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■ソルフェージュ~Sweet harmony~ (さわななお)

★まんがデーター [7/15]
・絵   :■■■□□
・話   :■■□□□
・独創性:■■□□□
・属性 : 原作ゲーム・百合
・おまけ: あとがき、描き下ろし「Symphonie:5~希望のコンチェルト~」、
      描き下ろし4コマ「Symphonie:6~allegramente~」
・その他: 原作「工画堂スタジオ・くろねこさんちーむ」、
       初単行本、5話+4コマ集収録(全て表題作・1巻完結)
 
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「さわななお」センセの「ソルフェージュ ~Sweet harmony~」です。

今月は「百合姫コミックス」いっぱいです。
単行本「クローバー」が刺さった、「乙ひより」センセの最新刊「オレンジイエロー」がまた良かったんですよ。
ただ、同時に「水色シネマ」も発売されており…表紙イラストが似た感じだったので、双方の関連性を探すためにも単独ではできません。
まだそっち読んでないんですね。

宮藤かぐら、高屋すくね
※左:宮藤かぐら、右:高屋すくね
 こんな感じです。可愛く仕上がっていました。

そんな訳で、本日は原作ゲームという「ソルフェージュ ~Sweet harmony~」です。
えー、長編モノでキャラクターとか名前を引っ張りやすいかなー、ということでチョイス(笑)
今日のひでるさんは、長時間の移動でへとへとになっているんですね。
今も強烈な睡魔がぐるぐると頭を回っています。
ねむいですよ。

伝統のある女子校「桜立舎学苑(おうりつしゃ・がくえん)」の高等部へ入学した、主人公「宮藤かぐら」
もともとそちらの中等部に在籍しておりましたが、両親の都合で3年ほど海外で暮らしていたのです。
そんな「かぐら」がわがままを言って再びそちらへ通うこととしたのは、”チューターの契り”を結んだ「高屋すくね」と会うためでした。
より大人っぽく、美しく、気品あるようになっていた、生徒会長「すくね」と学園で無事再会を果たした「かぐら」
彼女の奏でていたフォルテールに、蘇ってきた昔の感覚でぴったりと歌を合わせたんですが…
「宮藤さんは歌がお上手なのね。初めてのセッションでこれだけ合わせられることはそうないわ」
そうした、初めて会う一般生徒と変わらぬ対応だったのです。
だいたいそんな感じ。

紹介帯によると…”話題の百合ミュージックADV”だそうです。
うっはー。
今のゲームって、そんなスキ間ちっくなジャンルがあるんですね!
すごいなぁ。
さらに驚いたのが、その原作が「工画堂スタジオ」さんということ。
PCゲームからすっかり離れたひでるさんには懐かしいお名前。
まだ健在であることが嬉しいです。
そう、「シークエンス・パラディウム」とか買いましたが、あれ結局良く分かんなかったんですねー。
ほか「シュヴァルツシルト」もまるで合いませんでしたよ。
基本的には相性の悪いメーカーさんでした(笑)

ストレス描写です
※ストレス描写ですね。
 右の先輩「天野まり」さんの4話は陰湿でしたねー。あれは泣く。 

ゲームはともかく、漫画ならばまた別の話。
こちらの「ソルフェージュ ~Sweet harmony~」は、ほぼ原作通り(たぶん)な単行本です。
描き下ろしを含めて5話で終わっているんですが、完結はしておりません
2巻とか発売されませんよね?
巻数表記はなく、続きあるような文言も見当たりませんでしたから。

いちおう、ある程度の区切りで終わっていたものの、
なぜ「すくね姉様」の記憶がないのか?
…という、メインな疑問を筆頭に、全てについてほったらかしです。
あれー、終わりかよー、って思うでしょう。
「続きはゲームにて」
みたいな文言もなく、ばっさり終わってました。
ちょっと不親切よね

また、漫画に出てくるキーワードの数々。
「ソルフェージュ」、「チューター」、「フォルテール」、「セッション」など、カタカナ用語がぼんやり不確かでした。
音楽知識がばっさりと欠落しているひでるさん。
ミュージックADVということなので、「まぁ、仕方ないんだろうなぁ」って思ってましたが…。
このブログを書くのにあちこち検索していて判明。
「フォルテール」って、楽器を指していたので想像と合っていたんですが、一般的な音楽用語ではありませんでした。
そうなのかー。
原作の紹介を兼ねるでもいいので、巻末とかに説明がほしかったなぁ
ページぎりぎりでなく、それも不可能ではなかったと思います。
ちょっと敷居は高めでしょう

ゆうなさん
※ゆうなさん
 お助けキャラですね。いい人でした。結構深い関わりがあるのではないかなぁ。

また、気になったのがキャラ配置。
主人公はちょっとドジで頑張り屋、その相手は皆の憧れという大人っぽい美人。
年上な彼女に冷たくされたり、先輩に意地悪されたり、悩みつつも仲の良い友人らの励まし、持ち前のガッツによって、関係を深めていく…というようなの。
百合ちっくな学園ジャンルの基本というべきもので、はっきり言って目新しさはありません。
逆に”王道をしっかり押さえている”とも言えますが、前述しているようにストーリーは中途半端なままでした。
原作はどうか知りませんが、これでは漫画としてあまり評価できません

要するにファン向けなのかな。
ゲーム紹介漫画としても、ヒット性の打球ではないかと。
この漫画を読み終わったとして…果たして続きが読みたくなるかなぁ、って感覚。
個人的に微妙でした。

ブログで何度か紹介してますが、最近のコミカライズでは原作に関わった方が積極的に漫画にも関わる姿勢が見えます。
ヒロインを絞って余計な要素を省いていた「キスよりさきに恋よりはやく/唐辛子ひでゆ」、ストーリーをふっ飛ばしてヒロインとのイチャイチャに終始していた「Canvas3/宇佐美渉」、漫画媒体向けでアレンジされていた「スマガRE/廣瀬周」、「凛~COCORO NAVI Another View~/しんやそうきち」など、良くなるように色々と考えられていた作品らと比べると、数段低いと思います
極端に悪いのではありませんが、なんとなくオススメし易い単行本ではありません。

すっきりした線の丸っこい絵柄。
濃淡も同様で、白比率は多めです。
多少ごっちゃりしてますかね。
やや乱れたような部分もありましたが、さして気にはならない程度。
可愛く安定しておりました。
そう、実にキュートな絵柄なんですね。
先ほど原作を見てきましたが、そちらよりもだーいぶ漫画っぽくなってます
原作「椋本夏夜」さんの絵はスマートな綺麗さがあったので、↓表紙の時点で許容できるかどうかがカギになるでしょう。

【まんがデーター・採点の詳細】 大まかにこんな感じ。絵、話、独創性の順です。
・絵3: 漫画の上で動かし易くデフォルメされた感じです。
・話2: 続きが発売されるなら別ですが…中途半端ですね。
・独2: 音楽要素が独特な原作と違い、普通の百合漫画でした。
合計:[7/15]

すみません。
ばっさり書かせて頂きましたが、個人的に納得してない・合わないだけのことで、そう悪い漫画ではないと思います。
よくよく吟味してみて下さい。
絵柄、ジャンルが合うなら、手を出してみても良いかと。

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(2010/05/18)
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★過去に紹介した百合姫コミックス (※作者名あいうえお順)
此花亭奇譚/天乃咲哉
flower*flower ふらわーふらわー/石見翔子
アオイシロ-青い城の円舞曲-/江戸屋ぽち
かわいいあなた/乙ひより
クローバー/乙ひより
マーメイドライン/金田一蓮十郎
リンケージ/倉田嘘
春夏秋冬[限定版]/蔵王大志
・初恋姉妹1巻 3巻[完結] /東雲水生
百合心中 猫目堂ココロ譚/東雲水生
EPITAPH エピタフ/硝音あや
乙女戦士ラブリー5!/城之内寧々
ラブフラッグ★Girls!!/高橋依摘
乙女ケーキ/タカハシマコ
紅蓮紀/武若丸
少女美学 秘蜜少女 /CHI-RAN 
ゆるゆり/なもり
voiceful/ナヲコ
ときめき☆もののけ女学園/南国ばなな
この願いが叶うなら 夜空の王子と朝焼けの姫/袴田めら
SIMOUN シムーン/速瀬羽柴
・ストロベリーシェイクSweet1巻  2巻[完結] /林家志弦
飴色紅茶館歓談 限定版/藤枝雅
極上ドロップス/三国ハヂメ
マイナスりてらしー/宮下未紀
絶対×浪漫/むっちりむうにい
楽園の条件/森島明子
半熟女子・瑠璃色の夢/森島明子
くちびるためいきさくらいろ/森永みるく
・GIRL FRIENDS1巻 2巻/森永みるく[おまけ] 


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tag : 原作ゲーム百合漫画百合姫コミックス工画堂スタジオ

comment

Secret

ありますよねー

私はイラストカードならまだ諦められますが、小冊子だったりした場合は本気でどうしようかと考えちゃいます。
困ったもんですね。
ひよりセンセの漫画はどちらも読み終わりました。
1冊まるまるな「水色シネマ」も良かったですが、やっぱり「オレンジイエロー」ですね。
短編はどれも良い感じでした。

しくじった

乙ひより先生の「水色~」「オレンジ~」を池袋の某書店で購入した後に、新宿の某書店でメッセージカードが特典で付く事を知り、ちょっと凹んだペッティです…。
個人的には「オレンジ~」の「恋の証明」が良かったです。

最近は、初めて同じ本の二度買いがあったり(鶴田謙二先生の「おもいでエマノン」を購入後に、Amazonで注文した積み本に有ったのを発見)、通常版を購入後に限定版が在るのを知って購入したり(上田裕先生の「かちんこちんあくま」)と、ちょっと精神的にも痛い出費がありました…
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 まんがとの出会いは一期一会。そんな、漫画の魅力についてのんびり書きたいと思います。
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