■かしまし~ガール・ミーツ・ガール5巻[完結](桂遊生丸)
★まんがデーター [13/15]
・絵 :■■■■■
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■□
・属性 : ラブコメ・百合
・おまけ: 巻末に特別編。
・その他: 原作「あかほりさとる」、全5巻。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「桂遊生丸(かつらゆきまる)」センセの「かしまし~ガール・ミーツ・ガール~5巻[完結]」です。
TVアニメになったり、またその終わり方が中途半端だったりと、すっかり有名になった本作品。
ついに終わっちゃいましたねー。
お話的にダラダラ続けても仕方ないとは分かっておりますが、ちょっと残念。
主人公「大佛はずむ」は幼馴染み「来栖とまり」らにおされ、仲の良いクラスメイト「神泉やす菜」に告白するものの拒否されてしまいます。
傷心の「はずむ」はその悲しみを癒すため、近所の鹿縞山へ行きますが、そこで宇宙船と激突。
絶命してしまうのです。
宇宙人は「はずむ」を蘇生させますが、その際に性別を誤り、女の子にしてしまうのでした。
こうして女性としての生活が始まりますが、何故か拒否したはずの「やす菜」が逆に告白。
それに刺激され、「とまり」も自分の心に気付くのでした…。
だいたいこんなん、ですよね。
※シリアスなシーンが多い本作品です。
簡単には、主人公を挟んだ三角関係のラブコメです。
それぞれキャラクターの細かく丁寧な心理描写が巧みで、性転換や宇宙人というファンタジー要素があっても、しっかりとしたブレないストーリーが展開されています。
いい話ですよね。
最終的にはどちらが選ばれるのか、女性となった「はずむくん」はどうなってしまうのか。
そう、この女性となった「はずむくん」がポイントだと思うのですよ。
キャラとしては、女の子がずらっと並んでいた方が傍目には見栄えいいですよね。
数多くあるギャルゲーの登場人物が、主人公以外はほとんど女性だったりするじゃーないですか。
極端には、「同級生」シリーズみたいに、男の顔がはっきり描かれていないのまであるくらいですし。
そこで、いっそのこと主役を、メイン全てを女の子としてしまう手段が考えられるのです。
こないだまでTVでやっていた「乙女はお姉さまに恋してる」もそうですが、恋愛ドラマを(特に男性視点的に)見栄え良くすること。
(※これがため、単行本表紙の中心を全て「はずむくん」にできている)
恋愛感情はあっても同性であるため、なかなか一人に絞れない、お互い手を出せない、しっかりとした理由付けがされること。
また逆に、見栄えは女性ですが本来は男性であるため、そういった感情が生まれても変ではないこと。
ほら、最近は百合姫コミックスなんてジャンルがあるではないですか。
実際のそういった同性恋愛ってのは、男女ともある程度肯定していなければ受け入れ難いもの。
こないだの「春夏秋冬/蔵王大志」みたいに、やたらリアルなのを見せつけられても、普通の人はなかなかついていけないものでしょう。
そこで、「性」を曖昧にする手段をとることで、ややこしい事柄を棚上げすることができるのですよ。
…と、ざーっと思いつくまま説明してきましたが、この「かしまし~ガール・ミーツ・ガール~」も、要するに見栄えのいい恋愛漫画なのではないか、ということ。
だから、突然女性になった「はずむくん」の動じる描写が少なかったのだと考えました。
もともと女の子っぽい性格だったのも確かにあるのだけれど、普通はあそこまで自然にはできないでしょう。
これがえっちっぽく進めば「DISTANCE」センセの出番なんですが(笑)
あああ、だいぶ長くなってしまいましたが、ここから核心部分について。
ネタバレ全開なので、一応隠しておきます。
↓既に単行本読んだ方だけ、ご覧下さいませ。
やっぱり昔から身近にいた”幼馴染み”という存在は強い。
また、今回の一件で「とまりちゃん」の表面と内面のギャップを見せ付けられていたから、元男の子の「はずむくん」としてはやっぱり傍にいてあげなければ、って思うのでしょう。
「やす菜ちゃん」のがぜんぜんしっかりしてますね。
感情を爆発させることも「とまりちゃん」のが圧倒的に回数多いですし。
最後の金網が外れて落ちるシーンですが、それに間に合った…手を繋げたのは基礎身体能力の高さゆえかなーって思いました。
もし最後の言葉が逆だったなら、「はずむくん」予定通り死んでたかも(笑)
そう、死ぬといえば、”二人とも転落死”説を考えたひでるさん。
落ちた後に葬儀参列のシーンとかあったので、もしかしたら、実際は二人(あるいは三人かも)で落ちて、即死だったのでは?
その後は単なる都合の良い、こうなればいいな的な回想だったりして。
…なーんて、別にここまで暗い話にする必要はないでしょうけどね。
そんなことをうっすら考えてしまうひでるさんは結構疲れ気味なのかも。
…以上。
ラストは曖昧に流すこともできたでしょうが、しっかり選ばせたのはエライ。
そんなこんなで、ラブからコメディーまで、ひでるさん好きな系統で楽しめました。
今回5巻巻末の特別編「ひみつのアユキちゃん」は冒頭シーンの”絵柄そっくり合わせ、でも微妙に周囲がだんだんやつれていく”という表現が最高でした。
こんなんもスキなのよ。
柔らかく丁寧な線の優しい絵柄。
頬のあたりのふっくら加減と、そら豆のようなぽかんと空いた口が特徴。
1巻はやや黒が強く、バランスなども不安定さがありましたが、3巻あたりからすっきりしてきました。
ただ、見られないほどではないので、あまり気にしなくて良いと思います。
とかく残念なのは、これで終わってしまうことですねー。
先の「AIR」も原作つきでシリアスなものでしたから、過去にこちらでも紹介しました「ゆきまるパック100%」にあったような、「桂遊生丸」センセオリジナルの漫画をゆっくり見たいですよ。
かしまし~ガール・ミーツ・ガール 5 (5) / あかほり さとる
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・絵 :■■■■■
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■□
・属性 : ラブコメ・百合
・おまけ: 巻末に特別編。
・その他: 原作「あかほりさとる」、全5巻。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「桂遊生丸(かつらゆきまる)」センセの「かしまし~ガール・ミーツ・ガール~5巻[完結]」です。
TVアニメになったり、またその終わり方が中途半端だったりと、すっかり有名になった本作品。
ついに終わっちゃいましたねー。
お話的にダラダラ続けても仕方ないとは分かっておりますが、ちょっと残念。
主人公「大佛はずむ」は幼馴染み「来栖とまり」らにおされ、仲の良いクラスメイト「神泉やす菜」に告白するものの拒否されてしまいます。
傷心の「はずむ」はその悲しみを癒すため、近所の鹿縞山へ行きますが、そこで宇宙船と激突。
絶命してしまうのです。
宇宙人は「はずむ」を蘇生させますが、その際に性別を誤り、女の子にしてしまうのでした。
こうして女性としての生活が始まりますが、何故か拒否したはずの「やす菜」が逆に告白。
それに刺激され、「とまり」も自分の心に気付くのでした…。
だいたいこんなん、ですよね。
※シリアスなシーンが多い本作品です。
簡単には、主人公を挟んだ三角関係のラブコメです。
それぞれキャラクターの細かく丁寧な心理描写が巧みで、性転換や宇宙人というファンタジー要素があっても、しっかりとしたブレないストーリーが展開されています。
いい話ですよね。
最終的にはどちらが選ばれるのか、女性となった「はずむくん」はどうなってしまうのか。
そう、この女性となった「はずむくん」がポイントだと思うのですよ。
キャラとしては、女の子がずらっと並んでいた方が傍目には見栄えいいですよね。
数多くあるギャルゲーの登場人物が、主人公以外はほとんど女性だったりするじゃーないですか。
極端には、「同級生」シリーズみたいに、男の顔がはっきり描かれていないのまであるくらいですし。
そこで、いっそのこと主役を、メイン全てを女の子としてしまう手段が考えられるのです。
こないだまでTVでやっていた「乙女はお姉さまに恋してる」もそうですが、恋愛ドラマを(特に男性視点的に)見栄え良くすること。
(※これがため、単行本表紙の中心を全て「はずむくん」にできている)
恋愛感情はあっても同性であるため、なかなか一人に絞れない、お互い手を出せない、しっかりとした理由付けがされること。
また逆に、見栄えは女性ですが本来は男性であるため、そういった感情が生まれても変ではないこと。
ほら、最近は百合姫コミックスなんてジャンルがあるではないですか。
実際のそういった同性恋愛ってのは、男女ともある程度肯定していなければ受け入れ難いもの。
こないだの「春夏秋冬/蔵王大志」みたいに、やたらリアルなのを見せつけられても、普通の人はなかなかついていけないものでしょう。
そこで、「性」を曖昧にする手段をとることで、ややこしい事柄を棚上げすることができるのですよ。
…と、ざーっと思いつくまま説明してきましたが、この「かしまし~ガール・ミーツ・ガール~」も、要するに見栄えのいい恋愛漫画なのではないか、ということ。
だから、突然女性になった「はずむくん」の動じる描写が少なかったのだと考えました。
もともと女の子っぽい性格だったのも確かにあるのだけれど、普通はあそこまで自然にはできないでしょう。
これがえっちっぽく進めば「DISTANCE」センセの出番なんですが(笑)
あああ、だいぶ長くなってしまいましたが、ここから核心部分について。
ネタバレ全開なので、一応隠しておきます。
↓既に単行本読んだ方だけ、ご覧下さいませ。
やっぱり昔から身近にいた”幼馴染み”という存在は強い。
また、今回の一件で「とまりちゃん」の表面と内面のギャップを見せ付けられていたから、元男の子の「はずむくん」としてはやっぱり傍にいてあげなければ、って思うのでしょう。
「やす菜ちゃん」のがぜんぜんしっかりしてますね。
感情を爆発させることも「とまりちゃん」のが圧倒的に回数多いですし。
最後の金網が外れて落ちるシーンですが、それに間に合った…手を繋げたのは基礎身体能力の高さゆえかなーって思いました。
もし最後の言葉が逆だったなら、「はずむくん」予定通り死んでたかも(笑)
そう、死ぬといえば、”二人とも転落死”説を考えたひでるさん。
落ちた後に葬儀参列のシーンとかあったので、もしかしたら、実際は二人(あるいは三人かも)で落ちて、即死だったのでは?
その後は単なる都合の良い、こうなればいいな的な回想だったりして。
…なーんて、別にここまで暗い話にする必要はないでしょうけどね。
そんなことをうっすら考えてしまうひでるさんは結構疲れ気味なのかも。
…以上。
ラストは曖昧に流すこともできたでしょうが、しっかり選ばせたのはエライ。
そんなこんなで、ラブからコメディーまで、ひでるさん好きな系統で楽しめました。
今回5巻巻末の特別編「ひみつのアユキちゃん」は冒頭シーンの”絵柄そっくり合わせ、でも微妙に周囲がだんだんやつれていく”という表現が最高でした。
こんなんもスキなのよ。
柔らかく丁寧な線の優しい絵柄。
頬のあたりのふっくら加減と、そら豆のようなぽかんと空いた口が特徴。
1巻はやや黒が強く、バランスなども不安定さがありましたが、3巻あたりからすっきりしてきました。
ただ、見られないほどではないので、あまり気にしなくて良いと思います。
とかく残念なのは、これで終わってしまうことですねー。
先の「AIR」も原作つきでシリアスなものでしたから、過去にこちらでも紹介しました「ゆきまるパック100%」にあったような、「桂遊生丸」センセオリジナルの漫画をゆっくり見たいですよ。
かしまし~ガール・ミーツ・ガール 5 (5) / あかほり さとる
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