■蜻蛉迷宮 (菜住小羽)
★まんがデーター [10/15]
・絵 :■■□□□
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■□
・属性 : サスペンス・妹
・おまけ: 原作・キャラデザコメント、キャラクターファイル。
・その他: 初単行本、原作「谷川流」、キャラクターメイキング「武田日向」、
4話収録、現在は1巻まで発売中。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「菜住小羽(なすみ・こはね)」センセの「蜻蛉迷宮 1巻」です。
何度も書いていますが、感覚で本を買うひでるさん。
こちら…学園ラブコメと思って手に取りましたが、冒頭2ページでいきなり事件シーンがあって驚き。
サスペンス漫画だったんですね?!
予想外であったもののコレが良いお話で、なかなか面白く読ませて頂きました。
ただ…ここで大きな問題が1つ。
キャラデザは「武田日向」センセなのでした。
えー、ごめんなさいね。
センセ、でしゃばり過ぎです。
こちらの単行本、実はいたるところに「武田日向」センセの絵があります。
中扉ともくじ下のカラーイラスト、合間に差し込まれるキャラクターファイル(※登場人物紹介)、そして巻末のコメント部分、という具合でした。
原作絵師の出番というのは、中扉とか巻末コメント部分くらいが普通。
それがあちこち差し込まれているのです。
どうせならその勢いで、漫画まで描いて頂ければ…そう感じること、間違いありません。
ここまで頻繁だと、「比較して下さい」と、言われているようなもの。
アマゾンのコメントに何件か書かれていましたが、ああいった意見も無理からぬ感じです。
まぁ、構成を担当したのは出版社なのでしょうけれど。
これは「菜住小羽」センセが気の毒です。
余談ですが、漫画を描かれている本人のあとがきはないんですね。
原作・キャラデザコメントはあるというのに。
心なしか、これも悪意にすら感じます。
真相は違うんでしょうけどねー。
※左:笹井由香子、右:櫛木波留巳
気を抜いていると「波留巳さん」はこんな感じなのですが。
ちと独特な感じはありますが、「菜住小羽」センセの絵も決してまずい訳ではありません。
流れそのまま絵柄の話題に入りますね。
乱れることない、強い線の絵柄。
昭和っぽいアナログな雰囲気です。
ジャンルもあってか非常に黒が強く、すっきりしている人物絵と逆に描き込まれた背景がポイント。
全てがそうではないものの、なんだか「水木しげる」センセちっく。
べたっとした濃さは気になりますが、サスペンス話とは合っているものだと思います。
修正してたりするのかなぁ。
非常に雰囲気の良いコマと共に、たまにバランス悪いものも見られました。
妄想の妹に早く帰宅するよう促される、電話の相手が肩を掴んで引きとめる…などのコメディー処理が面白く、お話を楽しめたということは、漫画力(※漫画力[まんがぢから]:絵とかネタとか漫画に必要な要素の総合力みたいなイメージ)は持ち合わせている方なのでしょう。
このお話に「武田日向」センセのイメージが薄かったなら、それほど気にならないかもしれません。
…また間の悪い事に、「痕~きずあと~/月吉ヒロキ」が近々で発売されているんですね。
直接の繋がりはないものの、原作ある漫画でサスペンス、帰省した主人公を迎える旧日本家屋、複数のヒロインたちなど、同系統なのでした。
無意識に、なんとなく比較してしまうんです。
さて、原作はあるもののゲーム・小説からでなく、あくまでも漫画からの展開(たぶん)というこちら。
導入という1巻はさすがに謎だらけなのでした。
有名人な父と多数の使用人、そして巨大な庭と立派な屋敷を持つ櫛木家。
次男「櫛木宗次」曰く”迷宮のような屋敷”と、息苦しさを感じるほど過剰な期待を寄せる妹たちの存在。
それらに嫌気が刺した彼は遠方の高校を選択して家を抜け出し、気ままな寮生活を送ることとしたのです。
しかし、兄「櫛木一史」の出奔によって櫛木家を相続することとなってしまった「宗次」は再び実家へと戻されてしまうのでした。
転校した学校では”夏休みの間に生徒が次々に殺される”という、不可解な事件が起こっており…。
だいたいそんな感じ。
※左:萩原咲、右:櫛木曜子
怪しげな2人の妹です。こう見えて…実は全然関係なかったりして。
やっぱりお屋敷には愛憎入り乱れる(かもしれない)複数のヒロイン、殺人事件がつきものですよねー。
先日の「痕~きずあと~」は主人公自身が不確かで、ファンタジー描写もある伝奇モノでした。
こちらの場合は普通に殺人事件であり、自らが、はたまたごく近い周囲の人物らが関係している…かもしれないような、じわじわと不安感を誘われるお話です。
被害者である3名は同じ学校という以外特に共通点はなく、強いて言うならば各分野ではトップクラスの生徒であったということ。
当然ながら、転校してきたばかりの「宗次くん」とも無関係なんですが…ここで気になるのが3名の妹たち。
実妹「櫛木曜子」、妾の子「萩原咲」、義母の連れ子「櫛木波留巳」…と、さすがに金持ち家だけあって単純ではない様子。
また、皆「宗次くん」には兄妹以上の愛情を持っているらしく、怪しげな空気がふんわりと漂っておりました。
収録でのラスト4話では「曜子さん」、「咲さん」がなかなか気味の悪い行動を取っているなど、何らかの関わりを示しています。
「宗次くん」もだいたい目星をつけていました。
そんな流れで登場キャラについて少々。
生徒会・情報部という活発なクラスメイト「笹井由香子」
「宗次くん」に事件を認識させた張本人ですね。
とある理由がため事件の解決に向けて単独調査をしており、やたらな詳しさ、過度な好奇心が逆にやや不気味。
積極的に関わってくるため、「宗次くん」の信頼を(ある程度)得ていましたが…まったく容疑者の外であるのが逆になんかありそうね。
義母の連れ子「櫛木波留巳」
おどおどと落ち着かない、いじめて系。
”彼女のために戻ってきた”と考えられており、雰囲気的には「宗次くん」と相思相愛…かも。
1話の食事シーンで隣にいた人がお母様ですよね?
なかなかの美人でした。
1巻ではあまり出番がなく、普段の感じからして容疑者の外みたいでしたが、「由香子さん」同様に今後出番が多くなったりして。
なぜかメイドとして働く「萩原咲」
朝の起こし方、「波留巳さん」とのツーショットをからかうなどはっちゃけた感じ。
ただ…普段見せている笑顔の裏が妙に気になる、「月姫」で言うところの「琥珀さん」タイプな方。
妾の子らしく夜伽を担当しており、なにげに「宗次くん」と身体の関係をもっていました。
うお、さすが金持ち家(笑)
3話での台詞「さあ……存じ上げません」はひぐらしちっくですねー。
現在のところ最も怪しい、常に和服な実妹「櫛木曜子」
凛とした表情のヤンデレちっくなキャラですね。
1話にて「宗次くん」の帰宅を喜ぶ「曜子さん」が言っていた、「久闊を叙す」の意味を調べておきました。
◆久闊を叙する(きゅうかつをじょする):
長い間訪問や音信をしないこと(無沙汰)をわびる挨拶をするという意味。
(※「ことわざデータバンク」、「kotobank」より引用しました)
…だって。難しい言葉知ってるのねぇ。
ひと転びで近親ネタな成年漫画となってしまいそうな方で、背後を取ることも頻繁。
ちょくちょく首をしめたりしていました。
現在のところでは容疑者の筆頭格なんですが…なんと、彼女には全裸が!!
コレがびっくり!
いきなり脱いだのにも驚きましたが、一般漫画でよくやる帯とか服とかで隠すこともしていないんですね。
さらに愕然としたのが…ごめんなさい、絵の酷さ。
あれは痩せている感じを表現したかったのかなぁ。
まるで嬉しさのない全裸絵でした。
まあ、普段紹介しているような漫画ではないのですが、1巻の中でも印象に残るシーンであったため、明らかに全体レベルを下げています。
あんなんなら、背中からの構図にしてくれた方が良かったのでは。
(※小さいコマでしたが、「咲さん」の背中は普通に描けていたので)
次の機会あるなら、頑張ってほしいところです。
とにかく、ももやもやと不確かなお話であるため、続きが気になります。
姿を消した筈の兄「一史」の存在、そして「宗次くん」自身もなんらかの過去があるみたいでした。
ただし、このままではさほどお話が広がるとも思えず、続く2巻がどうなってしまうのか、じっくり読みたいと思います。
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・絵 :■■□□□
・話 :■■■■□
・独創性:■■■■□
・属性 : サスペンス・妹
・おまけ: 原作・キャラデザコメント、キャラクターファイル。
・その他: 初単行本、原作「谷川流」、キャラクターメイキング「武田日向」、
4話収録、現在は1巻まで発売中。
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「菜住小羽(なすみ・こはね)」センセの「蜻蛉迷宮 1巻」です。
何度も書いていますが、感覚で本を買うひでるさん。
こちら…学園ラブコメと思って手に取りましたが、冒頭2ページでいきなり事件シーンがあって驚き。
サスペンス漫画だったんですね?!
予想外であったもののコレが良いお話で、なかなか面白く読ませて頂きました。
ただ…ここで大きな問題が1つ。
キャラデザは「武田日向」センセなのでした。
えー、ごめんなさいね。
センセ、でしゃばり過ぎです。
こちらの単行本、実はいたるところに「武田日向」センセの絵があります。
中扉ともくじ下のカラーイラスト、合間に差し込まれるキャラクターファイル(※登場人物紹介)、そして巻末のコメント部分、という具合でした。
原作絵師の出番というのは、中扉とか巻末コメント部分くらいが普通。
それがあちこち差し込まれているのです。
どうせならその勢いで、漫画まで描いて頂ければ…そう感じること、間違いありません。
ここまで頻繁だと、「比較して下さい」と、言われているようなもの。
アマゾンのコメントに何件か書かれていましたが、ああいった意見も無理からぬ感じです。
まぁ、構成を担当したのは出版社なのでしょうけれど。
これは「菜住小羽」センセが気の毒です。
余談ですが、漫画を描かれている本人のあとがきはないんですね。
原作・キャラデザコメントはあるというのに。
心なしか、これも悪意にすら感じます。
真相は違うんでしょうけどねー。
※左:笹井由香子、右:櫛木波留巳
気を抜いていると「波留巳さん」はこんな感じなのですが。
ちと独特な感じはありますが、「菜住小羽」センセの絵も決してまずい訳ではありません。
流れそのまま絵柄の話題に入りますね。
乱れることない、強い線の絵柄。
昭和っぽいアナログな雰囲気です。
ジャンルもあってか非常に黒が強く、すっきりしている人物絵と逆に描き込まれた背景がポイント。
全てがそうではないものの、なんだか「水木しげる」センセちっく。
べたっとした濃さは気になりますが、サスペンス話とは合っているものだと思います。
修正してたりするのかなぁ。
非常に雰囲気の良いコマと共に、たまにバランス悪いものも見られました。
妄想の妹に早く帰宅するよう促される、電話の相手が肩を掴んで引きとめる…などのコメディー処理が面白く、お話を楽しめたということは、漫画力(※漫画力[まんがぢから]:絵とかネタとか漫画に必要な要素の総合力みたいなイメージ)は持ち合わせている方なのでしょう。
このお話に「武田日向」センセのイメージが薄かったなら、それほど気にならないかもしれません。
…また間の悪い事に、「痕~きずあと~/月吉ヒロキ」が近々で発売されているんですね。
直接の繋がりはないものの、原作ある漫画でサスペンス、帰省した主人公を迎える旧日本家屋、複数のヒロインたちなど、同系統なのでした。
無意識に、なんとなく比較してしまうんです。
さて、原作はあるもののゲーム・小説からでなく、あくまでも漫画からの展開(たぶん)というこちら。
導入という1巻はさすがに謎だらけなのでした。
有名人な父と多数の使用人、そして巨大な庭と立派な屋敷を持つ櫛木家。
次男「櫛木宗次」曰く”迷宮のような屋敷”と、息苦しさを感じるほど過剰な期待を寄せる妹たちの存在。
それらに嫌気が刺した彼は遠方の高校を選択して家を抜け出し、気ままな寮生活を送ることとしたのです。
しかし、兄「櫛木一史」の出奔によって櫛木家を相続することとなってしまった「宗次」は再び実家へと戻されてしまうのでした。
転校した学校では”夏休みの間に生徒が次々に殺される”という、不可解な事件が起こっており…。
だいたいそんな感じ。
※左:萩原咲、右:櫛木曜子
怪しげな2人の妹です。こう見えて…実は全然関係なかったりして。
やっぱりお屋敷には愛憎入り乱れる(かもしれない)複数のヒロイン、殺人事件がつきものですよねー。
先日の「痕~きずあと~」は主人公自身が不確かで、ファンタジー描写もある伝奇モノでした。
こちらの場合は普通に殺人事件であり、自らが、はたまたごく近い周囲の人物らが関係している…かもしれないような、じわじわと不安感を誘われるお話です。
被害者である3名は同じ学校という以外特に共通点はなく、強いて言うならば各分野ではトップクラスの生徒であったということ。
当然ながら、転校してきたばかりの「宗次くん」とも無関係なんですが…ここで気になるのが3名の妹たち。
実妹「櫛木曜子」、妾の子「萩原咲」、義母の連れ子「櫛木波留巳」…と、さすがに金持ち家だけあって単純ではない様子。
また、皆「宗次くん」には兄妹以上の愛情を持っているらしく、怪しげな空気がふんわりと漂っておりました。
収録でのラスト4話では「曜子さん」、「咲さん」がなかなか気味の悪い行動を取っているなど、何らかの関わりを示しています。
「宗次くん」もだいたい目星をつけていました。
そんな流れで登場キャラについて少々。
生徒会・情報部という活発なクラスメイト「笹井由香子」
「宗次くん」に事件を認識させた張本人ですね。
とある理由がため事件の解決に向けて単独調査をしており、やたらな詳しさ、過度な好奇心が逆にやや不気味。
積極的に関わってくるため、「宗次くん」の信頼を(ある程度)得ていましたが…まったく容疑者の外であるのが逆になんかありそうね。
義母の連れ子「櫛木波留巳」
おどおどと落ち着かない、いじめて系。
”彼女のために戻ってきた”と考えられており、雰囲気的には「宗次くん」と相思相愛…かも。
1話の食事シーンで隣にいた人がお母様ですよね?
なかなかの美人でした。
1巻ではあまり出番がなく、普段の感じからして容疑者の外みたいでしたが、「由香子さん」同様に今後出番が多くなったりして。
なぜかメイドとして働く「萩原咲」
朝の起こし方、「波留巳さん」とのツーショットをからかうなどはっちゃけた感じ。
ただ…普段見せている笑顔の裏が妙に気になる、「月姫」で言うところの「琥珀さん」タイプな方。
妾の子らしく夜伽を担当しており、なにげに「宗次くん」と身体の関係をもっていました。
うお、さすが金持ち家(笑)
3話での台詞「さあ……存じ上げません」はひぐらしちっくですねー。
現在のところ最も怪しい、常に和服な実妹「櫛木曜子」
凛とした表情のヤンデレちっくなキャラですね。
1話にて「宗次くん」の帰宅を喜ぶ「曜子さん」が言っていた、「久闊を叙す」の意味を調べておきました。
◆久闊を叙する(きゅうかつをじょする):
長い間訪問や音信をしないこと(無沙汰)をわびる挨拶をするという意味。
(※「ことわざデータバンク」、「kotobank」より引用しました)
…だって。難しい言葉知ってるのねぇ。
ひと転びで近親ネタな成年漫画となってしまいそうな方で、背後を取ることも頻繁。
ちょくちょく首をしめたりしていました。
現在のところでは容疑者の筆頭格なんですが…なんと、彼女には全裸が!!
コレがびっくり!
いきなり脱いだのにも驚きましたが、一般漫画でよくやる帯とか服とかで隠すこともしていないんですね。
さらに愕然としたのが…ごめんなさい、絵の酷さ。
あれは痩せている感じを表現したかったのかなぁ。
まるで嬉しさのない全裸絵でした。
まあ、普段紹介しているような漫画ではないのですが、1巻の中でも印象に残るシーンであったため、明らかに全体レベルを下げています。
あんなんなら、背中からの構図にしてくれた方が良かったのでは。
(※小さいコマでしたが、「咲さん」の背中は普通に描けていたので)
次の機会あるなら、頑張ってほしいところです。
とにかく、ももやもやと不確かなお話であるため、続きが気になります。
姿を消した筈の兄「一史」の存在、そして「宗次くん」自身もなんらかの過去があるみたいでした。
ただし、このままではさほどお話が広がるとも思えず、続く2巻がどうなってしまうのか、じっくり読みたいと思います。
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