■クローバー (乙ひより)
★まんがデーター [14/15]
・絵 :■■■■□
・話 :■■■■■
・独創性:■■■■■
・属性 : 百合・姉妹
・おまけ: あとがき、描き下ろし「Happy Days」
・その他: 折り返しにコメント、5話収録(全て表題作・1巻完結)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「乙ひより(おつ・ひより)」センセの「クローバー」です。
ちょっと本文が長めになってしまったので、前置きは省略して、さっそく。
「乙ひより」センセの2冊目の単行本ですね。
前回の「かわいいあなた」も傑作揃いな単行本でしたが、こちらの「クローバー」は実に印象深いものとなりました。
※左:四女「橘卯月」、右:三女「橘美鳥」
年少組です。「美鳥さん」はまさに運命の一言です(笑)
橘さんちの4姉妹それぞれを描いたオムニバス漫画。
基本いち家庭なので、同キャラの出演することもある、ひでるさん好きなタイプなんですが…加えて、”それぞれの青春時代が舞台となるため、各話ごとに時代が違っている”のです。
(※単行本的に、話数が進む毎に古い時代になっていきます)
それがため、あのキャラが昔はこんなだった~という、ちょっとしたタイムスリップ感覚の味わえる単行本なのです!
これが、実に新鮮。
お話・絵柄がどうのこうのあるでしょうけれど、とりあえずこの時点だけでひでる脳内評価が急上昇。
なるほど、同世界・時代のオムニバスならたまに見かけますが、時代まで異なっているというのは、これが初めてです。
…………たぶん、初めてで…いいと思う(笑)
また、お話は4姉妹が全員揃っていないまま、普通に進みます。
話数が進むごとに、姉妹らの情報量が増えていくのですよ。
「誰が何番目のお姉さんで、どういった性格で…」
とか、脳内で情報をまとめながら読むと、また楽しいと思われます。
ひでるさんはそんな遊びをしましたが…どう?
↓以下より、読んだ感覚のまま、情報をまとめつつ書いていきますんで、そういったぷち推理な楽しみ方をしたい人は、「★」部分まですっ飛ばして下さい。
四女「橘卯月」さんの「彼女の隣」
百合というより、青春・学園漫画な風情です。
真面目でおカタイ優等生が、奔放な転校生に戸惑いながらも友情を深める~みたいな感じね。
引っ越してきた「桜井志穂」さん側としては、あるいは恋愛感情があったかもしれませんが、「卯月さん」としては”気を許せる友人ができた”、くらいだと思います。たぶん。
学級委員をやっている、優等生な「卯月さん」
下着はカワいく水玉だったらしいんですが、残念ながらそれは描かれていません(笑)
なお、こちらのエピソードでは、姉「みーちゃん」が登場。
雰囲気とは裏腹にT大生で頭良く、「卯月さん」にとってはうるさい存在らしい。
学校が同じなのは長女・次女のお姉さんたち。
その説明に先の「みーちゃん」が出てこなかったため、おそらく彼女は三女であると想像。
次女「ふーちゃん」の制服を借りる場面がありますが、「お金に困ったら売る」とか言っていたらしく、「卯月さん」に比べてだいぶ軽いイメージ。
2コマだけ顔を見せていた、黒髪女性の正体はこの時点で不明。
三女「橘美鳥」さんの「bitter girl」
ケーキ屋のバイトをしていた「美鳥さん」は、繁忙期前に辞めたバイトの穴埋めをするため、よくケーキを買いに来るお客さんに「バイトしない?」と声をかけたのでした。
その女性が、スレンダーな「杉浦聖子」さん。
彼氏のいなかった2人は、お試しで付き合うこととしたのでした。
1話に出ていた、「みーちゃん」ですね。
「試しにだって全力で付き合うよ!!」
そんな発言もあった「美鳥さん」は、先の「卯月さん」とはかなり性格の異なる、自由でアクティブな方。
(※T大生で頭良いというのは、そうした性格と付き合った人が”学年首席で頭良い”ということからでしょう)
「こんなに可愛いのに」とか、自分自身で言っていました。
容姿は別にしても、結構モテそうですね。
(※好みかどうかは置いといて、実際に漫画内でもモテている)
収録では唯一まともなカップルができるお話で、もっとも百合漫画しておりました。
※左:次女「橘風香」、右:長女「橘一花」
年長組です。魔女の笑顔ですね。
次女「橘風香」さん登場。
ここで、1話にて名前だけ出ていた「ふーちゃん」が判明。
注目は、その「風香さん」の後ろに隠れるようにしていた、小さい「卯月さん」でしょう。
漫画中でも言われてましたが、この頃はずいぶんと可愛らしかったんですねー。
なお、小さいコマではありますが、初めて4姉妹が揃う絵も描かれています。
次女「橘風香さん」の「春よ恋」
下級生にモテモテな橘先輩ってーのが…「風香さん」なんだ。
おお、前話と髪型が微妙に違って若いのです。
芸が細かいですね!
”ゆるゆる生徒会長”とか言われている、「風香さん」は大らかな性格。
「お金に困ったら制服を売ろうと考えていた」
という、1話での台詞通りで嬉しいですね。
内容としては超・失恋漫画。
どこまでが本気か掴みどころのない性格もあって、立ち位置は第三者的。
サブキャラ「橋本」さん、眼鏡の「加藤彩子」さんという幼馴染み2人のが百合漫画っぽいですね。
そういった意味で変化球なお話で、ちょいと挟むには良いエピソードだと思います。
ここで、過去に3コマだけ出ていた「いっちゃん」がまともに登場しております。
「姉の胸で泣くかい?」
の台詞によって、長女が確定。
その、姉妹の会話はそれぞれ性格もあって独特な間があり、非常に面白かったです。
容姿から、1話に出ていたのが彼女であろうと結び付き。
長女「橘一花(たちばな・いちげ)」さんの「夢心」
なかなか顔を見せなかった、「いっちゃん」こと「一花さん」の名前が判明しました。
隣に引っ越してきた「正木和代」さんとの対面から描かれている本作品。
「一花さん」と初対面だった「和代さん」は、”お姫様”と評しております。
小さい頃から長めの黒髪(髪型に変化あるものの)で、清楚で綺麗な「一花さん」
本人もそれを自覚しており、実は容姿を武器に世間をうまーく、賢く生きている”魔女”なのでした。
「風香さん」もそんな感じがありましたが、年上である姉2人の影響が「美鳥さん」の可愛い発言に繋がっているのかなぁ。
なお、「一花さん」は年下組の妹らを気遣う描写あり、「和代さん」にはシスコンと言われるほど面倒見の良いお姉さん。
しかし、すぐ下の「風香さん」については年が近いためか、接し方が違いますね。
彼女があんな感じに育っているのが、なんとなく理解できます。
なお、こちらでも出番が多かった、より小さい「卯月さん」に注目。
やっぱり、お姉さんらに守られて育ったから…あんな感じ↑になったのかなぁ。
★★ このへんまで ★★
※おまけ:一花さんはBカップ
ここがひでるさんのお気に入り。
ラストの描き下ろし「Happy Days」は、三女「橘美鳥さん」らの後日談でした。
あとがきに、「薄くなった百合度を補充するため」みたいに描かれていましたが、これで正解だと思います。
ひでるさんとしては、4姉妹揃った日常会話シーンが見たかったんですけどねー。
そこだけが唯一残念な点。
軽い線のこざっぱりとした絵柄。
濃淡は薄く、白比率の大きい見やすいものでした。
バランスの取れた平面絵で、安定感は抜群。
長めの輪郭とぽてっと開いた口が特徴です。
独特の間がある、個性の強いタイプなので、人は選ぶと思われます。
↓表紙・裏表紙の判断で問題ありません。
好き好き描写が弱くリアルな感覚ですが、百合姫コミックスとしてはかなり地味目な印象です。
しかし、時代逆行するオムニバスという手法が非常に新鮮で、刺さりました。
オススメします。
★過去に紹介した百合姫コミックス
・ストロベリーシェイクSweet/林家志弦
・voiceful/ナヲコ
・くちびるためいきさくらいろ/森永みるく
・絶対×浪漫/むっちりむうにい
・SIMOUN シムーン/速瀬羽柴
・少女美学/CHI-RAN
・初恋姉妹/東雲水生
・初恋姉妹 3巻[完結]/東雲水生
・春夏秋冬[限定版]/蔵王大志
・乙女ケーキ/タカハシマコ
・夜空の王子と朝焼けの姫/袴田めら
・かわいいあなた/乙ひより
・秘蜜少女/CHI-RAN
・楽園の条件/森島明子
・マーメイドライン/金田一蓮十郎
・EPITAPH エピタフ/硝音あや
・アオイシロ-青い城の円舞曲-/江戸屋ぽち
・紅蓮紀/武若丸
・極上ドロップス/三国ハヂメ
・GIRL FRIENDS/森永みるく[おまけ]
・GIRL FRIENDS 2巻/森永みるく[おまけ]
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・絵 :■■■■□
・話 :■■■■■
・独創性:■■■■■
・属性 : 百合・姉妹
・おまけ: あとがき、描き下ろし「Happy Days」
・その他: 折り返しにコメント、5話収録(全て表題作・1巻完結)
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「乙ひより(おつ・ひより)」センセの「クローバー」です。
ちょっと本文が長めになってしまったので、前置きは省略して、さっそく。
「乙ひより」センセの2冊目の単行本ですね。
前回の「かわいいあなた」も傑作揃いな単行本でしたが、こちらの「クローバー」は実に印象深いものとなりました。
※左:四女「橘卯月」、右:三女「橘美鳥」
年少組です。「美鳥さん」はまさに運命の一言です(笑)
橘さんちの4姉妹それぞれを描いたオムニバス漫画。
基本いち家庭なので、同キャラの出演することもある、ひでるさん好きなタイプなんですが…加えて、”それぞれの青春時代が舞台となるため、各話ごとに時代が違っている”のです。
(※単行本的に、話数が進む毎に古い時代になっていきます)
それがため、あのキャラが昔はこんなだった~という、ちょっとしたタイムスリップ感覚の味わえる単行本なのです!
これが、実に新鮮。
お話・絵柄がどうのこうのあるでしょうけれど、とりあえずこの時点だけでひでる脳内評価が急上昇。
なるほど、同世界・時代のオムニバスならたまに見かけますが、時代まで異なっているというのは、これが初めてです。
…………たぶん、初めてで…いいと思う(笑)
また、お話は4姉妹が全員揃っていないまま、普通に進みます。
話数が進むごとに、姉妹らの情報量が増えていくのですよ。
「誰が何番目のお姉さんで、どういった性格で…」
とか、脳内で情報をまとめながら読むと、また楽しいと思われます。
ひでるさんはそんな遊びをしましたが…どう?
↓以下より、読んだ感覚のまま、情報をまとめつつ書いていきますんで、そういったぷち推理な楽しみ方をしたい人は、「★」部分まですっ飛ばして下さい。
四女「橘卯月」さんの「彼女の隣」
百合というより、青春・学園漫画な風情です。
真面目でおカタイ優等生が、奔放な転校生に戸惑いながらも友情を深める~みたいな感じね。
引っ越してきた「桜井志穂」さん側としては、あるいは恋愛感情があったかもしれませんが、「卯月さん」としては”気を許せる友人ができた”、くらいだと思います。たぶん。
学級委員をやっている、優等生な「卯月さん」
下着はカワいく水玉だったらしいんですが、残念ながらそれは描かれていません(笑)
なお、こちらのエピソードでは、姉「みーちゃん」が登場。
雰囲気とは裏腹にT大生で頭良く、「卯月さん」にとってはうるさい存在らしい。
学校が同じなのは長女・次女のお姉さんたち。
その説明に先の「みーちゃん」が出てこなかったため、おそらく彼女は三女であると想像。
次女「ふーちゃん」の制服を借りる場面がありますが、「お金に困ったら売る」とか言っていたらしく、「卯月さん」に比べてだいぶ軽いイメージ。
2コマだけ顔を見せていた、黒髪女性の正体はこの時点で不明。
三女「橘美鳥」さんの「bitter girl」
ケーキ屋のバイトをしていた「美鳥さん」は、繁忙期前に辞めたバイトの穴埋めをするため、よくケーキを買いに来るお客さんに「バイトしない?」と声をかけたのでした。
その女性が、スレンダーな「杉浦聖子」さん。
彼氏のいなかった2人は、お試しで付き合うこととしたのでした。
1話に出ていた、「みーちゃん」ですね。
「試しにだって全力で付き合うよ!!」
そんな発言もあった「美鳥さん」は、先の「卯月さん」とはかなり性格の異なる、自由でアクティブな方。
(※T大生で頭良いというのは、そうした性格と付き合った人が”学年首席で頭良い”ということからでしょう)
「こんなに可愛いのに」とか、自分自身で言っていました。
容姿は別にしても、結構モテそうですね。
(※好みかどうかは置いといて、実際に漫画内でもモテている)
収録では唯一まともなカップルができるお話で、もっとも百合漫画しておりました。
※左:次女「橘風香」、右:長女「橘一花」
年長組です。魔女の笑顔ですね。
次女「橘風香」さん登場。
ここで、1話にて名前だけ出ていた「ふーちゃん」が判明。
注目は、その「風香さん」の後ろに隠れるようにしていた、小さい「卯月さん」でしょう。
漫画中でも言われてましたが、この頃はずいぶんと可愛らしかったんですねー。
なお、小さいコマではありますが、初めて4姉妹が揃う絵も描かれています。
次女「橘風香さん」の「春よ恋」
下級生にモテモテな橘先輩ってーのが…「風香さん」なんだ。
おお、前話と髪型が微妙に違って若いのです。
芸が細かいですね!
”ゆるゆる生徒会長”とか言われている、「風香さん」は大らかな性格。
「お金に困ったら制服を売ろうと考えていた」
という、1話での台詞通りで嬉しいですね。
内容としては超・失恋漫画。
どこまでが本気か掴みどころのない性格もあって、立ち位置は第三者的。
サブキャラ「橋本」さん、眼鏡の「加藤彩子」さんという幼馴染み2人のが百合漫画っぽいですね。
そういった意味で変化球なお話で、ちょいと挟むには良いエピソードだと思います。
ここで、過去に3コマだけ出ていた「いっちゃん」がまともに登場しております。
「姉の胸で泣くかい?」
の台詞によって、長女が確定。
その、姉妹の会話はそれぞれ性格もあって独特な間があり、非常に面白かったです。
容姿から、1話に出ていたのが彼女であろうと結び付き。
長女「橘一花(たちばな・いちげ)」さんの「夢心」
なかなか顔を見せなかった、「いっちゃん」こと「一花さん」の名前が判明しました。
隣に引っ越してきた「正木和代」さんとの対面から描かれている本作品。
「一花さん」と初対面だった「和代さん」は、”お姫様”と評しております。
小さい頃から長めの黒髪(髪型に変化あるものの)で、清楚で綺麗な「一花さん」
本人もそれを自覚しており、実は容姿を武器に世間をうまーく、賢く生きている”魔女”なのでした。
「風香さん」もそんな感じがありましたが、年上である姉2人の影響が「美鳥さん」の可愛い発言に繋がっているのかなぁ。
なお、「一花さん」は年下組の妹らを気遣う描写あり、「和代さん」にはシスコンと言われるほど面倒見の良いお姉さん。
しかし、すぐ下の「風香さん」については年が近いためか、接し方が違いますね。
彼女があんな感じに育っているのが、なんとなく理解できます。
なお、こちらでも出番が多かった、より小さい「卯月さん」に注目。
やっぱり、お姉さんらに守られて育ったから…あんな感じ↑になったのかなぁ。
★★ このへんまで ★★
※おまけ:一花さんはBカップ
ここがひでるさんのお気に入り。
ラストの描き下ろし「Happy Days」は、三女「橘美鳥さん」らの後日談でした。
あとがきに、「薄くなった百合度を補充するため」みたいに描かれていましたが、これで正解だと思います。
ひでるさんとしては、4姉妹揃った日常会話シーンが見たかったんですけどねー。
そこだけが唯一残念な点。
軽い線のこざっぱりとした絵柄。
濃淡は薄く、白比率の大きい見やすいものでした。
バランスの取れた平面絵で、安定感は抜群。
長めの輪郭とぽてっと開いた口が特徴です。
独特の間がある、個性の強いタイプなので、人は選ぶと思われます。
↓表紙・裏表紙の判断で問題ありません。
好き好き描写が弱くリアルな感覚ですが、百合姫コミックスとしてはかなり地味目な印象です。
しかし、時代逆行するオムニバスという手法が非常に新鮮で、刺さりました。
オススメします。
クローバー (IDコミックス) (2008/10/18) 乙 ひより 商品詳細を見る |
★過去に紹介した百合姫コミックス
・ストロベリーシェイクSweet/林家志弦
・voiceful/ナヲコ
・くちびるためいきさくらいろ/森永みるく
・絶対×浪漫/むっちりむうにい
・SIMOUN シムーン/速瀬羽柴
・少女美学/CHI-RAN
・初恋姉妹/東雲水生
・初恋姉妹 3巻[完結]/東雲水生
・春夏秋冬[限定版]/蔵王大志
・乙女ケーキ/タカハシマコ
・夜空の王子と朝焼けの姫/袴田めら
・かわいいあなた/乙ひより
・秘蜜少女/CHI-RAN
・楽園の条件/森島明子
・マーメイドライン/金田一蓮十郎
・EPITAPH エピタフ/硝音あや
・アオイシロ-青い城の円舞曲-/江戸屋ぽち
・紅蓮紀/武若丸
・極上ドロップス/三国ハヂメ
・GIRL FRIENDS/森永みるく[おまけ]
・GIRL FRIENDS 2巻/森永みるく[おまけ]
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