まんがさんぽ

★まんがデーター　［１２／１５］
・絵　　　：■■■■■
・話　　　：■■■■□
・独創性：■■■□□
・属性　：　［一般］恋愛・巨乳
・おまけ：　あとがき、カバー裏に”ある日、いつもの風景…”
・その他：　短編×１０。

本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「板場広志（いたば・ひろし）」センセの「ヨくあるハ・ナ・シ」です。

ちょっとスペースをお借りして。
前に紹介しました「ブレイドブレイカー」の２巻を読みました。

ブレイドブレイカー 2巻 (ヤングキングコミックス) (2011/05/09) 鈴木 恭太郎、STUDIO Rough Road 他 商品詳細を見る

驚きのラストだった前巻に比べ、ややお話が落ち着いたというか、安定した感じ。
１巻はまるまるプロローグみたいなものだったかな。
面白いんですが…どうしてもパンチラとかの方に目が行っちゃうんですよねー。


さて、本日は「姉系」、「嫌い＝好き」などを紹介している「板場広志」センセ。
新刊は「ヨくあるハ・ナ・シ」でした。
こちらは「シカクのセンセ！」と同じ一般えっち系。
収録は全て短編という作品集になっていました。
”揺るぎなき実力派が送る傑作コミック！！”
そんな紹介文が書かれていましたが、その通り。
さすがでした。
ラブコメというか優しい恋愛話で、ヒロインが普通に奥さまなんて短編もありましたよ。


※奥さま「由紀さん」
　お魚模様のパジャマも可愛いですね。

巻末のあとがきには、
「物たりない感もありますが～」
…そう書いてありました。
前のレビューでも書いてますが、ひでるさんは「板場広志」センセのぶっとんだ系統が苦手。
成年系だと過度に突き進むイメージなので。
ただ、たしか１冊目か２冊目くらいの単行本に収録されていた…おだやかーなお話（※最後のコマだけ吹き出しあるやつ）は印象的で、好みです。
ぶっちゃけ、こちら「ヨくあるハ・ナ・シ」もそうした系統だろう判断で手に取りました。

短編「被写体」は娘「桃香」、犬「タロ」のいる、ごく幸せな家庭でのエピソード。
新しいカメラを購入し、試し撮影がてら近くの公園まで皆で出掛けるという、ごく他愛ないお話です。
これが…ドエロい成年漫画（笑）を描いている同じ人とは想像できないほど、温かな漫画。
ふと何気なく撮影した奥さま「由紀」さんの表情に、思わずドキっとしたのです。
ぱっと一瞬を写した写真というのは、そういうものでしょう。
ラブラブで何より。
お互いに照れていましたが、素敵な夫婦関係でした。
何だかこういうのいいなぁ。
寝てる娘さん隣でのえっちで、そちらでもカメラが活躍していました。

同じく家庭エピソードの「ある小料理屋の日常」
旦那と小料理屋を経営する、結婚１年目という夫婦。
その記念日に妻「千秋」さんへプレゼントした彼は、あるお願いをしたのでした。
小料理屋でメイド服とは…合わないですねー。
おっちゃん、ベタベタな和風なのにそんな趣味ですか。
前半とのギャップが物凄いです。
「千秋さん」の誘う一言が素敵。
言われなくても！
オチではチャイナ服なんて持っていましたよ。
残念ながら「千秋さん」のその姿は見れませんでしたが、冒頭話「閉店後の大盛り定食」もチャイナ服。
頻繁に通っていた定食屋の巨乳な看板娘「麻衣」ちゃんとのアレコレです。
久しぶりに終電になっていた「伊藤」くんを彼女が店に誘う流れ。
ミニのチャイナ服が実に良い感じで、そのままえっち。
「麻衣ちゃん」のがラブラブでしたね。


※左：妻「千秋さん」、右：定食屋「麻衣ちゃん」
　コスプレな２人です。そう言えばどっちも飲食店でした。

それらと違い、短編「婚約者」はタイミングのズレが口惜しい感じ。
家庭エピソードを２つ並べた後で申し訳ないですが、現実というのはこっちでしょう。
彼は遠距離通勤のようだし、大変ですね。
家庭ある「皆口」に、自身の婚約が決まっていながらもあからさまなアピールする「西村」さん。
抗い難い誘惑です。
２人とも大人な対応をしていましたけど…お話的には数年の後に再会させたいですよ。
焼けぼっくいに火がつく、みたいな（笑）

同じ駅を使用する「佐々木」、「今井」の２人。
３日ほど無断欠勤した後の彼女は明らかに様子がおかしく、「佐々木」は彼女の手を引いて途中下車することとしたのでした。
そんな短編「二人通勤」
まず、無断欠勤はやめましょうね。
よくないぞー。
「私が料理作ってあげましょうか？」
前半の台詞時点で、もう関係は微妙だったかな。
落ち込む「今井さん」に対し、「佐々木くん」はなかなかの行動力を見せていました。
アレは真似できないなぁ。

「ビアガーデンにて…。」は１ページ目に登場していた迫力ボディーなキャンペーンガールさんがヒロインかと思いましたが…メインは厨房の「篠田」さん。
遅番な「白木」くんは彼女と共に振りだした雨の中閉め作業をするのでした。
”胸が大きい”というアピールはかなり前半からやってましたね。
むにむにしていました。
シャツの胸元ばっちり開いていましたが、自信あるんだろうなぁ。
可愛い方ですよ。
オチではキャンペーン衣装を着てましたけど…普通の格好のがえっちよね。

お隣に住む「吉川」さん、「田村」くんの「ひとつ壁のむこう」
学校は別ですが、２人は大学生同士。
ちらほら彼女への想いを部屋で口にしていた「田村くん」でしたが、ひょんな偶然で「吉川さん」の部屋へお邪魔していた彼は”隣の物音がまる聞こえ”という事実を再認識したのでした。
恥ずかしいですが、巧く事が運んだのはラッキーでしょう、
バジャマ姿の「吉川さん」がキュートでした。
収録では唯一の眼鏡女性でしたが、寝る前で外していたのはちと残念な気も。


※左：篠田さん、右：青山さん
　皆さん巨乳揃いでした。でかいぞ。

ほか、お見合いパーティーの「今年の冬は雪が多かった」
実家に帰省していた「湯沢」くんは役所主催のお見合いパーティーへ出席することとなったんですが…そこで昔馴染みの「青山」さんと再会したのでした。
学生時代は人気者だったらしい彼女。
「そんなの知らないわよー」
しかし、当時からずっと彼氏のいなかったという「青山さん」はそうリアクションしていました。
ああ、誰もアプローチしなかったなら、そんなものかもしれませんね。
コタツで隣に座ってくるくだりが好き。
彼はドキドキでしょう。
ちなみに彼女パンストだったんですけど、あっさり脱がされてしまいました。
「晩夏より」も帰省話で、昔馴染みな「水原」さんとのえっち。
田舎は閑散としており、先のハッピーエンドなお話とは裏腹に静かな終わり方でした。
巧くいきそうな気もしたんですけど。
同僚らと会社に購入した水着を着て出勤した「由奈」さん。
納期が迫る中、手伝っていた彼氏「修」は…という「水着デＯＬ」
皆と水着ではしゃぐ姿を見ていたからかな。
えっちへの流れはやや強引な気がします。
というか、やや全体的に詰め込み過ぎ、あちこち飛び過ぎな雰囲気でした。

お話は大人しめにまとまっていたものの、胸は皆さんかなり大きめ。
谷間の感じがいいですね。
全体的にヒロイン（キャラ）は年齢高めで、皆さん落ち着いた物腰です。
描き込み・濃淡は適度なくらいで、安定感も抜群。
漫画も相変わらず巧く、ラブラブから切ないものまで、丁寧にまとめています。
どちらも大仰でなく、またコメディーにも走らず、アダルト層に刺さりそうな雰囲気でした。
かといって迫力不足でもないですね。
”揺るぎなき実力派”な仕上がりでしたよ。

【まんがデーター・採点の詳細】　大まかにこんな感じ。絵、話、独創性の順です。
・絵５：　癖は多少あるので、好き嫌いあるかと思いますが
・話４：　こうした漫画もお上手です。やや中だるみな感じもあったかな。
・独３：　どうせなら全て夫婦でも良かったかと。
合計：［１２／１５］

そんな訳で、想像通りにガッチリ落ち着いた漫画集でした。
派手さはないかもしれませんが、たまにはこうしたのもいいですね。

ヨくあるハ・ナ・シ (芳文社コミックス) (2011/05/16) 板場 広志 商品詳細を見る

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