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■たくらまかん展覧会 (田倉まひろ)

★まんがデーター [15/15]
・絵   :■■■■■
・話   :■■■■■
・独創性:■■■■■
・属性 : 成年・コメディー
・おまけ: カバー裏にあとがき・別絵、作品解説、
      描き下ろし「後日談」×3。
・その他: 初単行本、カラー(6P)、短編×8。

本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「田倉まひろ」センセの「たくらまかん展覧会」です。

これは…久しぶりに、ホントに何年かに一度という、衝撃的な単行本でした
正直なところ、購入時には進むか見送るか迷ったんですけれど、手にして正解。
まさに本との出会いは一期一会です。
漫画の神様に…感謝

そんな「たくらまかん展覧会」は「田倉まひろ」センセのHPと同名の初単行本。
全て短編という構成で、描き下ろしの後日談など、おまけも豊富でした。
好き嫌いは大きく分かれるでしょうが、読むだけでも可笑しく楽しい、珍しい良作品です。

ちなつさん.jpg
※ボーイッシュな「ちなつさん」です。
 やたら良いパンチですね。痛そう。

単行本を読んでいたひでるさんが”度肝を抜かれた”、単行本カバー裏にも登場する「ばっちゃのねこ」
心優しいおばあさんに飼われていた、子猫の「ネーデルラン」ちゃん。
体が弱く、寝たきりだったおばあさんに元気になってもらうため、「ネーデルラン・ちゃん」は自らの身体でお金を稼ぐこととするのでした。
導入はそんなお話。
擬人化された「ネーデルラン・ちゃん」はよくある猫耳少女。
褐色な肌も、好きな方にはポイント高い点でしょう。
物語ラスト前まではホロリともくる、泣かせる展開だったんですが…わずか3ページで一度だけでなく、二度もひっくり返されました。
思わず息するのも忘れてしまいそうな、衝撃の結末が待っています
いやー、色々な意味で、ものスゴイ漫画でした。
優しく心温まる話だったのに…見事なまでのブッ壊し方ですね。
こちらの漫画だけで、センセの評価が一変しました。
コメディーが好きな方なら絶対にオススメです。いいものはいい。

甘いラブコメの「すきスキSCREAM SHOW」
主人公「ちなつ」さんは幼馴染みの「トシハル」くんに毎朝「結婚しよう」というような挨拶をされ続け、照れもあって冷たく当たっておりました。
そんな時、落ち着いた雰囲気の先輩に備品の片付けを手伝うように言われ、二人っきりになるんですが…。
激しく怒りを爆発させ、泣いてしまうボーイッシュな「ちなつさん」が良いキャラでした。
本人が自覚しているように、ツリ目でぼさぼさっとした髪は確かに女の子っぽくない容姿ですが、ちゃんと可愛らしく描かれておりました。
スパッツなところも正解だと思います。
そんなん好きな方はよりいいでしょう。

創士塚お嬢様とゆづさん.jpg
※左:「創士塚お嬢様」、右:「ゆづさん」です。
 ↓表紙に登場する「ゆづさん」は黒ストッキッングが良かったですよ。

実に個性的な「偉大なる第一歩」は吸血鬼が登場するファンタジー
ちなみに全然関係ないですが、明日こちらのブログでは吸血鬼漫画の第一人者「垣野内成美」センセの「レイスイーパー」を紹介する予定です。…ちょっとCMでした。
トレージャーハンターの主人公は観光に訪れた古城の隠し部屋にて少女の姿をした吸血鬼を発見。
しかし、うっかり目を離した隙に目覚めた「クローエ・キュルテン・パイパー」に咬まれ、完全に覚醒させてしまうのでした。
なーんて導入がウソのような、だらりとしたのんき漫画。
半開きの目をした「クローエちゃん」は独特な間をもった、とぼけた吸血鬼娘。
お茶を飲んだ後の「Bitter!」という反応など、その言動がいちいちおもしろ・かわいかったです。
えっち最中でも、あちこちのタイミングで咬まれてしまう(笑)のが厄介ですね。
弱気でいぢめられてしまうような吸血鬼が出てくるのは…「蘭宮涼」センセでしたっけ?「マーシーラビット」センセでしたっけ?
そんなんなら、えっちに持ち込む成年漫画の王道で過去に何度か見ましたが、こんなんはめったにありません。
続きどうの、ってあとがきにもありましたから、ぜひ続編を描いてほしい漫画です。

クローエちゃん.jpg
※こちらが吸血鬼「クローエ・キュルテン・パイパー」
 とにかくとぼけた娘さんですよ。

全裸が当たり前な”痴女の国”という設定が見事で、オチも良かった「Open Succsess」、ツンデレでロール髪という典型的お嬢様「創士塚」さんの「お嬢様3分クッキング」、表紙を飾った、無口で無表情無愛想な「信藤ゆづ」さんの「三白眼の彼女」など、他ではなかなか見られない、成年コメディーな短編の数々が実に良かったです。
また、それぞれ登場するキャラも短編ながら個性が際立っており、どちらのエピソードも長く読みたくなる、魅力的なものでした。
次の単行本も待ち遠しいですね!

お話同様、大変個性が強い作画です。
黒が強い線のはっきりとした絵柄。
これが初単行本とのことですが、ご自身のカラーが出せている安定した作画でした。
縦横に大きく丸い目と、ばっさり髪、そして何かと大仰な表現が特徴。
いかにもロリっぽい人物絵なんですが、そればっかりでもないのでご安心下さい。
ほとんど↓表紙そのままなので、そちらの判断で大丈夫です。
人は選ぶと思いますので、注意して下さい。
(※裏表紙右下のコメディー絵が受け入れられれば問題ないと思います。ひでるさんはソコが決め手でした)

たくらまかん展覧会.jpg

たくらまかん展覧会 / 田倉 まひろ

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theme : マンガ
genre : アニメ・コミック

tag : コメディーラブコメファンタジー

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