まんがさんぽ

★まんがデーター　［１０／１５］
・絵　　　：■■■□□
・話　　　：■■■□□
・独創性：■■■■□
・属性　：　成年・コメディー
・おまけ：　あとがき。
・その他：　カラー（４Ｐ）、１２話収録、
　　　　　　現在は１巻まで発売中（※完結巻となるか不明）

本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「鮭（さけ）」センセの「サリーによろしく～Ｓａｙ　ｈｅｌｌｏ　ｔｏ　ＳＵＲＲＥＹ～」です。

夏もピークを過ぎ、また月頭ということでか、今週末はほとんど発売がありませんでした。
心なしか各書店も落ち着いた雰囲気があります。
もう９月なんですね。

さて、本日は以前にブログで「は～ふ＆ハーフ」を紹介しております、「鮭」センセの新刊です。
これがおそらく３冊目という単行本は「サリーによろしく～Ｓａｙ　ｈｅｌｌｏ　ｔｏ　ＳＵＲＲＥＹ～」でした。
いちおう魔女っ娘モノという本作品。
ただ、賑やかな↓表紙から察せられるだろう、そのままな内容になっていました。
センセのコメントとして「手探りで描いてる」とかあとがきにありましたが、そんな感じです。


※魔女っ娘「ルル」
　今回は比較絵です。左が１話、右が１２話となります。

えー、この漫画はほぼストーリーないので、省略します。
魔法少女・えっちコメディーという漫画ですね。

非常にコメディーの要素が強く、連続話であるものの各話はほぼブツ切り。
魔女っ娘「ルル」、そして「ユーナ」は”人間界で魔法の修業をしている”ようなんですが…コレという明確な任務・目的がなく、設定も後付けっぽいため、単に「ルルさん」らの日常生活が描かれるドタバタ話となっています。
ライバル「ユーナちゃん」、あるいはゲストキャラを迎えるなどして、なんやーかんやーとえっちに突入・終了、みたいなのが基本。
漫画内に常識人が少なく、かなり自由で珍道中な感覚です。
散りばめられているギャグは元ネタの理解が必要なものも多く、ちらほらと時事ネタまでありました。
危険なネタの１２話は特に必見ね。

あまり狙った感のない、魔女っ娘な主人公「ルルさん」
服はもう少し可愛い方が良かったかなぁ。
「時代遅れなヒラヒラ衣装」
…とか１１話で言われてましたが、そちらで着用していたスーツ姿のが見栄え良いです。
（※なんとなく「充電ちゃん」ちっくです）
現実的でおちゃらけており、性格も王道なソレっぽくはありません。
また成年漫画の主人公らしく、かなりのえっち好き。
たとえ襲われても、あまり抵抗することなく受け入れていました。
（※後半には嫌がるパターンもあります）
ほぼ何でもアリという魔法が使えるんですが、自らガンガンと動いてしまう行動派。
そのため、彼女にとっついている使い魔「タマ」はあまり使役されていません。
単純に、ボケる彼女に対する突っ込み役という感覚でした。
ちなみに４話、１０話、そして冒頭カラーに描かれていた肉体を得た「タマ」は…心なしか「古賀亮一」センセちっくです。

一応、魔法少女ではお約束なライバル「ユーナちゃん」
昔の幼馴染みのようです。
今風（？）なカードタイプの魔法使いで、だいたいそんな感じの容姿・服装。
ああした「ルルさん」に対して、幼く可愛いという位置づけなんですが…うーん、やや２人変化に乏しいかなぁ。
えっちに対して免疫少なく、嫌がってくれるためいい感じです（笑）
単純に容姿だけで言えば、メインの２名よりツインテールな女の子「ゆりちゃん」のが可愛いです。
（※２話に登場）
えっちを呼び寄せるややこしい体質と、ネガティブオーラがなかなか良い感じでしたが、登場はそちらだけでした。


※魔女っ娘「ユーナ」
　こちらが中盤あたり。貧乳少女なのです。

１話目からハチャメチャな様子が描かれています。
冒頭の魔法がオチで生かされるのはいいんですが…かなりのブラックさ。
魔法という非科学的なものを使える一方、現実的に屋台でラーメン屋を運営して生活費を捻出しておりました。
なかなかの腕前で、見ているとなにげにお客さんも来てます。
テキトーにやりそうな性格なんですけどねー。
なお、新聞配達（２話、７話）なんてバイトもやってます。（←しかも魔法使わない）

家（借家）での描写がある４話目。
”雪が積もる冬に停電のため暖房機器が使えない”というお話です。
えっち（と他要素）で暖まるという流れですね。
ああなっても、やっぱり魔法を使わない「ルルさん」
この回もそうでしたが、彼女あー見えて私利私欲ではあまり魔法を使いませんね。なんとなく。
漫画内で魔法というのモノはかなり自在に色々なことが実現しており、ちまちま働かずとも良さそうなものでしたけど。
特にこちらのエピソードの場合は、周囲の家も停電と予想されるので、もし解決したなら人の役に立つと思うんですが…。
「疲れるから…やだっ」
とか言ってました。
ガス代節約のため、ラーメンの仕上げに魔法を使っている５話。
こちらが「ユーナちゃん」登場話で、頻繁に対決を挑むようになります。
炎の魔法で「くまえりーっ！！」とか叫んでいましたが…一瞬なんの事だか理解できませんでしたよ。
時事ネタうんぬんと前述しておりますが、そんな感じなのがちらほら散見されるのです。


※おまけ：ゆりちゃん、スーツ姿の「ルルさん」です。
　どうですか？なかなかイイ感じでしょ？

７話では、クラゲのような魔法生物（※後に「ダミアン」と名付けられる）が登場。
触手によって「ルルさん」らを好き勝手にしており、コメディーよりもえっち描写のが強いエピソードでした。
（※余談：これ以降はえっちシーンにも力が入ってきます）
せっかくの触手プレイなんですが、白であったため、ページに線が入り乱れて肝心のえっちシーンが分かり辛いところは難点。
開始から比べて遥かに絵が洗練されてきた頃だったので、残念でした。

魔法のステッキを壊してしまう８話。
「ステッキ無いと魔法が使えなくなるよ…」
という「タマ」の台詞があり、魔法の出元がステッキ部分であると判明。
ドラクエで言うところの「いかづちのつえ」みたいな感覚なのかなぁ。
こちらでは”魔法少女保護”という団体が登場し、なかなか興味深い展開を迎えておりました。
コメディーっぽく処理してましたが、このネタはえっちメインな系統でも十分利用できますね。
人の役に立とうとしている女の子なんて、利用し易いでしょうから。
…でも……３話で「ルルさん」はデビューって、目をキラキラさせてませんでしたっけ？
続く９話では「点数稼がないと免許更新できない」という台詞があります。
魔法少女って更新制なんですね？
”魔法師行政担当官”なんてのも登場し、禁止通知がためやはり魔法を使用できなくなっていました。
コレという目的・任務が無いというのもそうですが、こうした設定がキチンとなっていれば、より面白かったかと思います。

犬耳魔法少女で大パニックとなる１０話、↓表紙でも目立っているあっち系っぽいヒーロー「ギャラクシーケン」登場の１１話、かなり危険な時事ネタの１２話と続いていきます。
このあたりのエピソードになると、絵だけでなくお話もかなりイイ感じに仕上がっておりました。
ラスト話は明確に終了というものではなかったため、もしかしたら続巻となるかもしれません。
実現したなら、色々と安定してクオリティ良くなると思われます。

ゆるやかな線のあっさりとした絵柄。
濃淡は灰色でやや薄く、どちらかと言うとごっちゃり描かれる方です。
こちらの「サリーによろしく」はかなりの長期連載で、やはり絵の変化を相当感じられます。
ラストの１２話は２００９年７月とつい最近ですが、１話目は２００７年１０月なんですね。
その頃から絵の個性（ふんわりとした優しい感じ）は変わっていないものの、やはり全体的にはどうにも不安定。
特に前半は構図・作画の弱さでコメディー描写は伝わり辛く、お話を台無しにしている時もありました。
１話のおばーちゃんへの魔法とか、３話にあった”死のＡＶ観賞”、５話「ユーナちゃん」の魔法とか…。
ただ、中盤～後半になると、かなり落ち着いていました。
癖があるため、↓表紙あるいは紹介帯の漫画カットをご確認ください。

えっちはともかく、コメディーは人によって刺さる・刺さらないが明確に異なるものだと考えます。
万人受けは難しいかもしれませんが、こうした漫画もいいのではないでしょうか。

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tag : コメディーツインテール