行本にてお楽しみ下さい。
あとがき部分も必見で、ちょっと仕掛けに驚くと思います。
ひでるさんは単純なので、センセの思惑そのままびっくりしましたよー。
柔らかい線の優しく素朴な絵柄。
乱れず、崩れずという抜群な安定感があり、全体的に見やすい絵柄ですね。
キャラはあっさりとしたロリ絵柄なんですが、しっかりな背景はお話を盛り上げておりました。
特筆すべきは、そんな背景と重なるような独特のコマ割り。
オマケ部分を含めて、ああした雰囲気作りの巧さは神がかり的でしょう。
ほとんどのヒロインがショートカットの貧乳キャラであること。
前述しているように、重厚かつ難解なストーリーであるため、成年漫画としては偏り具合が大きいこと。
そうした、人を選ぶ単行本なので、目的を間違わぬよう注意が必要です。
刺さる人は直撃させるでしょうけれど、そうでない方にはかすりもしないかも。
えっちシーンが控え目だったので、あるいは女性のが楽しめるかもしれません。
大人の手がまだ触れない
★海野螢センセの漫画紹介記事
[思春期の終り]
[時計じかけのシズク]
[少女の異常な愛情]
[めもり星人]
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・絵 :■■■■■
・話 :■■■■■
・独創性:■■■■■
・属性 : 成年・SF
・おまけ: あとがき、合間に解説。
・その他: カラー(6P)、短編×6。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「海野螢(うんの・ほたる)」センセの「大人の手がまだ触れない」です。
皆さま、SF話は好きですか?
ひでるさんは軽度なものならいいですが、深くややこしいものは得意ではありません。
めんどくさいし。
さて、こちらの「海野螢」センセは、そういった系統が実に巧い方なのです。
ちょくちょくSF話を発表されていますが、今回の成年系単行本「大人の手がまだ触れない」は、まさにそんな感じなのでした。
長めの短編集で収録は6話ほど。
それぞれにキチンと解説がついており、非常に読み応えある単行本になっておりました。
良く言えば、いかにも「海野螢」センセらしい漫画。
しかし、悪く言えば、趣味に走り過ぎ。
ひでるさんはセンセのファンなので、ある程度想定の範囲でしたが、うっかり可愛らしい女の子に釣り上げられた初見な方には、がっかりする人がいるかもしれません。
一般的に、おもしろー!っていうタイプではなく、うーんと唸るタイプの作品群でした。
ちょっと注意ね。
※左:地上のすばる、右:人魚の入り江
背景も巧い方ですが、こうした女の子も絶品なのです。
天文マニアの主人公が戦艦島と呼ばれる廃墟にて、不思議な少女と出会う短編「地上のすばる」
えーっとね、こちらほか収録された短編は色々と仕掛けがあり、ストーリーをしっかり書いてしまうと読む際の楽しさが失われてしまうので、簡潔にさせて頂いております。
ショートカットに貧乳、そしてのーぱんな様が実に素敵な「すばる」さん。
実は↓表紙にてパンチラ(モロ)をしている娘さんなんですが、紹介帯を外すと漫画そのままのーぱん仕様になるというお遊びがありました。
(※裏表紙も同様)
冒頭収録らしく、カラー原稿より始まっておりましたが…背景がまるで写真みたいに見事でした。
「千尋」くんと「さんご」さんの「人魚の入り江」
そちらと同様、不思議な少女「さんごさん」に導かれるような流れです。
全裸で先に海へ飛び込み、「早くおいでって!」なーんて誘われたら、そりゃーついていきますね。ええ。
これら「地上のすばる」、「人魚の入り江」は収録中で比較的読みやすく・分かり易く、爽やかなお話になっておりました。
一方、それらと逆で実に後味がわるーいのが、「ロボットのゆりかご」
いわゆるお手伝いロボット漫画なんですが、「時計じかけのシズク」など、多くのソレとは違って、男性がロボット・女性が人間という位置づけなのです。
キャラ配置としては「流星ひかる」センセのような風情でしたが、お話としてはほとんど正反対。
”人間を傷付けない事はロボットの使命”
というフレーズが後になって活きてくるという、大変によく出来たお話でした。
それだけに、読後感の重たさもまた格別なのです(笑)
単純に楽しむなら、ロボットと女の子の意外と普通だったえっちシーンが見どころでしょう。
※左:ロボットのゆりかご、右:箱の中の猫
頭の弱いひでるさんとしては、もう少し単純な話のが好みです。
赤ちゃんは欲しいものの、えっちについてはまだ怖さが先行している「神崎」さん。
そのため、彼氏「安部」くんの期待にも答えられないままだったのです。
ある日、不意に気分が悪くなった「神崎さん」
試しに妊娠検査薬で調べてみると、陽性という結果だったのでした…という「無原罪の御宿り」
これは…「神崎さん」の成長話と読みましたが、いいのかな?
ひでるさんは頭が弱いので、いまいちよく分かりません。
しかし、あそこまでさせておいて、ぎりぎりで拒否されるというのはどうにもしんどいですねー。
それなのに、”妊娠した”なんて報告を受けた日にゃあ、ねぇ…。
”化け猫が生徒に紛れ込んでいる”という都市伝説ちっくなお話「箱の中の猫」
シュレディンガーの猫って…ああ、「うみねこのなく頃に」でも同じこと言ってましたねー。
あのスカート丈で、手すり部分を歩いてしまうヒロイン「古賀悠希」さんは、活発な可愛らしい娘さん。
そんなんなのに、怖さとミステリーっぽい不可思議さが目立つお話になっておりました。
るるる、普通の話なら可愛いだけで済んだのにー。
椅子に足を開いたまま座り、「いいの。だって見せてるんだもん」というあたりは、まさしくひでるさんのツボ(笑)
また、解説部分にて書かれている通り、ネコとしてのシンボルを猫耳ではなく尻尾としたのは正解だと思いました。
えっち漫画を描く主人公。
ふらりと外へ出ると、周囲にちらほらと人影を感じたのです。
ちょっとした違和感を抱いたままアパートへ戻ると、そこには先ほど描いていたヒロインキャラ「萌」がいたのでした…。
そんな訳で、漫画家さんが登場する短編「ウツツのハザマ」です。
うーん、こちらはぜひ単行本にてお楽しみ下さい。
あとがき部分も必見で、ちょっと仕掛けに驚くと思います。
ひでるさんは単純なので、センセの思惑そのままびっくりしましたよー。
柔らかい線の優しく素朴な絵柄。
乱れず、崩れずという抜群な安定感があり、全体的に見やすい絵柄ですね。
キャラはあっさりとしたロリ絵柄なんですが、しっかりな背景はお話を盛り上げておりました。
特筆すべきは、そんな背景と重なるような独特のコマ割り。
オマケ部分を含めて、ああした雰囲気作りの巧さは神がかり的でしょう。
ほとんどのヒロインがショートカットの貧乳キャラであること。
前述しているように、重厚かつ難解なストーリーであるため、成年漫画としては偏り具合が大きいこと。
そうした、人を選ぶ単行本なので、目的を間違わぬよう注意が必要です。
刺さる人は直撃させるでしょうけれど、そうでない方にはかすりもしないかも。
えっちシーンが控え目だったので、あるいは女性のが楽しめるかもしれません。
大人の手がまだ触れない
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[時計じかけのシズク]
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