2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

■Mind of Sisters (木谷椎)

★まんがデーター [11/15]
・絵   :■■■■■
・話   :■■■□□
・独創性:■■■□□
・属性 : 成年・姉妹
・おまけ: カバー裏にあとがき・別絵。
・その他: カラー(4P)、短編×8
      (うち「Mind of Sisters」×5)
 
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「木谷椎(きや・しい)」センセの「Mind of Sisters」です。

昨日の続きで、一日中眠気が覚めませんでした。
座ると、猛烈な睡魔に襲われますね。
実にしんどいですが…休暇まであともう一歩。
皆さん、もうひと踏ん張りです。

さて、年末ということでか、週末は出版各社とも力が入っておりました。
そんな中でひでるさんがメインとして考えていた2冊は、昨日の「鬼束直」センセと、「乙女の恋愛情事」を過去に紹介している「木谷椎」センセですね。
2冊目の単行本は「Mind of Sisters」です。
表題の連続話を中心とした構成で、短編ともども姉・妹みたいな近親ネタという仕上がりでした。

比較的単行本のページ数が少なめなのは今回も同様
(※151ページだったので、ほぼ前回と同じ)
しかし、通常の単行本よりも紙質がイイのです。
1ページが厚く、単行本自体がやや重めなのでした。
これでひっぱたかれたら、ただでは済まないでしょう(笑)

マインド・オブ・シスターズ
※マインド・オブ・シスターズのヒロインたち
 ドジはいいんですが…洗濯物は下着ばかりなのです(笑)

母親が他界し、天涯孤独となった主人公「正晴」くん。
しかし、離婚していた父親の遺言にあったということで、そちらの家族に引き取ることとなったのでした。
こうして、メイドつきな由緒正しいお屋敷と、腹違いな三姉妹を得たのです。
兄として慕われる「正晴くん」の生活は良いことばかりでなく、広大な屋敷の家事担当として忙しい日々。
それに、ちょっとした秘密もあったのです…という表題作「Mind of Sisters」

リアル麻雀P7」みたいなキャラ配置ですねー。
(※あれは三姉妹ではないですが)
各話それぞれヒロインがバトンタッチしていくハーレム系の基本展開で、オープニングとラストだけ複数。
簡単には、タイプの異なる女性たちとのえっち漫画でした。
ストーリー仕立てにはなっているものの、あまり大したものではありません。
うーん、もうひと捻りほしかったなぁ…というのが正直な感想

1話目担当「美鶴」さん。
年齢としては中間で、本来の流れであれば正ヒロインの第一候補という存在。
ショートカットカチューシャだったりして、活発な印象なんですが…そこまでは掘り下げられておりません。残念。
彼女とはお風呂場えっちなんですが、制服姿のカラー・5話部分の方が良かったかなぁ。

”男に逃げられるくらいにH好き”というアダルト担当、「琴美」さんが2話目。
行為を目撃された1話の続きで、おしおきえっち。
状況説明が不要なこともあり、えっちシーンは長めでしたが…もっと極端でもいいと思いました。
ただ、薬を使うくだりについてはいいですねー。

3話目担当は、登場ヒロイン中もっとも際立つロリキャラ「るみ」ちゃん。
やっぱり、ひとり犯罪ちっくなためか、あちこち目立っていました。
彼女は前半の主導権を握っている時のが輝いております。

そして、メイド「七海」さんが4話目。
詳細は伏せますが、実は漫画のメインヒロインは彼女なのです。
えっちシーンでも必ずメイド服を着ており、完全に脱がなかったのは…プロ意識?
これは有効なポイントでしょう。
せっかくドジっ娘という設定があったので、どうせなら各話にそうした”うっかりシーン”を盛り込んでほしかったですね。

…と、各キャラはそれなりに個性を見せていましたが、どうにもいっぱい・いっぱいな感じ
5話の連続でそこそこページ数があった割には、お話が浅くがっかりしました。
まぁ、成年漫画としてはこれで問題ないかもしれませんけど。

摩耶ちゃん、ハル姉
※左:摩耶ちゃん、右:ハル姉
 短編の女性たちのが、キャラはっきりしていたように思います。

ヒロイン「上北摩耶」のパンチラを楽しむ漫画「春風ドロップ」
ジャージ姿も可愛かったんですが、なにより彼の只者ではなさそうな縛りに注目
ひでるさんとしては、そっちで引っ張ってほしかったです。
なお、収録の「姉奴隷」がそっち方面で引っ張ったような、やや調教ちっくな短編。
「梓」姉ちゃんはあれで幸せなようなのでいいんですけれど、年齢と裏腹な「雄哉」くんは何かあったの!?
同じく姉弟の短編「Love Love Lingerie」
こちらはスタンダード(?)な姉弟関係で、”お姉ちゃんが優しく教えてあげる”、みたいなお話。
王道展開で読み易く、「ハル」姉も素敵に描かれていました。
ラストまでまとまりも良かったです。

くっきりとした強い線の絵柄。
キャラは無論のこと、背景から小物まで抜群に絵の巧い方です。
それでいて全体の安定感もあり、漫画としての強弱も適度にあるので、こちらに関してはまったく問題ありません
カラーも上手ですねー。
ちなみにカラー原稿部分は↓表紙よりも若干濃い目な塗り方で、そちらのが好みでした。
白黒絵とほぼ変化ないため、そのまま↓表紙の判断でいいでしょう。

絵柄に関しては文句ないものの、お話についてはもうふた捻りくらいほしかったですね。
「木谷椎」センセは短編のがいいかなぁ。

MindofSisters

Mind of Sisters (いずみコミックス)



★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】


tag : ショートカットカチューシャパンチラ

■Lovable (鬼束直)

★まんがデーター [14/15]
・絵   :■■■■■
・話   :■■■■□
・独創性:■■■■■
・属性 : 成年・ロリ
・おまけ: あとがき、カバー裏に「鬼束的堕落生活」、
      鬼束直めったに見せないキャラクター設定画
・その他: 折り返しにコメント、短編×9。
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「鬼束直(おにづか・なおし)」センセの「Lovable らばぼー」です。

最近は慣れない動きでへろへろしております。
年末までいっぱい・いっぱいで、もう寝たいんですが…こちらをば

きました、「鬼束直」センセ3冊目の単行本「Lovable」です。
こちらで紹介した2冊目「ワンホットミニット」からの続編も収録されていたので、所持している方は嬉しい仕様。
なお、こちらの紹介帯では「甘い」を連発されていました。
頭の弱いひでるさんには、いまいち分かったような、分からんような…という感じね。
もっと簡潔に、短く紹介してあげた方がいいと思ったんですが…人のこと言えないか(笑)

ユミちゃん、咲さん
※左:ユミちゃん、右:咲さん
 先生の愛は変な形なんですが…さて、なんでしょう(笑)

兄妹の近親モノ「こんな感じで、いく?」
朝起きた兄妹は、気まずさと現実に困惑しておりました。
両親不在だった昨夜、調子に乗ってお酒をガブ飲みし、ゲームをしていた2人はその勢いからか、えっちしていたのです。
お互いずるずると学校から帰ってきた2人は、当然昨夜の話題になり…。

なぁ、今日素面(しらふ)で試してみないか?

うーん、これが秀逸。
その昔、ひでるさんが直撃された「染谷美帆」センセの短編「アルコールラプソディー(※単行本「おんなのこ」収録)」と似た、”酒の上でのえっちがあった後の兄妹”を描いたもの。
ラブな気持ちを意識するあたりに比重の置かれていた「染谷美帆」センセに対し、”とりあえず、もう一度試してみよう!”みたいな、ほんわかしたノリ・感覚がいかにも「鬼束直」センセ。
そうした脳内での対比もあり、今回収録では最も刺さった短編になりました。
服を脱いで、
”や…やばい。なにかフツーにできちゃいそう”
とか、お互い思っているところが楽しいですね。
学校での「ユミ」ちゃんも良かったです。

こんな感じ
※おまけ:ほんわかした雰囲気。
 こんな感じですね。”それでも一緒にご飯たべる”の文字も良い感覚。
 
「あ~ちょっと待ってみようか」は、実に特徴的な短編漫画。
教師と生徒「倉橋咲」さんのお話なんですが…こうした自然な空気は、「鬼束直」センセの真骨頂。
あまりロリ系では見られない、慣れた感じのカップルが描かれておりました。
2人の掛け合いも面白く、しれっとした顔の「咲さん」が大人っぽいのです。
これは、付き合っている彼の年齢に引きずられているのかなぁ。

前単行本にて、10万円をゲットした妹「知花」ちゃんの続編「だから愛だけじゃ生きていけないと何度言ったら…」
相変わらず、お年玉を使いきってしまった「知花ちゃん」
限定春ものをゲットするため、ついに最終手段を実行するのでした。

やっぱりお金目的な「知花ちゃん」
なにげに、律儀に支払っているお兄ちゃんもいいですねー。
一度えっちしているものの、あちこちの言動を見る限りその後ずるずると関係してはおらず、普通に兄妹していたらしいところがスゴイのです。
ラブラブな感覚はまったくなく、あくまでもお金・えっち目的なの。
しかし、考えようによっては、援交とか風俗へ走られるより、よっぽど安全というのも事実。
”…もしかしたら実際にあるかも”と、世のお兄ちゃんたちを震撼させるような内容でした。(←ないよ)
なお、今回の「知花ちゃん」は、セーラー服にスクール水着という凶悪な組み合わせ。
そこまで男心を理解していながら、お兄ちゃんに走るのも意外ですね(笑)

知花ちゃん、有貴ちゃん
※左:知花ちゃん、右:有貴ちゃん
 「知花ちゃん」は毎回単行本にてお金稼ぎしてほしいですね。

兄妹、ではなく妹の友人とのエピソード「Hug Hug」
妹「亜以」の友人「有貴」ちゃんはよく家へ遊びに来る、顔見知り。
ある日、学校へ忘れ物をしたという「亜以」が出かけたことで、兄「正佳」くんは彼女と2人っきりになってしまうのでした。
現在発育中という「有貴ちゃん」は、膨らみかけな胸や身体までをくっつけてくるんですが…。

ホントは裸でくっつきたいくらい

うん、この娘はヤル気満々。
服も胸元を強調するようなもので、自らのアピールポイントを熟知している、したたかさを感じました。
えっち最中の台詞にも余裕がありますね。
一見、純粋そうに見えるところが、逆にえろいのですよ。
漫画内でも言われてましたが、その通り。

ほか、収録で最も異質な短編「魔法少女マユリちゃん ちょお廉価版」
タイトルは「魔法少女」ですが、内容は触手コメディー
こんな感じの漫画も描かれるんですねー、という意外・新鮮な漫画でした。
悪くはないですが、こんなんはセンセの読者が求めているものかなぁ…
そうした意味で、微妙。

莉奈ちゃん、魔法少女「マユリちゃん」
※左:莉奈ちゃん、右:魔法少女「マユリちゃん」
 下で紹介はタイトルだけですが、「莉奈ちゃん」の「「WINGS FOR~」も良い短編。

「すまいるふぉーゆー」と「WINGS FOR YOUR HEART」は同年代カップル。
あたり前ですが、ロリ系は男性年上が基本。
それが同年代くらいになると、やっぱりませているのは女の子。
サッカー仲間の「岡崎」くんから告白された「上園」さんのお話「すまいるふぉーゆー」はまさにそんなん。
普段は見られない女の子らしい素顔と、予想以上の展開はさぞびっくりしたことでしょう。
たぶん、「岡崎くん」はあの後寝れなかったんじゃないかなぁ。
従妹「カンナ」さんと「ミツル」くんの「勝てる気しませんよ?」
これは背中で独りえっちを始めちゃう眼鏡の「カンナさん」と、それを察知して思考をぐるぐる回転させる「ミツルくん」が良かったです。
「Endearing with the sound turned off」はスタンダートなショート短編でした。

安定した線のすっきり絵柄。
どちらかというと濃淡は薄めで、枠線に収まる大人しい描かれ方です。
幅広な輪郭と小さめな目が特徴。
リアル気味なんですが、クドクドしさなく、キャラクターは微妙なバランスによって保たれておりました。
派手さはないものの、独特の落ち着いた空気が漂っている漫画です。
↓表紙のようなカラーイラストより、動きが感じられる白黒絵のが良いので、プラス判定でどうぞ。
紹介帯があれば、カット絵が参考になりますね。

魔法少女「マユリちゃん」はとりあえず置いといて、今回もおそらくファン納得の一冊に仕上がっていたと思います。たぶん。
次は、センセの描かれる連続話・長編がどんなんになるのか、見てみたいなぁ。

Lovable (TENMAコミックス LO) (TENMAコミックス LO)Lovable (TENMAコミックス LO) (TENMAコミックス LO)
(2008/12/20)
鬼束 直

商品詳細を見る




★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】

tag : コメディースクール水着魔法少女

■flower*flower ふらわーふらわー (石見翔子)

★まんがデーター [11/15]
・絵   :■■■■□
・話   :■■■□□
・独創性:■■■■□
・属性 : 百合・文化交流
・おまけ: あとがきまんが、合間に1コマ絵。
・その他: 折り返しにコメント、カラー(4P)、
       5話収録、現在は1巻まで発売中。
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「石見翔子(いわみ・しょうこ)」センセの「flower*flower ふらわーふらわー 1巻」です。

絶対に知っている名前だと思って手に取ったんですが…あれれ。
どうやらいつも通り気のせいだったみたいですね。
さて、今月は一度に4冊も発売された、毎度おなじみ百合姫コミックス
うち2冊だけ買ったんですけれど、その1冊が今回の「flower*flower ふらわーふらわー」なのでした。

異世界の国家を舞台とした長編です。
女性同士のうんぬんというあたりがソフト(いまのところ)であるだけ、間口は広めな漫画だと思いました。
普通に面白いですが、百合ちっくな感覚で期待すると、やや物足りなく感じるかもしれません。

スファル・ニナ姫
※スファル・ニナ姫
 ある意味では、”お姫様然”とした方。ひぐらしちっくな左絵は心を閉ざしているため。

アデインガーラ国から真伽(しんか)国へ、友好の証として嫁いできた「スファル・ニナ」姫。
しかし、その相手であった第一皇子「蒼(そう)」が女装していたことから、姫は一目で彼を拒否。
その代わりに、隣に控えていた「朱玲(しゅれい)」を指名し、強引に婚姻を結んでしまうのでした。

私、こっちと結婚しますから!!

百合というよりも普通の王宮ラブコメですね
簡単には、別国家へ単身嫁いできたお姫様が異文化に苦労し、またなんとか彼女に心を開いてもらうよう主人公が苦心するお話。

無理やり婚姻相手を変更しただけでなく、その後もかなり横暴なことをしている「ニナ姫」
かわいそうなことに、「朱玲」はお茶ぶっかけられたり、デコピンされたり、果ては椅子代わりにされておりました。
ちと度を越してますねぇ。
えー、姫が悲劇のヒロインという国家間の婚姻イメージは違うと思います。
(※心情的にはそうだとしても。そのへんの詳細は「お寺さんぽ」の方を見て下さい)
彼女は「嫌われれば~」とか気軽なこと言っていましたけど、そんな程度の覚悟であれば外国へ嫁ぐなんて到底無理
また、そうした彼女をよこしたアデインガーラ国も異常ですね。
下手すれば、取り返しがつかないことになるんだけど…。
なーんて、ややこしい話は置いといて。

主人公「朱玲」
※主人公「朱玲」
 実は結構可愛らしい方です。右絵は女の子らしい格好をした際の描写。

↑上のあらすじ部分で分かるかもしれませんが、「ニナ姫」が「朱玲」を選んだのはその場の勢いに過ぎません。
例えば「朱玲」に一目惚れした訳でなく、好みのタイプだったのでもなく、単に「蒼」以外の王族であれば誰でも良かったのです。
おまけに散々書いているとおり、洋風なお姫様がアジアちっくな国家へ嫁ぎ、まず文化の違いに困惑しているのでした。
恋愛どころか、せいぜい意識する、し始める…くらいな状態なのよ。
嫌われてもいい、嫌われればいいと考えるあまり、終始強い態度で接する「ニナ姫」を純粋に心配し、お人好しなくらいに優しい「朱玲」が頑なな心をゆっくり解きほぐす、みたいな展開になっておりました。
まともな会話ができなかった1話に比べ、徐々に信頼を得てきた4、5話では、心情を吐露するまでになっています。
もの凄い進歩です。

一方、”理想通りのお姫様(※容姿だけは)”という視線を彼女に向けている「朱玲」
そっち方面に疎く、普通に仲良くなりたいと必死になっている言動が可愛らしいキャラとなっておりました。
そう、これは百合姫コミックス
最大の問題は、主人公「朱玲」も女性であること、「ニナ姫」がソレと気付いていないことなのです。
ファンタジー設定なので現代の感覚がまんま通用するか分かりませんが、1巻では本来の百合漫画でピックアップされるべきそのあたりがまだ描かれていないのでした
(※真伽国は同性結婚が当たり前の文化)
そんな訳で、百合漫画っぽくないのです。
とりあえず今のところは。
…ただ、
女の子だってオオカミなんだぞ?
という一言は、いかにもという台詞で良かったですね。

第一皇子「蒼」
※第一皇子「蒼」
 こちらは男性。「壊したくなるわよね」の台詞もいいですねー。

乱れない、しっかりとした線のすっきり絵柄。
濃淡はやや薄めで線が入り乱れるようなこともなく、穏やかで落ち着いた風情がありました。
コマ割りほか漫画の描き方は変化ありつつも適度なくらいで読み易く、人物から小物までバランスに優れた方です。
↓表紙の2人はかなりアダルトちっくですが、実際の白黒絵はもうちょっと親しみ易い感じ
癖はありますが強くはなく、万人に好まれそうな作画だと思います。
コメディー崩しも適度ですね。

単行本のラストは、”ココしかないでしょう!”という、抜群に良いシーンで終わっていました
もちろん計算していたのだと思いますが、「石見翔子」センセさすがです。
ありゃ、2巻買うしかないですねー。
ほか、普段のおちゃらけた雰囲気とは違う表情をちらほら見せていた、あやしげなキャラクター兄「蒼」とか、1巻ではあまり触れられていなかった両国の関係とか、2人にはかなり障害がありそうなでした。
次の展開に期待。

flower*flower 1 (1) (IDコミックス 百合姫コミックス)flower*flower 1 (1) (IDコミックス 百合姫コミックス)
(2008/12/18)
石見 翔子

商品詳細を見る



★過去に紹介した百合姫コミックス
ストロベリーシェイクSweet/林家志弦
voiceful/ナヲコ
くちびるためいきさくらいろ/森永みるく
絶対×浪漫/むっちりむうにい
SIMOUN シムーン/速瀬羽柴
少女美学/CHI-RAN
初恋姉妹/東雲水生
初恋姉妹 3巻[完結]/東雲水生
春夏秋冬[限定版]/蔵王大志
乙女ケーキ/タカハシマコ
夜空の王子と朝焼けの姫/袴田めら
かわいいあなた/乙ひより
秘蜜少女/CHI-RAN
楽園の条件/森島明子
マーメイドライン/金田一蓮十郎
EPITAPH エピタフ/硝音あや
アオイシロ-青い城の円舞曲-/江戸屋ぽち
紅蓮紀/武若丸
極上ドロップス/三国ハヂメ
クローバー/乙ひより
GIRL FRIENDS/森永みるく[おまけ]
GIRL FRIENDS 2巻/森永みるく[おまけ]



★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】


tag : 百合姫コミックスコメディーラブコメファンタジー百合漫画

■恋みみ。 (三色網戸。)

★まんがデーター [7/15]
・絵   :■■■□□
・話   :■■□□□
・独創性:■■□□□
・属性 : 成年・ラブコメ
・おまけ: あとがき、カバー裏にSD絵・作品解説、
      たぶん描き下ろし「艶色・体操服after」
・その他: 初単行本、カバーはキラキラ加工、
      カラー(6P)、短編×8。
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「三色網戸。(さんしょく・あみど)」センセの「恋みみ。」です。

「三色網戸」で変わった読み方をさせるのかなーって思いましたが…そのまま「さんしょく・あみど」でいいんですね。
そんな、変わったお名前「三色網戸。」センセの初単行本「恋みみ。」です。
全て短編の構成で、流れはともかく結末はさっぱりとする、どちらも読後感の良いものでした。

真莉ちゃん、東条先生
※左:真莉ちゃん、右:東条先生
 唯一の耳系キャラです。新しい原稿の作画は良好。

冒頭話「ネコミミハッスル!」は、タイトル・↓表紙絵(※こちらのヒロインです)に釣られた方も満足な短編。
猫好きとして知られる「江崎」くん。
彼のことが好きな「花村真莉」ちゃんは度々アタックするんですが、どうにも避けられていたのでした。
なんとか彼の気を引くため、友人の冗談をそのまま取り入れた「真莉ちゃん」は猫コスプレにて彼の家へ侵入するのでした…。

やっぱり変だったかも!?
うん、「真莉ちゃん」その通りですよ、
脱力するよな、おバカ展開ラブコメですね。
あちこち突っ込むとキリないんですが…”目が悪いから気付かない”って、そんな訳ないでしょー。
また、別に猫言葉にする必要ないのに、語尾が「にゃん」になっているところが面白かったです。
ひでるさんは”なんちゃら耳”の属性ないので理解できませんが、そう言った系が好きな人には言葉も重要なのかなぁ。
なお、正確に耳漫画はこちらだけなので注意

猫の次なので犬という、「年上の犬」
いつも「和巳」くんのところへ御飯をたかりに来る、ペットちっくな先輩「怜央(れお)」さん。
大量に飯を喰らうだけでなく、じゃれつく、暴力振るう、爆睡する…など、まさにしたい放題。
ある日、倒れて保健室に運ばれた「怜央さん」は言葉と裏腹に日頃の元気さがありませんでした。
これをうっぷん晴らしのチャンスだと考えた「和巳くん」ですが、妙に色っぽい反応をする「怜央さん」に…と、そんな流れ。

怜央さん
※怜央さん
 耳っぽい髪型に注目。この娘が一番良かったかなぁ。

こちらは「~耳」でないものの、ヒロイン「怜央さん」の髪型がうまく犬耳のように見えるところがポイント
漫画では描かれていませんが、毎日食事に訪れる、家では1人など、実はなんらか複雑な事情がありそうな「怜央さん」
そのため、ラストページの笑顔は説得力ありましたね。
解説部分にて「三色網戸。」センセが書かれていたように、しっかりキャラが立っていたので、連続話にしても良さそうな短編でした。

なお、短編「♀いぬ達の放課後」もタイトルだけで、「~耳」ではありません。
内容としては、生徒会長「一条」さんが対立する「月島」先生の配下によって、強引に複数えっちをされちゃうもの。
軽めな作画が合いません。
まったく暗さがないのは、良し悪しだと思います。

人妻「若菜」さんと実子「隆志」くん、隣の「勇馬」くんという「悩ましき隣人」
これは、ちと「若菜さん」が若すぎましたねー。
学校に呼びつけた設定のため、漫画では無理やり制服を着ているんですが、それも逆効果。似合い過ぎ。
折り返しのスクール水着も「若菜さん」だと思いますが、まるで人妻っぽくありません。
年上らしい、むちむちとした肉体を表現してほしかったところです。
母乳出たりする描写もあるんですけどねー。

「桜庭」さんは体育委員ながら、運動神経ゼロ。
来週に鉄棒の実技テストを控え、「小島」くんはその練習に付き合うこととなったのです。
しかし、待ち合わせの公園に来た「桜庭さん」は、なぜか小さめな体操着(ブルマ)姿だったのでした。
そんな短編「艶色・体操服」

桜庭さん
※桜庭さん
 ちょうどいい絵があったので、比較サンプルです。右がおまけまんが。

裏表紙を飾る「桜庭さん」ですね。
おへそ丸出しなほどサイズが合っていないのに、ノーブラだったりするのはイラストそのまま。
俺の事を誘っているのか!?」って、その通り(笑)
いちおう特訓もしたらしく、結果テストには受かっていましたが、あの格好での鉄棒も見たかったですね。
きっとえろえろですよ。
なお、たぶん描き下ろしだと思う巻末の「おまけまんが」は、こちらの後日談。
2ページですが、本編のオチになっていた、チアガール衣装でのえっちでした。

保健医「東条」先生と生徒「大林」くんの「青い告白」
「東条先生」の容姿は悪くないんですが、やや没個性気味。
なんだろう、可愛すぎるというかなぁ…。
普段の表情やSD絵などにあった、つり目でサバサバした感じで押したのが良かったと思います。

ほか、カラー原稿もある双子の義妹ラブコメ「双子な妹」、シマパンな「綾瀬」さんと先生の「よくじょうの賭け」などが収録されておりました。
前述しているとおり、耳系が少ないことに加え、お話は全体的に弱め。
紹介帯の文言はどれも大げさですね。
フェチ、と言えばまぁそうかもしれませんが、あまり気にしないのが無難でしょう。

しっかりとした線のこざっぱりな絵柄。
トーン処理が目立ち、ページは灰色な感じでやや薄め。
全体にごっちゃり描かれる方なので、絵的にはそうでないものの濃厚な印象がありました。
古めの原稿は比率として6割くらい。
最近のものと比べてもっさりと重く、全体的に不安定。
たまーにバランス微妙な箇所ありましたが、概ね許容範囲内でしょう。
(※例えば、あちこち描かれていた男性のアソコなんですが…ちとでか過ぎない?)

作画が安定すれば、より良くなると思います。
勢いはあったので、今後に期待しましょう。

恋みみ。

恋みみ。 (エンジェルコミックス)



★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】



tag : ラブコメコスプレスクール水着

■いもてん (冴草こはく)

★まんがデーター [11/15]
・絵   :■■■■□
・話   :■■■■□
・独創性:■■■□□
・属性 : 成年・妹
・おまけ: あとがき、カバー裏に別絵、
      たぶん描き下ろし「冴草家の人々」
・その他: 短編×10(うち「おねがいシスター」×3、
      「お兄ちゃんとは呼びたくない!!」×2)
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「冴草こはく(さえぐさ・こはく)」センセの「いもてん」です。

どっちかというと、↓表紙よりも裏表紙に釣り上げられました。
残念ながらシマパンではありませんでしたが、心なしか本編でもお尻のアップは多めだったような気がします。
…たぶん。

さて、「冴草こはく」センセ3冊目の単行本「いもてん」です。
巻末にあった天ぷらの絵で不覚にも軽く噴き出してしまいましたが、当然ながら妹漫画。
連続話と短編の構成になっており、女の子(妹)から積極的に誘うのが基本になっていました。

歌奈ちゃん、奈央ちゃん
※左:歌奈ちゃん、右:奈央ちゃん
 小学生時代の水着だそうです。ぱっつん・ぱっつんなのです。

3話の連続「おねがいシスター」
言動は幼いものの、身体はすっかり成長している妹「大泉歌奈」ちゃん。
いきなり抱きついてきたり、風呂場へ侵入してきたり、という彼女に困惑する毎日。
ある日、身体の異変を訴える「歌奈ちゃん」が部屋に入ってきて…と、だいたいそんなん。

単行本を代表するような、兄妹の近親ラブコメです。
病気かな?
見てみよう!
触ってみよう(笑)…と、発展するドロ沼王道展開。
まぁ、こんなん現実にはほぼ間違いなくあり得ないだろう、というパターンですね。
いちおう、中途半端な知識だったという設定なんですが、あれは計算ずくとしか考えられませんねー。
そう考えていたら、2話目のオチ部分にてびっくりな発言をしておりました
こないだの「いとこ同士/のぞみ侑海」にもありましたが、女の子の恐ろしさを感じます。
あれは、絶対に確信犯ですよ

一方、1話目はそれなりに理性を保っていたお兄ちゃん。
そちらと比べ、えっち後である2話目以降は、まるで躊躇なくなっていました
うーん、やっぱり最終ラインを一度でも突破してしまえば、こんなんかなぁ。
(※また「歌奈ちゃん」が積極的でしたからねー)
当初は「歌奈ちゃん」のが非常識に描かれておりましたが、流れと共に症状を悪化させるお兄ちゃん。
…お兄ちゃんはときたま変になります…
というコメントがコメディーとなっていました。

×印な髪留めが特徴の「歌奈ちゃん」は中扉を担当。
お風呂場でスクール水着というイラストなんですが、2話目の内容そのもの。
本編ではお尻部分を直すカットもあり、なかなかイイ感じでした。
ちなみに、1話目は制服、3話目は体操着(ブルマ)ですね。
本人の台詞にもありましたけど、ゆるやかだった胸が2話から明らかに大きく描かれていました。
…もう、お兄ちゃんてば……。

なお、描き下ろし「冴草家の人々」にてえっちシーンのある、ツインテールな「音葉」ちゃんが登場するのは、こちらのエピソード。
えっち途中だった「歌奈ちゃん」と、保健室のカーテン越しにて会話する役回りでした。
友人を気遣う普通の娘だったのに、「冴草家の人々」登場時には目が半開きで、性格も変わっております。
こっちのがいいなぁ。

そんな「音葉ちゃん」がしっかり突っ込んでおりましたが、収録では唯一実妹でない「奈央」ちゃんの短編「勉強どころじゃっ!」
お隣さんの娘「奈央ちゃん」とは昔から家族ぐるみで付き合いあり、ほぼ妹のような存在。
その母親「奈美」さんに、家庭教師を頼まれた「秋人」くん。
バイト代金を遠慮したところ…
お金は受け取れないって言うなら、奈央自身が報酬って事で…
そう言われたことで、妙に意識してしまうのでした。

これは王道展開な漫画。
やっぱり注目は母「奈美さん」ですね。
えっち直後にタイミングよく(わるく?)部屋へ入ってきたのが気になりました。
…外で聞き耳立ててたのかなぁ。
2人の思惑通りになってしまった「秋人くん」の今後が心配です。

枢ちゃん、千佳ちゃん
※左:枢ちゃん、右:千佳ちゃん
 強気なタイプの妹2人です。「枢ちゃん」のがいいなぁ。

裏表紙担当、眼鏡な妹「枢(くぬぎ)」ちゃんの「枢ちゃんの憂鬱」
何の前置きもないままえっちな気分になってしまうという、”発情”と呼ぷ難儀な特異体質に悩む「枢ちゃん」
不本意ながら、お兄ちゃんの協力によってそれを静めていました。
しかし、最近は頻度が増しており、ついに学校の1時間目から”発情”してしまったのです。

他の漫画はラブっぽいですが、こちらはあくまでも発情を静めるという名目。
甘ったるくないところがポイントです
実際、嫌いではないんでしょうけどねー。
お話は、お兄ちゃんを探すシーンから始まっていました。
1時間目からお昼休みまで我慢していたという「枢ちゃん」なんですが…どうせなら発情直後とか、周囲に悟られないよう我慢する描写が欲しかったです。
蹴る・殴るという強気な眼鏡タイプで、本来はそんなんと無縁そうな彼女がえっちでめろめろになる様に直撃される方も多いでしょう。
その一人がわたし。

ツンデレちっくなツインテールのヒロイン「千佳」ちゃんの連続話「お兄ちゃんとは呼びたくない!!」
お兄ちゃんの行為をたまたま目撃してしまった妹「千佳ちゃん」
その際に呼んでいた名前が自分のものだったので、詰め寄った上に思わずからかってしまうのです。
しかし、意を決したお兄ちゃんの真剣な告白に、「千佳ちゃん」自身も折れてしまうのでした…。

たぶん、↓表紙が「千佳ちゃん」ですよね。
本来であれば、謝りつつも強引にシテしまいそうですが…。
あの場面にて理性を保ち続け、しっかりと言葉で伝えたお兄ちゃんは偉い。
流されてしまうのも仕方ないことでしょう。
どちらも制服えっちで、2話目ではすっかりハマってしまった「千佳ちゃん」が描かれていました。
髪の毛を下ろし、声が出ないように口を押さえる仕草が可愛らしいですね。

ほか、時期が違うのかな…、やや縦長っぽい人物絵で作画の雰囲気が異なる(ような気もする)短編「どじしす」
新婚さん気取りな妹「未来」さんとのラブラブえっちですね。
小さいお兄ちゃんとポニーテールの妹「はずみ」ちゃんの「BS-Ⅰ」
こちらの「はずみちゃん」は独占欲が強く、勝手に妄想を膨らませる暴走系なヒロインでした。
可愛いというよりも、ちと恐怖を感じる娘さんですよ。

強い線のこってり絵柄。
髪の毛・制服などの黒が目立ち、ページ全体は賑やかという濃い目の作品です。
コメディー崩しなど適度にまとまっていました。
妹系の可愛らしいキャラ絵と、幅がゆったりのむちむちとしたスタイル
アンダーヘアは描かれていませんが、局部については成年漫画らしく力が入っております。
内臓描写がそこそこ頻繁で、水表現がしつこい感じ(※「おねがいシスター」のお風呂シーン)だったのは良し悪しかもしれません。

↓表紙絵のうっすらと透けたシャツ、裏表紙のシマパンが素敵だったんですが…あれは彩色担当「ぴろあき」さんの功績かなぁ。
ぽってりとした雰囲気は白黒絵と似ているので、判断は全体をぼんやり眺めるのがいいかもしれません。
事前調査の余裕あれば、「コアマガジン」さんのHPが最も参考になると思います。

いもてん (メガストアコミックスシリーズ No. 192) (メガストアコミックスシリーズ No. 192)いもてん (メガストアコミックスシリーズ No. 192) (メガストアコミックスシリーズ No. 192)
(2008/11/19)
冴草こはく

商品詳細を見る




★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】


tag : コメディーラブコメツインテールポニーテールスクール水着アンダーヘア

■ゾンビ ロマンチシズム (睦月のぞみ)

★まんがデーター [13/15]
・絵   :■■■■□
・話   :■■■■□
・独創性:■■■■■
・属性 : ラブコメ・人外
・おまけ: あとがき、合間に作品コメント・4コマ、
      カバー裏に中扉の続き漫画・余談。
・その他: 折り返しにコメント、カラー(4P)、
      短編×9(うち「ゾンビ ロマンチシズム」×4)
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「睦月のぞみ(むつき・のぞみ)」センセの「ゾンビ ロマンチシズム」です。

ゾンビという言葉に、一度は見送ったこちらの単行本。
手に取って表裏ぐるりと一周させたことが、購入の切っ掛けとなりました。
裏表紙のコメディーちっくなイラストにイケル!と判断したんですね。

さて、そんな訳で、「ゾンビ ロマンチシズム」は「睦月のぞみ」センセの6冊目。
どうやら成年向けも描かれているようでしたが、ひでるさんはこちらが初見です。
メインの中編・外伝と短編で構成された、軽いノリのラブコメでした。
人外キャラが目立っていますが、人間もかなり変わってますねー。

狗上リカ、藤堂零子
※左:狗上リカ、右:藤堂零子
 ゾンビっぽくないので、苦手な方ご安心下さい。…手は取れたりしてましたが。

4話の中編にして表題作「ゾンビ ロマンチシズム」

それは初めての恋でした

少子高齢化の経済問題対策として、”一度死んだ人間をゾンビとして蘇らせ、労働力とする”というシステムの確立された世界。
女子高生「狗上リカ」さんの恋した保健医「カネヲ」先生はゾンビだったのです。
この世で一番ゾンビが嫌い!
しかし、「リカさん」はある理由によって、それを大の苦手としていたのです。
平穏な心を取り戻すため、先生を追い出そうと画策するんですが…と、だいたいそんな感じ。

ゾンビな男性とのラブコメですね。
正直なところ設定は弱さがありますが、適度な重さのさっくり読める漫画に仕上がっておりました。
あまりややこしくすると読み辛いですし、またページ数を考えればよくまとまっていたと思います。

ヒロイン「リカさん」は、ちょっとおバカな女子高生。
行動力溢れるタイプであるものの、やたら身体が弱いという、ややこしい娘さん。
走っただけでふらふらになっていたり、告白時には勢いあまって立ちくらみしておりました。
まぁ、その弱さがために保健室の常連となり、「カネヲ先生」と接する機会が増えたんですけどね。

そうか…これがいわゆるツンデレって生物か…。メンドクセーな…
…と、帯に取り上げられていた台詞が最高

とある理由によって、頭からゾンビを否定する「リカさん」は素直に自分の気持ちを認められない状態なのです。
そうしたキャラ設定がため、怒涛の展開がいかにもという感じでした。
合間の解説にもありましたが、彼女は一度吹っ切れれば強いでしょうね。

なお、本来は嫌悪の視線が向けられるゾンビを、普通の人間として接する人物がもう一人。
登場していたサブキャラ「桜井真尋」先生は、次に収録された「リサイクリング・ビューティー」の主人公でした。
時系列的には過去話で、外伝みたいなエピソード。
カップルの性格の違いもあり、終始重苦しい空気が流れておりました
先の連続話と違って、システムの暗黒面を前面にしたお話ですね。
表題作での、大人になった「桜井先生」が、なにゆえあんな言動なのか、こちらで判明します。
読み返すと、また楽しめるでしょう
解説でのイラストやカバー裏の漫画部分も良かったです。
ひでるさんとしては、どうしても幸せにはなれそうもない、こちらのが好みですね。
うふふ…。

花子さん
※花子さん
 体育では、このまま服装がブルマになります。

「逢魔ヶ刻の僕と君とアレとアレ。」は妖怪・幽霊の学園に人が紛れ込む短編。
刺さった、裏表紙の面々がこちらのキャラクターですね。
雰囲気としては、このブログで何度かタイトルを出している「漂流教室(※エデンのどん底収録)/大橋薫」のよう。
ただ、ちと詰め込みすぎたかなぁ…。
なかなか個性的なキャラが集合しており、またストーリーも明確なので、もう2、3話あればより深く・面白くなったかもしれません。
常に洋式便器に下半身が入っている、「花子さん」が独特でした

タイトルにインパクトのある「3年B組 猫耳先生」
本能部分が強い「猫耳」先生と、冷静な「魚前」さんの掛け合いが楽しい漫画ですね。
特に、家庭訪問後の2ページは良かったです。
驚いたり、うろたえたり、コケたり…と、なかなか忙しい方ですね。
なにげに先の「逢魔ヶ刻~」にも出演しているのがポイントです。
(※そちらでは「佐々木」先生という名前)

3年B組猫耳先生
※3年B組猫耳先生
 活きのいいお魚さんが!どうする?!

ほか、よくある惚れ薬パニックな漫画「微 カオスチック エンター」
独特の展開が面白いんですが、反面「なるほど」とか思う部分もあったりして。
個々人の性格・個性によって、確かに恋愛対象というのは必ずしも人間でないかもしれませんね
ちょっと真面目によんでしまいました。
殺人現場に立っていた、刀片手の女子高生に告白する「人斬り恋愛ロジック」
コメディー色の強い短編。
うーん、解説に書かれていた、もとの流れのが良かったかなぁ。

安定した細線のすっきりとした絵柄。
濃淡は適度…やや薄めか。
コメディーシーンはかなり早い流れでしたが、シリアスになると適度な間の、緊張感ある漫画になっていました
キャラ絵はぺたっとした平たいもの。
あっさり描かれていますが、表情から動きまでよく表現力された、巧い方です。
カラー部分も非常に良く、↓表紙は白黒絵とはまた違った雰囲気あるイラストになっていたので、脳内で線画変換して判断下さい。
ただ、どちらにしろ人を選ばない作画だと思います。

ゾンビ ロマンチシズム (まんがタイムKRコミックス エールシリーズ) (まんがタイムKRコミックス エールシリーズ)ゾンビ ロマンチシズム (まんがタイムKRコミックス エールシリーズ)
(2008/12/12)
睦月 のぞみ

商品詳細を見る




★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】


tag : コメディーラブコメ

■激濃乳 (ますだ犬)

★まんがデーター [10/15]
・絵   :■■■■□
・話   :■■□□□
・独創性:■■■■□
・属性 : 成年・巨乳
・おまけ: あとがき、キャラ紹介、加筆修正、
      秋たんの楽しい遊びかた、
      カラー描き下ろし「激濃乳」
      カバー裏に「まる見えグレード秋たん」
・その他: カラー(4P)、短編×12(うち「愛天使」×3、
      「ハケン社淫」×3)
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「ますだ犬(ますだ・けん)」センセの「激濃乳(げきのうみるく)」です。

たぶん合わないだろうなぁ、と思っていながら買ってきました。
全体的に発売が少なかったからねー。
こういう時は(よせばいいのに)書店を梯子する悪癖のある、ひでるさんです。

さて、「激濃乳」は「ますだ犬」センセの2冊目。
なんとなーく名前には覚えがあったんですが…たぶんこれが初見。
ゆるゆるした展開と派手なえっち描写の漫画です
複数にされたりはあったものの、基本的にえっちは普通(?)で、極端に過激なプレイなどはありませんでした。

OL「水沢桃子さん」、巫女「彩音さん」
※左:OL「水沢桃子さん」、右:巫女「彩音さん」
 こうして並べてみると…この2人は似てますねー。ダメなとことかも(笑)

今回の単行本は2話の連続話がメインとなっており、それらでページの約半分を占有しております。
ただ、心なしか長編よりも短編のがひでるさんとしては良かったのです。
そんな訳で短編から。

眼鏡で巨乳の巫女「彩音」さんの「信じる者たちの昇天」
単行本全体が馬鹿馬鹿しい雰囲気(※いい意味で)ですが、こちらはさらにコメディー寄りですね。
途中にあった「めがね、めがね」は、やっぱり額にかけててほしかったなぁ。
登場するヒロイン「彩音さん」は、雰囲気・容姿そのまま、いじめて系なドジッ娘。
ちゃんと巫女衣装を着続けたまま、えっちしてくれました。
タイトル扉部分の絵がスゴイので注目です
バチ当てられそうね。

同じく眼鏡のOL「水沢桃子」さんの「揺れる倉庫」
お荷物社員を抱える部署、通称「返品墓場」に入社後早くも異動させられてしまった「桃子さん」
容姿も仕事もイマイチということで、1人倉庫整理をさせられていたのでした…。
度々体調を崩す原因は、支給されたベストがきつかったため。
また、設定的には可愛くないということなんですが…野暮ったいということ?あれはあれで、またいいと思うのだけど。
ともかく、そうした「桃子さん」が垢抜けた、って展開なんでしょうけれど、絵的にあまり変わり映えしなかったのがイマイチ。
髪の毛をショートにするとか、眼鏡外すとか、もっと劇的な変化のがいいと思いました。
だいたい、サイズ合わないなら、逆に胸あたりがパンパンになって目立つような気がします。
お話的には微妙でしたが、ストッキング描写がえっちだったので…まぁいいか(笑)

もともと眼鏡っ娘だった「ケイ」さんが、”劇的な変化”をしているのがこちらの短編「鉄拳性裁」
ストリートファイトな漫画ですね。
”本八神のケイ”とか呼ばれていたほどの彼女が、酔っぱらったおっちゃんにどうのこうの~という流れでした。
終始おっちゃんが上手で、しまいに泣いちゃうシーンが良かったです。
タンクトップにホットパンツという姿も可愛いですね。

橘美月、桂木有香
※左:橘美月、右:桂木有香
 こんな感じで、基本的に絵は巧い方です。

ほか、オチまでまとまった良作品「神様お願い」は複数プレイもある「橘美月」さん。
「桂木有香」さんと従弟「英太」くんの「初体験のナツ」は、大学生活でのカットや、思わず建前を言ってしまう描写が楽しいです。
あんなん現実に言ってそうですねー。
カラー原稿のショート短編「激濃乳 Story of NATSU & AKI」は↓表紙の2人「夏」ちゃんと「秋」ちゃんのお話でした。
こちらは描き下ろしということです。

ファーストフード店「エンジェルドッグ」にて働く、真面目なウェイトレス「小野瀬綾香」さん。
やたら目立つ巨乳と、店内にある死角スペースがため、様々なえっちハプニングが起こるのでした。
…という「愛天使」は、「~AWAKENING 覚醒編~」、「~A CONTACT 接触編~」、「~BE INVOKED 発動編~」の3話連続。

いくら設計上のミスとはいえ、あんな席作っちゃだめでしょー。
落とした500円玉を拾う1話目。
手伝うまではいいんですが、なにゆえあんな体勢になっちゃうのか疑問(笑)
「イヤァーッ!」、じゃないでしょー。
普段はMっぽいものの、その体験からS発動するようになった「綾香さん」
2話からは新人の指導係に選ばれ、方法はともかくとして、後輩「遊佐みずき」などの教育をきっちりやっていました。
裸エプロンの刑じゃねーだろー!
…というか、店内で普通に絡まないように(笑)
また、どーでもいいことですが、こうした漫画なのに店長がいい人だったのが実に意外。

小野瀬綾香、桧野川こなつ
※左:小野瀬綾香、右:桧野川こなつ
 巨乳を武器に仕事をする2人です。でかいなぁ。

同じく3話の連続「ハケン社淫 ~恋の予感~」、「ハケン社淫 ~緋炎のアイドル~」、「ハケン社淫 ~鬼畜狩り~」
レインボー派遣の派遣社員「桧野川こなつ」さんのお話ですね。
「こなつさん」はカタカナの「デス」が口癖の、天然娘。
派遣のエースって…ああ、なるほど。
”さして抵抗もせず全てを受け入れる爆乳の娘”というのは、確かにエースかもしれませんね。
(※上司の思惑があるにしろ、ないにしろ)
派遣先が決まって、慌てる描写が妙に可笑しいです。
なお、ラスト3話目は4ページのショートでした。

強い線のこってりな絵柄。
勢いとスピード感があり、派手目のえっちシーンが売りです。
ややデフォルメが強いキャラ絵ですが、基本的にバランスが取れているので作画に問題は感じません。
台詞もえろく、変化あるコマ割りとか個性を確立されており、全体的に安定しておりました。
↓表紙のカラー絵よりも白黒のが雰囲気あるので、判断は裏表紙などのカット絵のがいいでしょう。

合わないかなーという感覚はそのままですが、想像よりはぜんぜん楽しめました。
こうした作画が好みなら、間違いなくオススメな単行本です。

激濃乳 (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)激濃乳 (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)
(2008/11/28)
ますだ犬

商品詳細を見る




★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】


tag : コメディーストッキングホットパンツ

■ろーまじ ~我が征くはぬめりの大海~ (大見武士)

★まんがデーター [14/15]
・絵   :■■■■■
・話   :■■■■□
・独創性:■■■■■
・属性 : ローション・ラブコメ
・おまけ: あとがきマムガ(カバー裏まで続く)、
     巻末・折り返しに4コマ「自称パーフェクト編集長S氏の発言」
・その他: 折り返しにコメント、カラー(4P)、ポートレート封入、
      短編×7(全て表題作・1巻完結)
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「大見武士(おおみ・たけし)」センセの「ろーまじ Lotion Magic ~我が征くはぬめりの大海~」です。

まさか出るとは思わなかった(かもしれない)、ローション漫画の3冊目ですね。
「大見武士」センセ御自身も驚いたようですが、それはこちらも同じこと。
この調子なら、4冊目もありそうですねー。
そんな訳で、「大見武士」センセの通算6冊目はお得意シリーズ「ろーまじ Lotion Magic ~我が征くはぬめりの大海~」なのでした。

製薬会社「ろろろ製薬」のIT-G課。
データを取る社命にて、自社製品である「パパローション」のモニターをすることとなりました。
当初は非難ばかりでしたが、課長「高砂かすみ」が率先してレポートを提出したことにより、所属する女の子らはそれぞれの思惑と共にそれを試すのでした。
だいたいそんな感じね。

課長「高砂かすみ」、「大和田まひろ」
※左:課長「高砂かすみ」、右:「大和田まひろ」
 着物でのプレイが素敵な「まひろさん」です。

全7話で、それぞれヒロインが変わる方式。
いちおう同キャラの枠内で進み、多少の連続性はあるものの、ほぼオムニバスっぽい漫画になっています。
タイトルそのまま、玄人ばかりでテクニックが重視されていた2冊目「ろーてく」に比べ、次々に別カップルが登場する1巻「ろーぷれ」のが近いですね。
固定の男女にて、ローションえっちが続くストーリー漫画はさすがに難しいか(笑)

課長「高砂かすみ」さんは旦那で主夫「高砂はじめ」くんとのえっち。
浮いてたりするコメディー崩れ部分、キスから押し倒す描写など、やたら可愛い上司でした。
↓表紙も「かすみさん」でいいのかな。
カラー原稿部分も担当しており、そちらは4ページだけなのが惜しいくらい良好なテカリ具合でした。

2話目を担当する「大和田まひろ」さんは仕事熱心な硬い女性。
レポート提出という社命を全うするため、求婚した「まひろさん」に対し、恋人の「臼井宗一郎」は…
やだ。何がなんでもお断りだね!
とか言っておりました。
一瞬、断った理由が分かりませんでしたが…そうか、なるほど、確かにそうですね。
旧家の娘らしく、着物でのプレイが新鮮でえろかったです
ただ、襦袢をあっさりと脱がしてしまったのは、ちと残念でしたが。
畳は台無しになっちゃうかなぁ。

ちなみに、「まひろさん」のレポートに書かれていた四字熟語「光風霽月」について。
調べてきましたよ!

◎光風霽月(こうふうせいげつ)
 雨の後の晴天に吹く風や霽(は)れた空の月のように。さっぱりしてわだかまりのない気持ち。
 世の中がよく治まっていることのたとえ。
(※「四字熟語データバンク」より引用)

江戸川こなみ、近衛かな
※左:江戸川こなみ、右:近衛かな
 恥ずかしい瞬間の「かなさん」です。旦那あんなんで良かったですね。

半開きの目と変わらない表情の不思議系「江戸川こなみ」さんは4話を担当。
職場にローションを持ちこみ、大勢の前にて「仕事手伝って下さい」とか言っておりました。
こんなんされたら、次の日から何言われるか…。
しかし、そんな突飛な行動も、実は仕事に追われる彼氏「丸井伸之助」を心配してのことだったのです。
いいなぁ、こんなんは。
何気に、彼女の本質を的確に見抜いていた課長「かすみさん」は株を上げています。
主役回では見れなかった、それらしい彼女を堪能下さい。
なお、2人はエレベータ内でのえっちで、全裸になれないためローションの使い方も収録では最も独特なものでした。

ろーぷれ」の1話、6話に登場していた「近衛かな(佳奈)」さん再登場の5話。
メインだったそちらでは、大学生だった「かなさん」も、今やすっかりOLです。
時系列的に、何年後かの話であることが判明。
察するところ、2冊目「ろーてく」は少し前程度か、同じ時くらいなのかな。
唯一の経験者だけあって各種アイテムがずらりと充実しており、テクニックも慣れた感じでした
さすがはマスタークラス(笑)
しかし、どんなレポートを提出したんだろう。

実は同人誌漫画家「上野のぞみ」さん。(3話)
えっちはともかく、漫画を手伝う彼「音羽こうすけ」くんの台詞に注目。
決められた納期に最大限のクオリティで仕事を上げるのが社会人の常識だー!
…は、「キャノン先生トばしすぎ/ゴージャス宝田」にもあった、まさしくプロフェッショナルなものでした。
ほか、温和で真面目な「小室みちる」さんが攻める6話、実ははじめてな「佐倉きのこ」さん(7話)などがあります。
ポートレートはそちらの「きのこさん」でしたよー。

乱れない、丁寧な線のすっきりとした絵柄。
ほぼ変化してないと思っていましたが、「ろーぷれ」と比べると心なしか色がはっきりとしたような印象です。
テンポ良く、また安定感にも優れているため、読み易いですね。
とろとろぬめり、滴るローション描写は相変わらずの巧さ
あれでページがごちゃごちゃとしないのは、「大見武士」センセの腕ですね。

冒頭・ラストにて、「ろーてく」にて登場していた、開発者「黒須科子」さんも登場しています。
ただ、ちょい役だったのが非常に残念。
ひでるさん好きなキャラだったので、期待したんですが…ううむ。
また全体のオチなんですが、あまり捻りない、ごく真っ当なものになっておりました。
せっかく「黒須さん」が関わったのに、こちらも残念です。
まぁ、あとがき部分が代わりにオチみたいなモノでしたけどねー。
…本当に作ったんだ(笑)

ろーまじ

ろーまじ―我が征くはぬめりの大海 (ヤングコミックコミックス)

★大見武士センセの漫画紹介記事
完熟マインド
ろーてく Lotion Technique ~輝くぬめりの宇宙へ~
ろーぷれ Lotion play ~ぬめりの中の小宇宙~



★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】


tag : ラブコメコメディー

■いとこ同士 (のぞみ侑海)

★まんがデーター [15/15]
・絵   :■■■■■
・話   :■■■■■
・独創性:■■■■■
・属性 : 成年・ラブコメ
・おまけ: あとがきのようなもの・涙の没カット劇場、
      涙の没コンテ劇場・出張版「千夏ちゃんのいる風景」
      カバー裏に涙の没コンテ劇場「杏樹さんのいる風景」・
      「千夏ちゃんのいる風景」、
・その他: 短編×10(うち「~彼と彼女は」×2)
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「のぞみ侑海(のぞみ・ゆう)」センセの「いとこ同士」です。

お疲れ様ですぅー。
どうにか休まず、無事に週末を迎えることができました。
ひと安心です。

さて、本日のメインはだいぶ久し振りの「のぞみ侑海」センセです。
前単行本である「少女の日」は2001年発売だって!
実に7年ぶり。
こちらのブログではセンセの初単行本、傑作「ぽぽんが劇場」を紹介しておりますが…そちらは1997年。
より、ゆっくりなペースになっております(笑)
3冊目の単行本「いとこ同士」は、連続話も含まれた短編集。
タイトルそのまま、いとこ関係のカップルが目立っておりました。

ほのかさん、華月さん
※左:ほのかさん、右:華月さん
 この「華月さん」が最高でした。勝てそうにはないですねー。

今のほのかとなら間違いを犯す自信あるよ?
避暑のため別荘に来た「宏」くんは、そこで4年ぶりに従妹「ほのか」さんと再会しました。
穏やかな空気に包まれ、昔を懐かしむ2人。
やがて「ほのかさん」は…。

-じつはね、わたしにもあるんだよ?宏くんと、間違いを犯す自信-

光表現と背景・効果音が絶妙に絡まり、ノスタルジー溢れる短編
紹介帯の文言にもっとも近い、冒頭話にぴったりな単行本を代表する作品でした。
もともと親しかった2人の掛け合いが面白く、自然なラブ加減が心地よかったです。
「ほのかさん」がスカートの裾をたくし上げて川へ入るシーンあるんですけど…あんなんには魂を揺さぶられますね(笑)

優しさ溢れる短編「おいしいカレー -Delicious Carry-」 
御堂家は分家から妻を娶ることにより、一族の結束と繁栄を維持しておりました。
本家の嫡男「御堂彰宏」もそれに従い、生まれて間もない頃より結婚相手が定められていたのです。
その相手「御堂咲夜」は学校の保健医。
ある日、「彰宏」は彼女の勤務する女子校へ忍び込んだのでした。

静かな緊張感と共に、お互いを想う気持ち溢れる良作品。
ちょっとした暗さもあるラブコメ話は、「のぞみ侑海」センセの十八番と言えるでしょう
後半の「彰宏くん」が心情を吐露するところから、声が出ちゃう、扉が開いちゃうと、ドキドキな「咲夜さん」まで、実によくまとまった短編でした。
静かなラストページも素敵ですね。

保健医「御堂咲夜」、淫魔「セレンさん」
※左:保健医「御堂咲夜」、右:淫魔「セレンさん」
 「セレンさん」は「これ以上はだめです」の台詞が良いです

こちらも「のぞみ侑海」センセらしい漫画「夏のぬるぬる」
詳細は省きますが…普段が明るく可愛らしいだけ、それに見え隠れする現実が重ため。
モノローグにて簡潔に処理されてましたけど、夢に苦しめられる従妹「雛緒」ちゃんがそのまま描かれていたら、また違った感じを受けたかもしれません。
そんなんは置いといて、漫画のポイントはなんと言ってもラストページ部分
女の子の怖さが表現された、非常に良いものでした
なお、収録の「やがてまた満ちる月」に登場する「華月」さんもそんな感じ。
これも実によくまとまったお話で、終始女の子のしたたかさが表現されておりました。
ひでるさんは、ラストの1コマで撃沈されました
こちらのカップルの掛け合いも良かったです。

もう一つの従妹漫画「わんこ、じゃれる」は犬耳・尻尾の一風変わったお話でした。
かなりはっちゃけたコメディーですね。
お兄さま「秋彦」くんにじゃれつく、子犬のような「一子」さんが可愛いのです。

収録では唯一の連続話「ある冬の日、彼と彼女は」、「ある週末、彼と彼女は」
ラブラブなお嬢様「夕華」さんと、愛想なく勉強する家政婦の息子「高文」くんのラブコメですね。
元気な「夕華さん」はショートカットの犬ちっくな娘。
「高文くん」の憧れていた人が実姉「円華」さんであるため、激しい対抗心を持っているのでした。
やや暴走気味に思考を発展させ、勝手に腹を立ててしまうややこしさが素敵です。
傍から見る分には楽しいですが、実際隣にいたら疲れそうですけどねー。
ライバルの姉「円華さん」は、そんな「夕華さん」がふたまわり(笑)くらい成長したような、落ち着いた物腰の美人でした。
はち合わせた際の、必死な「夕華さん」が実にいいです。刺さるー。

妹「夕華さん」、姉「円華さん」
※左:妹「夕華さん」、右:姉「円華さん」
 ちょい役なのがもったいないくらいの「円華さん」です。

ほか、それっぽくないファンタジー短編「ALL YOU SAY IT…」、「彼女についてのコト」
「ALL YOU SAY IT…」は、ホムンクルス少女「ミレイユ」とそのマスター、魔導士「ユニ・ゾン・シフト」のお話。
収録中で2003年と際立って古い原稿でした。(※他は05~08年)
もともと巧い方なので違和感ないですけどね。
「彼女についてのコト」はサキュバス「セレン」さんの短編です。
色っぽくも可愛らしいヒロイン「セレンさん」がいいですね
↓表紙が彼女かな。
よくある他の淫魔話とは、完全に一線を画する作品でした。

記憶に残っていた以前の感じと比べ、かなーり絵柄は洗練された印象です。
柔らかで丁寧な線のすっきりとした絵柄。
コマ割りに変化あり、モノローグや文字など効果的に使用されております。
ページは雰囲気たっぷりですね。
ちょこちょこと、薄い色で処理された箇所ありましたが、そちらもワンポイントになっています。
ただ…↓表紙などカラーになると、本来の良さが出にくい、損なタイプの漫画家さん。
間違いなく白黒絵のが味ありますので、いくらかプラス判定で良いでしょう。
以前より控え目にはなっていたものの、個性は強め。
好みはくっきり分かれるかなぁ。

合間に挟み込まれる、穏やかなコメディー
それと逆に、はっとなるよなリアル・シリアスの描写が適度という、お話にて牽引する漫画です。
今回も非常に良かったです。

いとこ同士 (ホットミルクコミックス 279)いとこ同士 (ホットミルクコミックス 279)
(2008/12/10)
のぞみ侑海

商品詳細を見る




★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】


tag : コメディーラブコメファンタジーショートカット

■べじたぶる (森見明日)

★まんがデーター [5/15]
・絵   :■■■□□
・話   :■□□□□
・独創性:■□□□□
・属性 : コメディーラブコメ
・おまけ: あとがき、キャララフ絵、
      カバー裏に予告・キャラ表、
・その他: カラー(4P)、
      短編×22(全て表題作・1巻完結)
            
本との出会いは一期一会、漫画もまたしかり。
本日紹介は「森見明日(もりみ・あした)」センセの「べじたぶる VEGETABLE」です。

お疲れ様です。
えー、昨日に引き続いて、以下同文。
へろへろです。

本当は他の漫画を紹介する予定でしたが、そうした訳で文が頭に浮かびやすいこちらをば。
「森見明日」センセの新刊「べじたぶる」ですね。
こちらのブログでは、「らぶぽっ!」とか「よみがえりんね♪」を紹介しております。
ひでるさんは「Drop frame」の頃からセンセのファンなんですが…この漫画については、まるで刺さりませんでした
アマゾンにコメント入れてた方は評価よかったので、こんなん私だけですかねぇ。

渋柿麻里衣、茄子萌
※左:渋柿麻里衣、右:茄子萌
 こうしたサービスシーンは比較的多めではあります。

センセ、およびファンの方、ごめんなさい。
毎度ながら、↓以下より感じたそのままを書かせて頂きます。
そんな文が得意でない方は、ここでご遠慮下さいませ。



いきます。

1話8ページと微妙なボリュームでの連続話。
CG製作会社である有限会社「べじたぶる」を舞台とした、ちょっと変わった面々によるコメディー漫画でした。

非常にゆるゆるとしたお話ですね。
ありがちな設定と新鮮味に欠けるキャラ配置、ちょぴりえっちで少しラブコメ要素もあるんですが、どれもが中途半端
ページ数が少ないためか、とかくガチャガチャと慌ただしいお話なのです。
いい話っぼくまとめようとしたラストも、やたら軽々しく感じました。
ストーリー部分がまったく合わなかったためか、連鎖反応でどうしても他の細かい部分まで気になってしまうのです。

まず、18歳の主人公「野沢ハルキ(遥貴)」くん。
亡くなった父の後を継ぎ、有限会社「べじたぶる」の社長になったそうなんですが、女子社員に弄ばれる毎日でした。
そのあたりが楽しく描かれています。
…が
このキャラに、まるで感情移入できません
ハリウッドに進出とか散々言っている割に、ヒアリングすら怪しい「ハルキくん」
掃除・雑用以外にはまったく役に立っておらず、パソコンの組み立てどころか、操作すらままならない始末。
これでは、仕事覚える(教えてもらう)以前の問題ですね。
おまけに営業すれば、詐欺に引っ掛かっておりました。
俺のことは”ボス”と呼べ
…とか言っていましたが、ちゃんちゃら可笑しいですよ。
仕事できんくせして口だけは達者という、ひでるさんのもっとも嫌いなタイプ。
後半でも変化なく、ちょっと突っ込まれた程度で投げ出してしまう、信じられない行動まで見せておりました
なんなんだコイツは。

コツコツと努力し、地味でも着実に成長していく、というのがこうした漫画のセオリーでしょうけれど、「ハルキくん」に至っては努力の欠片も見えません。
まぁ、有能な社員たちのストレス解消にはなっているようなので、存在価値がまったくない訳でもないですが。

続いて、個性的ではあるものの有能な社員たち。
役に立たない彼とは違い、普段おちゃらけているものの、実は一級品の腕前を持つ女性群。
まぁ、よくある設定ですよね。

三葉深姐、葱崎アネット
※左:三葉深姐、右:葱崎アネット
 絵柄についても、お話同様にがちゃがちゃしていました。

ツインテールなメインヒロイン「渋柿麻里衣(マリィ)」
活発なパンチラ担当ですね。
「ハルキくん」と絡むこと多かったんですが、いつの間にかラブな雰囲気を見せるようになっていました
まるでそんなネタなかったのに…ユルいなぁ。
ちなみに、他の3名は皆バストトップの描写があったのに、彼女だけは全裸も後姿だけでした。
これはヒロイン特権かな。

大人の色っぽい系担当「葱崎アネット」、眼鏡の不思議系「三葉深姐(ミーシャ)」など、主要ヒロインの3名は「祭事の乙女達」から続くセンセの基本形。
無難ではありますが、新鮮味にはちと欠けると思います。(※自然と恋愛対象が絞られるのね)
ほか、いきなりシャワーシーンで全裸という登場だったお嬢様「茄子萌(なす・めぐみ)」は、隠しキャラちっく(←「ハルキくん」に認識されていない)であるものの、登場するたびにサービスカットを披露していました。

直接はないものの、パンチラとか半裸程度は確かに頻繁な本作品
紹介帯には「逆セクハラ地獄」とかありましたが、そっち方面で押すほどのパワーはありません
心理描写が巧みな「森見明日」センセなのに、ラブコメとしてはやや唐突すぎ。
コメディーについては、寝ている間に場所移動している、「どこ!?」の連続など面白かった部分もありましたが、全体的に大きな魅力とまではなっておりません。
なにがやりたいのか、まったく分かりませんよ。
登場キャラにも魅力を感じることなく、……うん、きっとひでるさんは合わない漫画なんでしょうね。

お話に合わせているのか、作画についても崩れが目立ちます。
コメディー崩れは演出なのでいいんですけれど、引き絵や小コマなど、雑で手抜きのような絵がたまにありました。
お話が進むと共に顕著になっており、「アネット」、「ミーシャ」はだいぶ残念な感じ。
また特に今回は↓表紙が酷く、「マリィ」は本編とはまるで別人のよう
紹介帯の有無関係なく、どちらかと言うと控え目な「ミーシャ」が極端に目立つ配置もよく分かりません。
中扉と入れ替えた方が良いのでは?

「森見明日」センセは、ひでるさんの中で基本となる期待値が高めなのかもしれませんが、それにしてもいい所ない単行本でした。
軽いお話がお好みなら、ちょうど良いかも。

べじたぶる

べじたぶる (ヤングキングコミックス)

★よかったな、と思ったらクリックして下さい:【人気blogランキング】



tag : コメディーラブコメツインテールパンチラ

QRコード
QR
検索フォーム
作者名検索カテゴリー
【 お名前で分類 】
カウンター
プロフィール

 あおぶひでる

Author: あおぶひでる
 まんがとの出会いは一期一会。そんな、漫画の魅力についてのんびり書きたいと思います。
 いいよね、まんがって。
<現在は更新しておりません>

 はじめての方は↑カテゴリの(※サイトについて)をご覧下さい。

↓メールフォームを用意しました。なにかありましたらそちらに。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2ブログランキング

FC2ブログランキング

カレンダー
11 | 2008/12 | 01
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
月別アーカイブ
他にどんな記事あるの?

全ての記事を表示する

最近の記事
リンク
最近のコメント
最近のトラックバック
フリーエリア
【趣味のCMエリアです】